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SUP体験 水に落ちてからがスタート!アラフィフ女子がやってみた!SUP体験で気づいた大切なこと

年齢を言い訳にしない!やりたいことは全部やってく!
「自分年齢で生きる」が信条の、
アラフィフ女子 “あずきな” が贈る「やってみた体験記」シリーズ。

今回は「SUP体験」。

 ※この記事は約6600字、だいたい8分で読めます。

 


〇 SUPってなに?

SUP(サップ)とは、スタンドアップ・パドル・ボードのこと。
ボードの上に立ってパドルを漕いで、水面を移動するウォーター・アクティビティ。

今回は、屋内プールでの講習会に参加してきた。


 

 

〇 行きたくない病、発症

いつものことなんだけどね。
自分の方から申し込んでおいて、
いざ当日になったら、「なんか行きたくない~」って、
なんなんでしょうか、これは!
たんなるわがままですか。

今回もご多分に漏れず、「行きたくない病」を発症。
(で、でも…。行ったら行ったで毎回 “行ってよかった!” ってなるじゃん)
(だから今回も行った方がいいよ!)

妙にポジティブな「もうひとりのわたし」になだめられ、
あまり気乗りしないまま、準備を始める。

「とりあえず、服、どうしよう…」
募集要項には、「濡れてもいいかっこうなら、水着以外の服装もOK!」とある。
(ひとりだけ水着だったら恥ずかしいな…)
(でもみんな水着なのに自分だけ違うのも…)
と、どーでもいいことに悩み、無駄に時間を費やす。

結局、散々迷った挙句、「両方持っていく」というナイスアイディアが浮かび、
必要以上の大荷物で、会場の屋内プールへ向かうことになった。

 

 

〇 場違いな場所で肩身の狭い思いをする

プールに着き、更衣室で着替える。

よく見ると、下っ腹がぽっこり出ている。
お昼ご飯を食べ過ぎたせいだ。
(なんで、このあと水着になるのわかってて、お腹いっぱい食べるんだ!わたしよ!!)

1時間前の自分に対し、思わず悪態をついてしまった。

(こりゃあ…水着は無理だな…)

半袖半ズボンの水着の上にTシャツを羽織っていざ出陣!

プールサイドには、すでにスタッフの方、そして参加者がずらりと勢ぞろい。

 

家族連ればかりじゃないの!
ひとりで参加してるの、わたしだけか~い!!

しかもみんな、水着 着てるじゃん!!

わたしも、Tシャツ脱いで水着になる??
いやあ~、でも下っ腹がみっともないし…

あたまの中で「あーでもない、こーでもない」と
プチパニック状態になっていると、
スタッフさんが救命胴衣を配り始めた。

いくらプールでやるとはいえ、そこはウォーター・アクティビティ。
安全対策は抜かりないのだ。

結局、Tシャツを着たまま、救命胴衣を装着。

上半身にボリュームができたことで、
「あら、不思議…」

みっともない下っ腹が目立たないではないか。
これは非常にありがたい。

命だけでなく、わたしの「羞恥心」まで救ってくれるなんて…。
救命胴衣、おそろしい子…。(白目)

 

 

〇 いよいよ、SUP体験開始!

若くて美人(!)なインストラクターの先生から、SUPの基本を教えてもらう。

まずは、パドルから。

パドルとは、ボート競技で言う「オール」のようなもの。
ボードに立って漕ぐので、結構な長さがある。自分の身長よりも、ある。

毎日のようにバイオリンを練習し、
長い棒のあつかいには長けている(!)わたしでも、
さすがにこれは長すぎて、どうにもいかない。

ストッパーをはずし、長さを自分のサイズに合わせる。
自分用の「マイパドル」のできあがり。

早速みんなでプールサイドに一列になって、パドルの漕ぎ方の練習。

パドルの先の、“しゃもじ”みたいなところにも「向き」があって、
向きを合わせないとうまく漕げないらしい。

ボードの右側を漕ぐときはパドルを持つ手は、左手が上。
左側を漕ぐときは右手を上に持って、パドルで漕ぐ。

上になった手のほうにチカラがいるのは、
体から遠いほうがチカラが伝わりにくいからだろう。

みんなで一斉に同じ向きで漕ぐ練習をしたので、
そこだけ「流れるプール」みたいになった。
初対面の参加者との一体感を感じて、なんとなく楽しい気持ちになったことも書いておこう。

次は、いよいよお待ちかね、ボードの登場だ。
真ん中に、掴むことのできる「取っ手」のようなものがある。
そのあたりがボードの中心で、バランスがとりやすいと教えられた。
取っ手を両足でまたぐように、ペタンっと座れば、安定するようだ。

「はーい。それでは、ボードに乗ってみますね~」

あっさり、何の問題もなく。
すんなりと、先生はボードに座った。

ボードが大きく、厚みもあるからか、
思っているよりも安定感がありそうだ。

これなら、なんとかなるかも。

 

 

〇 「やってみたい!」と「できるかな…」のせめぎ合い

さすがに「ひとり一台」というわけにはいかず、
順番で変わりばんこに練習することに。

すでに経験者なのか。
もともと運動神経がいいのか。

他の参加者のみなさんは、スイスイと漕いでいく。
なかには なんなく立ち上がり、パドリングする「猛者」まで出現。

“ 腰みの ” をつけていたら、「浦島太郎」と見間違うレベルだ。

立ったままスィーっと岸に戻ってくる様は、
さながら、大量の獲物とともに帰還した漁師。
(うわー、すっご~い…)

楽しそう、早くやってみたい!という気持ちと
わたしにもできるかな。水に落ちたらかっこ悪いな…という、
ふたつの気持ちが湧き上がってくる。

そうこうしているうちに、わたしの番がきた。

スタッフの方にボードを押さえてもらって、

おっかなびっくり乗り込む。

ボードにお尻をつけてしゃがめば安定するのに、
なぜかわたしはビビッて正座の姿勢で座ってしまった。

正座で漕ぐと、どうしても前かがみになり、重心が前に傾く。
不安定なまま、かといって座り方を微調整する度胸もない。
わたしはかなり不格好なまま漕いでいき、途中でターンができず、
こともあろうにコースロープに乗り上げた。
(うわー、は、はずかし~。やっちゃったよ…)
獲物を捕りに漁に出たのに、自分がひっかかって獲物になっちゃあ、世話ない。

「だ、だいじょうぶですかぁ~!」

スタッフの方があわてて駆け付け、
ターンのやり方を懇切丁寧に教えてくれた。
…にもかかわらず、飲み込みが悪いわたしには、いまいちピンとこない。

「…あれ?あれ?」「どうすんの?」「こうかな??」

どうやらわたしは、いろいろなものの感覚を把握する能力が、すこぶる良くないらしい。

あたまの中のイメージと実際の動きが合っていないというか、ちぐはぐなのだ。
運動が苦手な人って、きっと、見たもの(お手本)や指示通りに身体を動かすことが苦手なんだろうなぁ。
「もっと右!」「後ろから円を描くように…」「そのまままっすぐ!」

スタッフさんに助けられ、たっぷり時間をかけて、なんとかスタート地点まで戻ってこれた。
小学生も年配の方もいる中で、わたしがいちばん「できない子」だな…。

(やれやれ、おつかれさん…)
ヨレヨレの状態で次の人と交代し、プールサイドにパドルを置いてホッと一息ついた。

 

 

〇 変な空気になりたくない…

先にも書いたけど、わたし以外は全員、
「親子グループ」「祖父母と孫グループ」などの家族単位で参加していた。

そんななか、ひとりで参加したわたしはかなり異質な存在で、
ハッキリ言って浮いていた。

そんな まわりになじめていない人が
ひとたびヘマをやらかすと、とたんに空気が重くなる。

それがわかっているから、
自分のせいで変な空気になりたくないから、
失敗したくない。水に落ちたくない。
そう思って無難で安全な選択をして、なかなか立ち上がれずにいた。

他の人は、スピードもターンも自由自在にコントロールできて、楽しそうだ。

(いいな…。すごいな…。)

そう思って、のりこなしている年配の人を見ていた。

と、

突然バランスを崩し、

ド、、、ボーーーン!!

ひっくり返って、水の中に落ちた。

(え!!だいじょうぶ??)

あわててスタッフさんが駆け付ける。
(えええーーー!大変だ!えらいこっちゃー)

「ハハハッ、やっちゃったよ――(笑)」

水から出てきたその人の顔は、笑顔だった。
プールサイドにいる家族の人も、笑っている。

大の大人がヘマをしたら、
バランスを崩して水に落ちたら、
変な空気になって、なんだかいたたまれない雰囲気になる。
そう思っていたのは、わたしだけだった。

そんなことを考えているうちに、当の本人は、

「じゃあ、水の中からボードに乗る練習をしましょう」
スタッフの方にうながされ、
パドルを持ったままヘリをつかみ、ジャンプしてボードに飛び乗ることに、あっさり成功していた。

(なぁんだ…、水に落ちても、失敗しても、別にだいじょうぶじゃん…)

できないことは、恥ずかしいことじゃない!
失敗しても、笑っていればいいんだ!

 

 

〇 まるで「別世界」

残り時間もわずか。
このままボードに立てずに終わってしまうのは、さすがに何のために参加したのかわからない。

よし!次の番は思い切ってボードの上に立つぞ!と意気込み、
他の人が返ってくるのを、なんだかそわそわしながら待つ。
自分の番が来た。
慣れた感じでボードに乗り込む。

パドルを漕いで向きを変え、正面を向いた。
(よし、立とう!)

パドルをボードの前に置いて、膝立ちの状態から片足ずつ足を前に出してしゃがんだ状態に。
ボードが安定しているのを確認。

(よし!いける!!)
パドルを持って、一気に立ち上がる。
その瞬間、見えている景色が変わった。

(立った!立てた!)
人生で初めて、水に浮かぶボードの上に立てた。

立ったまま、パドルを漕いでみる。
たった数10センチしか違わないはずなのに、
さっきまでへっぴり腰でおっかなびっくりの時とは、
まるで景色が違う。
見えるものが別世界のようだ。

大袈裟でもなんでもなく、
少なくともわたしには、そう思えた。

 

 

〇 新しいことに挑戦すると、新たな自分に出会える

ターンの時はいったん座ってパドルを漕ぎ、
なんとか元の場所まで戻ってくることができた。

一度できてしまうと、度胸がつくのか。
すぐに乗りたくて、うずうずし、
早く自分の番にならないかと、
パドルを立てて持ったまま、プールサイドに待機。

 

…これ、昔、絵本かなんかで見た「むしば菌」みたいじゃん…。
…っていうか、地獄の番人、エンマ様みたいかも…。

…それより、孫悟空に出てくる「沙悟浄(さごじょう)」??岸部シローの…。そっちだな…。

…たしか、「沙悟浄」って、カッパだったよな…。
…だからある意味、それはそれで正解か…。

 

そんな、しょーもないことを考えているうちに、自分の番が来た。

ちなみに、沙悟浄はカッパではないらしい…。

 

(よし!今度こそしっかり立ったまま、ターンをするぞ!!)

 

一度立てたので、なんなくスッと立ち上がる。

…ここまでは、よかった。

取っ手を両足でまたいで座って、そのまま立ち上がろうとすると、
ボードの「やや後ろ」に立つことになる。

立ち位置が後ろになり、重心からズレると、不安定になる。
スタッフの方が「もう少し前に!」とアドバイス。
(そうか、もう少し前に行かなきゃ)

そう思って、左足を少し前にずらす。
(続いて右足も…)
そう思って、足の裏がボードから離れた瞬間、

 

(……あっ)

 

ド、、、、ボーン!!!!!

 

バランスを崩し、そのままの態勢で後ろにひっくりかえり、水の中に落ちた。

 

 

水に落ちる!と思った瞬間は、
以外にも冷静だった。

コンタクトレンズが流れてしまわないように、
しっかりと目を閉じることだけは忘れずにいたくらいだから(笑)。

驚くほど冷静な自分に、
(こんな自分もいるんだ…)とちょっとだけ感心。

「新しいことに挑戦すると、新たな自分に出会うことができるんだ」と、
なんだかとっても嬉しくなって、胸の奥がほんのり熱くなったのを感じた。

 

すぐさまスタッフの方が駆け付け、
水の中からのボードの乗り方を教えてもらった。

(さっき見てたから、ちゃんとできるはず!)

そう思ってトライしたが、
いかんせん、救命胴衣の浮力が邪魔をして、
なかなかボードにあがれない。

「バタ足の要領で、水の中をキックして」
そう指示されたけど、
キックのタイミングと、ボードのヘリにつかまって腕に力を入れるタイミングが合わない…。

何度やっても上手くいかない…
ここでも運動神経の悪さが露呈してしまった…。

でも、もうそれを恥ずかしいとか、みっともないとか、
そんなふうに感じることはなかった。

他の人より時間がかかる。
できるようになるまで、何度も失敗する。

そんな「わたしなり」に新しいことに挑戦して、少しずつできるようになっている。

これがわたし、なんだ…よね。

(あ、わたしいま、笑顔になってる!)

鏡で見なくても、わかる。

またひとつ、自分で自分を受け入れることができた瞬間だった。

 

 

〇 水に落ちてからがスタート!!

水に落ちてもへーきだった、という現実に
いい意味でショックを受けたわたしは、
「落ちることへの恐怖」「恥をかくことへの嫌悪感」よりも
「たのしい」「おもしろい!」「もっとやってみたい!!」という
気持ちの切り替えスイッチが入ったらしい。

SUPの面白さ、たのしさに目覚め、
どうやったら、まっすぐ進めるか?
どうすれば、きれいにターンが決まるか?など、
次のフェーズに進み、
得意のトライ&エラーで、独自の研究にいそしんだ。

まっすぐ進まずフラフラするのは、
パドルを漕ぐチカラが強すぎるからだ。
グイっと漕ぐと、自分を軸に回転し、ボードの向きが変わる。
今度はそれを修正するために、逆側をグイっと漕ぐと回転し、ボードの向きが変わる。
だから、ボードがフラフラして、一生懸命漕いでいる割にはなかなか前に進まない。

パドルのしゃもじ部分(!)を水の中に全部入れて、
あまりチカラを入れずにスーッと漕ぐと、まっすぐ進んだ。

(なるほど…そういうことか…)

まっすぐ進めるようになったら、お次はターンだ。

わたしはなんとなくのイメージで、
まっすぐ漕いで行って、そのままの勢いでターンするものだと思っていたけど、
初心者は、いったん減速して止まってからターンする方が、確実だということに気がついた。

ターンする場所の手前から、「前から後」に漕いでいたパドルを、
「後ろから前」に切り替える。
飛行機が滑走路に着陸するとき、エンジンを「逆噴射」するイメージだと言えば、わかりやすいだろうか。

そうして、いったん減速→停止してからゆっくりとターンすれば、なんのことはない。

…はずなのだが、
実際は頭で考えるようにはいかず、かなりバタバタしてしまい、
「スムーズに」「優雅に」とは程遠いありさまであったことは、
つけ加えておかなければならないだろう…。

(トホホ…)

 

 

〇 まとめ

一度水に落ちてしまうと、
まるで憑き物がとれたかのように、
水に落ちることへの「恐怖感」「嫌悪感」は、いっさいなくなった。

まあ、何でもそうなんだろうけど、
あたまの中で「こわいこわい」「イヤだイヤだ」と
勝手に妄想していることは
体験してみるとか、そういう状況になるとか、
実際にそうなっちゃうと、
(あ、こんなもんなんだな…)って
案外、へーきだったりするものなのだ。

(え!わたし、こんなことにビビッてたの?
……しょーもなっ(笑))

と、
しょーもない自分を、自分で笑い飛ばすことができるようになる。

そういう経験を積み重ねて、
(なんだかイヤだし怖いけど、
今までだって何とかなってきたし、今度だって……、きっと……)
って思えれば、今まで以上に新しいことに挑戦できるようになる!!

だから、
こうなったらイヤだなぁ…と思っていることは、
なるべく回避するんじゃなくて、
早めに経験しておく方がいい、と思う。
だってその方が、
残された「人生の時間」を、思いっきり楽しむことができるんだから、ね!

 

 

 

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