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天使の囁きの日【日々のツイトレ】

※2020.2.17monのTwitterトレンドワードより


いつもは朝更新するんだけど、きょうは昨晩から続くひどい偏頭痛のため、こんな時間になってしまった。

まだ偏頭痛の小鬼たちは私の頭に巣食っていて、いつもの時間を返してくれない。

今、小鬼が少し弱気になった時間を過ごしている。


その小鬼たちに襲われると絶望的な気分になる。

実際は、気分なんてことを考えていられるほど正常ではいられない。

部屋に差し込む光に目が眩み、壁掛け時計のクォーツの単調な微かな音が頭の中で鳴り響く。

鼓動に合わせて血管が脈動する。血液が体中に広がる一瞬が、頭の内部で暴れる激しい痛みだ。

激しい痛みは心を握り潰す。

そこから解放されようと危機感を煽る。

全速力で走っているかのように呼吸を浅くさせる。

なんとか僅かでも痛みが和らぐ体勢を探して藻掻いてみる。

しかし、どんな体勢をとろうと頭に巣食う小鬼たちは解放してくれない。


もちろん薬がないわけではない。

病院で処方された口腔内崩壊錠。無理矢理口の中に入れ、解けていく錠剤を舌で感じる。

それと同時に吐き気を催し、胃液を吐く。痛みで食べられないし、食べたら吐くから胃の中には何もない。いつもなら食欲をそそるはずの香りすら吐き気を生み出す。だから胃液を吐く。

この薬は1日2錠までの制限がある。ほかにもいくつか制限があるが、すぐには2錠目を服用することはできない。だが、すぐ吐いたんだから吸収されていないはずだと自分に勝手に言い聞かせて2錠目を口に入れる。また吐く。

あきらめて、手足をこわばらせながら小鬼たちに抵抗する。

それを乗り越えた、今がそういう時間。


2月17日は、天使の囁きの日ということだった。

昭和53年2月17日、北海道雨竜郡幌加内町母子里で、戦後では国内最低気温のマイナス41.2℃が観測されたことを記念して定められた日らしい。

特定の条件下で発生するダイヤモンドダストが、静まり返った雪の世界に降りしきる微かな音すらない世界の音を「天使のささやき」と表現したらしい。

ダイヤモンドダストが生み出すエンジェルズウィスパー。

厳しい極寒の世界が作り出した軽やかで幻想的な言葉。


今、私の耳の奥で鳴っている耳鳴りも、激しい痛みの後にある「天使の囁き」と名付けておこう。

早く大天使ラファエル様の真の声をお聞かせ願いたい。

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