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からだのれきし

思えばいろんなことがあったものだ。

やっと立てるようになった頃に作った、目の横の切り傷。

ぎりぎりのところで、目を痛めないですんだ。

たくさんの擦り傷、切り傷。すぐに傷が化膿する子だった。

小学生の時、傷のせいで貧血を起こしたこともあった。

ぶつけたり、むちうちになったり。ねんざにつきゆび。

大人になってからは、足の小指をぶつけて骨折したこともあったっけなあ。

それでも、大きな怪我をせずにここまで生きてこられた。


小さな頃には軽い喘息。

治ったと思ったら蓄膿症と診断されて、

それから10年近く、耳鼻科に通い、薬を飲み続けたのだっけ。

今でも覚えている、二種類の薬。朝夕、お菓子みたいに飲んでいた。

中学の頃は毎朝すごい量の鼻血を出していた。

高校生の時はひどい気管支炎にかかったこともあった。

発作のようなやつ、あれは本当につらかった。

バイトに行く途中で倒れたこともあったっけ。

生理痛で毎月寝込むようになったのはこの頃からだ。


大学生になってからはずっと胃の不調に悩まされた。

ピークが20代半ば。胃潰瘍の診断のあとにピロリ菌を除菌して、

それから何年か後には結局逆流性食道炎を繰り返すようになった。

調子が悪いときはちょっと摂食障害っぽい気持ちになったり、

きっと治ることなんてないのだろうと思っていたけど、

ホメオパシーのおかげでとうとう治った。

今は美味しくごはんが食べられる。おなかがすく。気持ち悪くならない。

会食も怖くない。お酒もとても美味しい。なんとありがたいことか。

20年以上付き合った生理痛だって、今やごく軽いものになった。


いろんなことがあったけど、

私はただ健やかに生きたかった。

今も大好きなお酒や、昔は楽しんでいた煙草も、生きる楽しみの一部だった。

私に触れる人は、いつだって私に優しく触れた。

人生を楽しむために、私の身体はある。

私は私の身体を見捨てたことは一度もなかった。


でも、いろんな気持ちを押し込めて、いろんな我慢をさせて、

ときには思い通りにならないと憎んだり。

どうしてこんなに固いんだろうとか、痛いんだろうとか、

もっと丈夫だったらいいのにとか、

まるでからだが間違っているみたいに扱ったことが何度あっただろうか。


でも、そんなことはなかった。

からだが間違うことなんて、一度だってなかったのだ。



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