satoshi tezuka

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フィードバックノイズ

好きな音があるということを知った。 ぼくの皮膚が欲してる音楽。 人混みの中で読む文庫本。 残りサンブンノイチのハートランド。 だから、なんというんだ。 どうでもいいという、どうでもよくなさ。 突如流れるeastern youthに動揺した僕は、目の前のどの強い女の子の眼鏡越しにステージを見る。 でっけぇリュック。 かかる暮らしの味気なさ。 転換という間の間にキスをした女の子。 残りは後。 響くバスドラと横になったマーシャル。 溶けたハイボールの中の恐縮した氷。 さぁ

      • 混濁した泡の影

        退屈すぎる世界に花束を。 行方知らずの雨に愛を問おうとも、答えを失しているのだから、我此処にあらず。 黄金色の瓶にその雨を詰めて、樽の淵で割るのは、つまらぬ戯言のせいか。 あぁ、今日も夜は揺れ、お言葉に甘えて夢の中へ。

        • 靴が乾かないから

          退屈な夜を超えて、辿り着く朝に向かって言う挨拶は、「おはよう」で合ってるのかな。 待ってたわけじゃないの。むしろ、もう少しだけ後ろ倒しにしたかったもの、あるいは迎えたくなかったもの。 冷め切ったマクドナルドのポテトを捨てるか否か悩んで、オーブンに入れた私はMiss.SDGsにノミネートさせてくれるの? 何?Miss.SDGsって? MissとかMrsとかMsとか、みんなそうの好きだよね。区分とか、意図的に曖昧にさせることとか。 萎びたポテトを愛おしく思う私の気持ちを、そんな

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        記事

          淡い記憶と環世界

          いつだったか、どこかの風俗嬢に薦められた、小説を読み終えた。 赤目四十八瀧心中未遂。 僕は、それを風俗嬢から教えてもらったと記憶しているが、実際のところそれすらも怪しい。 一体どんな気持ちで、この癖の強い私小説、恋愛小説、純文学を薦めてきたのかは僕には知る由もないが、「すごく暗いけど」と何度か念押ししていたような気はする。 お風呂に入ってた時にそんな話をした気もするのだが、スマートフォンもいじれない状況下でどうやって僕はこの本を買ったのか。 そもそも、僕はその子の顔も思い出せ

          淡い記憶と環世界

          ベローチェ

          ずっと夜みたいだった。 ゆるく、ゆらめき、スマートフォンは今目の前にある。 距離にして15センチ。 左から右へ次々と文字は生成される。 頭の中に流れる音楽。 僕は今半分夢の中。 前に座っている人がぼやけている フリックする右手の親指が痺れている。 あぁ、こんな時間が続けばなぁ。

          eroding opacity

          今日もまた 嘘を付き 不透明な 日々過ぎる 全ては 変わるのに 何かを守ったつもり? 描いた いつかの夢 この世界が その答え lyrics & composition:satoshi tezuka

          終わりと始まり、その彼方

          求めては失って 今いた君はどこへ? 間違っては漂った 眠れぬ夜の中へ 過ぎて行く風と時間の狭間で 何を待っているのか知る由もなくて このままどこまで行けるのかな 移ろう不安だらけの街並み ただいま おかえり いつかまたね それを繰り返す僕らの日々 流した涙の跡 欠伸した残像 終わりから続く道 永遠に永遠に 隠して見つけた欠けた希望 胸に抱き締めた あの子の姿 泣いて 笑って 願って 祈って それを繰り返す僕らの日々 lyrics & composition:satoshi tezuka

          終わりと始まり、その彼方

          終わりと始まり、その彼方

          nokoriga

          じゃあねって言った 君の後ろ姿 思い出す度に 過去に引きづられる 初めてだった 僕のあれこれ 君は優しかった 何も恥ずかしくなかった 愛を知ったなんて僕はまだ 言えないけれど 君の特別にはなれたのかな セブンスターは今はもう 吸わないけれど 街中でふと香る度に思い出してしまうよ lyrics:Nove composition:satoshi tezuka

          your song

          ああ、そうか。 きっとあれは君の声だったんだ。 どっからやってきた君の声なのだろう。 あの山の向こうか、木々の隙間か、滴る雨の中か、吹き抜ける風の中か、形変えゆく雲の隙間か、流れる時の間か。 その声は、音楽だった。 意味も価値もない、ただ、君が奏でた音楽だった。 僕はそれを聞いた。 耳で聞いた。 目で聞いた。 口で聞いた。 この鼓動がその証だ。 この鼓動は、踊っていた。 君の声に合わせて、踊っていた。 揺れた。 揺れてしまった。 揺らされてしまった。 流れる君の音楽は、僕をじっとさせることなんて出来なかった。 僕のこの止まらぬ鼓動は、歌に溶けていった。 掴めないあの川の水のように、静かに溶けていった。 僕は、思い出した。 懐かしい記憶を思い出した。 記憶といっても、何も映像はない。 あるのは、この体に残る温度だけ。 この体温が、懐かしさを回顧している。 繰り返す日々の中で君は何を願っているのだろう。 その流れる音楽は、誰に向けられたものなのだろう。 誰も踊ってくれなかったとしても、君は歌うのだろうか。 そんな愚問を並べたとしても、君はきっと、何も言わずに、そっと微笑むのだろう。 ただ、巡り巡る生命を想って君は歌い、僕は、踊る。 そこに意味などない。 価値などない。 ただ、あるだけなのだ。 ただ、そこにあるだけなのだ。 だから、増えず無くなりもしない。 何も悲しむことはない。 全部、そこにあるのだから。 その瞳から流れる涙は何で出来ているのだろう。 それは誰かが抱いた寂しさか、あの子の笑い声か、難しく考えすぎたあの問いか、どっかで忘れてきた記憶か、見たこともない世界に馳せた切なる願いか、懐かしきあの日々か。 その流れた涙はどこへゆくのだろう。 そこはかとない記憶に舞い戻るのだろうか。 この駄文に乗ってどこか遠いところへ行くのだろうか。 いつだって、帰ってくる。 帰る場所は、ここしかないのだから。 静かな朝焼け。 絶え間ない呼吸。 消えゆく鼓動。 繋がれる命。 終わりと始まり。 空と群青。 光差す丘。 吹き抜ける風。 降りしきる雨。 照らす太陽。 水面に浮かぶ花々。 揺れる色彩。 赤。 青。 黄色。 僕は、踊る。 鳴り止むことのない、その美しき音楽に合わせて、僕は、踊る。 そこに意味などない。 価値などない。 ただ、美しい旋律がそこにあって、共鳴する何かがそこにあって、呼応し合うだけなのだ。 ただ、それだけのことなのだ。 ああ、そうか。 きっとあれは君の声だったんだ。 どっからやってきた君の声なのだろう。 あの山の向こうか、木々の隙間か、静かな海の中か、滴る雨の中か、吹き荒ぶ風の中か、形変えゆく雲の隙間か、流れる時の間か。 君は一体誰なのだろう。 【曲】 曲名:Collapse dance アーティスト:soundorbis (フリーBGMサイト「DOVA-SYNDROME」より)

          10minutes diaries/356

          令和4年10月9日(日) 僕は、いつからだったかは定かではないが、選挙の速報をテレビで見るのが好きだった。 今は、というか10年前ぐらいにテレビを廃棄してから、基本的にはテレビを見ていないから、それ以前の話だとは思うけど、すごく好きだったのを覚えている。 すごく小さかった時は、好きだった番組が、選挙の特番で見れなくなってしまうのが嫌だったし、見れたとしても、画面の横とか下とかに選挙の速報があって、すごい邪魔だなって思って見てた。 でも、いつの日からか、あれが楽しくて、いく

          10minutes diaries/356

          10minutes diaries/365

          令和4年10月18日(火) こんなことを言うと「またまたぁ」みたいなことになりそうだけど、まさか今日がこの日記の最終日だとは思わなかった。 当然300日が過ぎたぐらいから、あとちょっとだなぁというのはあったけど、感覚としては、パッと目の前に終わりが現れた感じではある。 昔、それこそ中学生の頃とか、とにかく浅倉大介さんが大好きで、その中でも彼が参加していたICEMANというユニットが大好きで、ICEMANのアルバムが発売されるなんて情報を手に入れてしまったら、すぐさま地元の

          10minutes diaries/365

          10minutes diaries/364

          令和4年10月17日(月) おととい、横浜のオクトーバーフェストに行った。 天気も良かったのもあったのか、人もたくさんいて大盛況だった。 並んだりするのは当然好きではないのだけど、こうやって人が戻ってきているということはすごく嬉しいことだったりはする。 そういえば、もう何年も前の話だけど、ドイツのミュンヘンに行ったことがあって、その時ミュンヘンで全然ホテルが取れなくて、やむなく電車で数十分離れた近くの街に予約をしたことがあった。 僕は調べるというのが本当に苦手、というか好

          10minutes diaries/364