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観たもの、聴いたもの、読んだもの(2023.11)


01.活字本

01.アマニタ・パンセリナ

中島らものヤク中エッセイ。
今風に言うと『麻薬を色々やってみた』系。
作者はアル中として有名だが、薬物にも造詣が深いことに驚いた。
また、色々な薬物に手を出しながら、シャブだけは否定するところに優しさを感じた。
ペヨーテ(幻覚剤)の為に買ったサボテンに愛着を持ってしまい、切るのに躊躇する所も良い。
アルコール耐性がない人がヤク中になるそうなので、下戸の自分は気をつけたい。

02.ツインスター・サイクロン・ランナウェイ3

百合SF第3弾。
今回から異星への旅を続けるパートへ突入。
銀河の様々な星を巡るところは『STAR WARS』っぽくて好きなのだが、後半が駆け足なのが気になった。
百合カップルの「子供をもうけるかどうか」というテーマに踏み込んだのは凄いと思う。
そして、SFなりの回答も準備していたので著者の力量を感じた。

03.粘膜人間

kindle unlimited無料。
タイトルからして気持ち悪いのだが、内容も十分気持ち悪くて大満足。
身長195cm、体重105kgの巨漢の暴力小学生を葬り去るために兄弟が河童に暗殺依頼を出す話。
あらすじだけで面白い。
至るところが癖が強すぎる作品なのだが、個人的には自白剤『髑髏』の描写が圧巻。
首を切断する前に蕎麦を食わせて、切断面に蕎麦が出て喜ぶ観衆とか常人では思いつかない。
以下はKindleでハイライトされいてた部分。

「グッチャネって何だ?」 「女の 股ぐら泉に男のマラボウを入れてソクソクすることだっ」 「そうだ、その通りだ。村の女どもはみんなモモ太に 憧れてて、モモ太とグッチャネをしたがってる」 「俺とグッチャネをっ」  モモ太は 呻くように言った。その顔は上気したように赤くなった。 「おい、女どもは俺ともグッチャネをしたがってねえかっ?」

粘膜人間

シリーズ物らしいので、続刊も読んでみようと思う。

04.禍家

kindle unlimited無料。
心霊現象の発生する家に引っ越した小学生の話。
怪奇現象に対する心理描写が上手い。
しかし、終盤のストーリーが「?」
対象年齢がガクッと下がる感じ。

あと、家の間取りや近所の地図が重要な作品なので、イラストが欲しかった。
そういった不足部分を雨穴さんは上手いことフォローしていると思う。
やっぱりこれから必要なのは、映像面も分かりやすいホラー。

05.恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

ホラーのセレクション。
メンバーはホラー好きならピンと来る作家ばかり。
「夏休みのケイカク」
「正月女」
「雛」
「人獣細工」
4作品が良かった。
ホラーと言ってもエログロ控えめで、Jホラーのようなゾッとする系なのが良かった。

アブラゼミがいつの間にかツクツクボウシに変わった。
夏は盛りを過ぎ、 弛緩 していた空気の中にほんの少し硬質のものが混じり込んだような気配がし始める。
それをまず敏感に感じとるのは子供たちだ。
彼らは夏の王国から引き立てられて、もうじき管理された世界に戻される。

夏休みのケイカク

夏休みの終わりの描写が上手すぎると思う。

06.ノーライフキング

山田玲司がYou Tubeで名前を上げていたので購入。
1988年の作品。
小学生の都市伝説が社会に影響を与えていくという内容。
自分は初代ポケモン世代なので、作中の小学生の描写がとても懐かしかった。
しかし、大人側からすると自分の理解できない層が社会に影響を与えるのは恐怖だと思う。
根拠のない噂が銀行を倒産させることもあるので、フィクションだからと笑えないところも怖い。
作者は勢いで書いたと言っているが『ライフキング』というゲームと、ラストが繫がる構成は見事だと思う。
(エンタメとしては終盤が尻窄みなのが残念かも)

02.マンガ

01.アナモルフォシスの冥獣

表題作が絶賛されていたため購入。
設定はややこしいので割愛。
オチにすべてを持っていく作品。
漫画だからこそ伝わりやすいトリックで良かった。
文章だと伝えるのが難しいと思う。
ミステリー好きは読んで損はない。
ただ、気持ちの悪い描写も多いので、本よりも電子書籍がオススメ。

02.火の鳥 鳳凰編

あらためて読んでみたいと思って購入。
kindle unlimitedで5巻までは無料。
改めて語る必要のない名作。
鳳凰編がお気に入りで何度も読み返している。
我王と茜丸の関係性が終盤でひっくり返る所が良い。
『火の鳥』は人生が嫌になった時に立ち上がる気力をくれるので、気持ちが沈んだ時にオススメ。

03.遡る石

作者77歳。これだけで興味が湧く作品。
独居暮らしの老人が主人公。
過去を振り返りつつ、自分の生き方を見直すことで生活が少しずつ好転していく所が良い。
変化が劇的でなく、些細な所にリアリティを感じる。

03.アニメ

01.葬送のフリーレン

断頭台のアウラ編から話がグッと面白くなった。
タイトルがダブル・ミーニングなのは、正直燃える。
原作も11巻まで読んだのだが、絵柄が『クレイモア』似ていると思った。
(西のリフルっぽい子が出てくる)
フリーレンは戦闘描写が地味という欠点があったのが、アニメで戦闘描写が補完されているのが大変良かった。

あと、案の定アウラがネット民にオモチャにされており、Xのタイムラインにアウラネタが増殖することに。

02.呪術廻戦「渋谷事変」

原作の持ち味を100%引き出せてるので、満足感しかない。
この作品、敵サイドも信念を持ったキャラが多いのが良い。
特に漏瑚は呪霊の未来を考えて行動しているところがあるので、嫌いになれない。
主人公サイドは五条無双で、他キャラが弱いというバランスの偏りは若干気になる。
作者の愛着が無いせいか、虎杖の魅力が乏しい。

03.シャングリラフロンティア

アマプラのランキングに入っていたの視聴。
自分はゲーム世代(スーファミ~GAMECUBE)なので世界観にはすんなり入れた。
面白いのだが、どうしてもご都合主義な展開が気になってしまう。
あと、歳をとったせいか、ハイテンションな雰囲気に乗り切れない自分がいる。
わかりやすいシステムとサクサク進むストーリーが今の子には受けるのだろうか。

04.薬屋のひとりごと

なろうの最終兵器。
宮廷で起きる謎を薬師である主人公が解決するという内容。
『宮廷女官チャングムの誓い』を思い出した。
(20年前の韓国ドラマ)
好感を持てるキャラクターが多いので人気も納得。
白粉ネタを序盤で2回使ったのは今後の伏線なのか気になる所。

あと『後宮小説』を購入したので、年内に読みたい。

05.るろうに剣心

雷十太編。
殺人剣を謳いながら、人を殺したことがない雷十太。
不殺を謳いながら人斬りを行ってきた剣心と真逆の立ち位置であることを20年経って気づいた。
しかし、独学で飛飯綱(飛ぶ斬撃)を取得した時点で才能の塊だと思う。
志々雄真の部下になるか、比古 清十郎の弟子になればもっと伸び代はあるハズ。

21話にして斎藤一が登場していないが、ようやく登場するらしい。
意外と遅い登場に驚き。

04.映画

01.閉ざされた森

https://www.amazon.co.jp/%E9%96%89%E3%81%96%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E6%A3%AE-%E5%AD%97%E5%B9%95%E7%89%88-Samuel-L-Jackson/dp/B00FIWP596

シネマンション/映画好きチャンネルで紹介されていた作品。
複数人の意見を聞きながら真相に近づいていくスタイルの作品。
構成はしっかりしているのだが、話が頭に入りにくい。
ラスト10分で「あっ」と驚くが、頭の中で整理し切れていないため同時に「?」が頭に浮かぶ。
何度か見直せるAmazon primeだから許せるけど、劇場で見ていたら不完全燃焼だったと思う。

02.ゴジラ-1.0

ゴジラの新作。
『シン・ゴジラ』の高いハードルに挑戦した内容。
WWⅡの兵器好きとしては個人的には大満足。
平成のシリーズとは異なり、人間vsゴジラの総力戦。
ひたすらに破壊を続けるゴジラの暴力性が良い。
今回のゴジラはコロナウィルスのメタファーらしいが、国ではなく民間が立ち上がるところも上手い。

唯一気になったところは山崎監督の人間ドラマ部分。
全てを台詞で説明する少年漫画っぽさがクドく感じた。
(漫画でいうと『鬼滅の刃』)
机に頭を打ち付けたり、ゴジラの悪夢を見るという演出も古臭く感じてしまった。

05.ドラマ

01.どうする家康

かつてのライバル達はなくなり、歴戦の勇者と化した家康。
信玄、勝頼、信長、秀吉の時代を生き抜いた時点で強すぎる。
残る相手は石田三成と茶々。
この時点で家康の天下が偶然ではないのがわかる。
徳川四天王もレジェントと化しており、登場シーンで若手の武士がザワついているのは熱かった。

02.世にも奇妙な物語 ‘23秋の特別編

ラスト2作品の出来が秀逸。
『走馬灯のセトリは考えておいて』は70歳の元VTuberが自分のアイドル時代の人格をデータ化する話。
他界したファンもデータ化されて送別ライブに参加しており、魂の在り方についても考えさせれる。
主人公の父親が生前とは違って善人になっているのは、人間らしい見栄が感じられ良かった。
スパチャで香典を投げているのは面白いアイデアだと思う。

『トランジスタ技術の圧縮』は『トランジスタ技術』の広告ページを外して製本する競技の話。
馬鹿馬鹿しい内容なのだが、トラ技を知っている人なら大ウケすること間違いない。
本の内容である電子機器には一切触れず、ひたすら本の糊をアイロンで外して製本し直すところが良い。
技術的には古書の修復だと思う。

06.音楽

01.勇者

フリーレンを観ているのでiTunesで購入。
イントロ部分は作品のイメージ通り。
最初はサビの部分がイマイチな気がしていたが、聴いているうちに気にならなくなった。

YOASOBIのアニメOPだと『祝福』が個人的には1番。

07.You Tube

01.アメイジング・デジタルサーカス

You Tubeで無料公開中。
公開後約2週間で5000万再生されるという謎のブームが3Dアニメーション。
内容は『ちいかわ』のようなキュートアグレッション系。
アニメの世界へ転生させられた主人公が戸惑い続ける内容。
まだ1話しか制作されていないため、謎は多い。

  • 人間時代の記憶は消去される。

  • 元の世界へ戻る方法は不明。

  • ストレスが既定値を超えると化け物に変異する。

  • バックルームのようなエリアが存在する。

上記のように不気味な設定が散りばめられている。
日本の作品だと

  • 魔法少女まどかマギカ

  • メイドインアビス

  • けものフレンズ

  • まちカドまぞく

  • タコピーの原罪

  • ちいかわ

上記のような作品が上がるだろう。
可愛い絵柄×残酷な世界観が世界でウケたというのはマズイと思う。
恐らく、よく分からない世界に放り出されて困惑する姿に共感する人が増えているのだろう。

02.教科書の百合カップルに萌えていたなんj民、唐突にガチの変態キャラが現れ阿鼻叫喚へwww

You Tubeのオススメに出てきた動画。
エレン先生のように教科書キャラは人気があるのは知っていたが、今回は話の展開が凄かった。
百合カップルが女性教師に相談をしていると、唐突にX先生という男子教師が女装癖をカミングアウトするという流れ。
しかも、自分の性癖を暴露した後は登場しない。

容疑者Xの献身というワードには思わず笑ってしまった。

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