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私が別人になるまで|1st

ここ数年で、「仕事」についての価値観や考え方が大きく変わった。
より正確に表現するなら、“やっと見えてきた”という方が合っているのかもしれない。そもそも私は仕事に対して自分なりの価値観なんて今まで持っていなかったし、「働く」とはどういうことかなんて、真剣に考えたことすらなかった。


2年ほど前までは、本当に会社へ行くのが辛くて、苦しかった。毎日、重たいドアを気力で押し開けて「おはようございます」と無理やり挨拶した。与えられた仕事を淡々とこなし、上司の引き継ぎが雑なことを嘆きながら、こんなに頑張っていても評価されないのに。なんて思って過ごす。
こんな地獄みたいな日々がいつまで続くんだろう?ここに居てなんの意味がある?
周りはイキイキと働いているように見える。
なのに私は全然楽しくないし、やりがいも感じない。この仕事に適性がないから?向いてない?
そんなことばかりぐるぐると考えていた。


転職が珍しくなくなった現代で、自分の心を削ってまで今の環境にしがみつこうとは思えなかったし、人生は有限なのだから一分一秒でも早く、幸せになれる方へ自分を導かなければという焦りもあって、私はすぐに転職を考えた。


今の職場がテレワークを導入していないこともあり、在宅勤務に強く憧れていたので(通勤にかかる往復2時間がフリーになるから!)場所を選ばない働き方を探した結果、webライターという職業に出会った。


webライターは特別な資格や知識がなくてもすぐに始めることができるため、副業としても人気の職業だ。私は文章を書くことが好きだったので、それでお金をもらえるなんて夢のような職業だと思った。


早速Kindle Unlimitedで参考書を読み漁り、実際にwebライターを生業にしている方のサイトを見に行ったり、自分のHPを開設して記事を投稿してみたりした。知識ゼロでの挑戦は怖かったのでWordPressの操作や文章の構成、キーワードの設定など具体的な知識や技術を身につけていった。そしていよいよ、クラウドワークスにアカウントを作成し仕事を探し始めた。
何もかもが初めての経験で、とても新鮮だった。
分からないことだらけで不安も感じているのに、とても充実した気持ちになった。


ここまでが私の変化①。
停滞した思考とつまらない毎日に、何とかして波を立てたかった。池の水が濁るように、このまま変化を起こせなければ、自分自身を見失う気がして怖かった。これが私の、最初の一歩。

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