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20240413-3時間

・今日は少し日記の体裁を変えてみる。

・ここ数日色々と趣味の界隈で荒れていたり、自身の調子が悪かったり、仕事が忙しく完全にダウンしていた。
・炬燵で寝落ちして、残り数時間のためにベッドに向かうとかそういう、駄目さ。
・春は調子が悪くなるし、夏は暑くてバテるし、秋はだんだん寒くなってくるから寂しくなるし、冬は寒いから動きたくない。じゃあだめだ。
・けれど、動ける日に動いておきたい。なので、今日は映画を観てきた。「オッペンハイマー」を。

・写真は撮り忘れました(ポスター)。

・昨年夏に国外でバービーとのクソコラ騒動で話題になった、アレだ。その時点でその騒動はさておき、扱っているものが原爆の父、オッペンハイマーという人物についてだったから、興味があった。当時の自分も「観てみたい」って言ってるし。

・なので、有言実行してきた。普段ほぼ洋画を観ない。字幕はもっと観ない。
・3時間という長さに不安を覚えていた。あまりそういう尺の映画観てこなかったし、途中でダレたらどうしよう、とか、膀胱が耐えられるのか、とか。
・結果、3時間とか全然感じなかった。嘘。少しだけ感じた。前半(オッペンハイマーの学生時代パート)がなんとなく助長に感じたから……。あと後半のオッペンハイマー事件と公聴会パートが「もう少しだけ続くんじゃ」だったから……。でも、想像していたよりあっという間だった。
・カラーパートがオッペンハイマー視点(学生時代〜マンハッタン計画への参画、そして1954年のオッペンハイマー事件)で、モノクロがストローズ視点(1959年の公聴会)らしい。予習を一つもせずに観たがなんとなく描き方が違うのなら視点が違うのだろうとボンヤリとわかったから特に問題はなかった。
・でも、出てくる人が多すぎ!!!!!でもこれもなんとなくでどうにかした。こいつとこいつは仲悪いんだろうなー、とか、なんとなくわかる。

・個人的になるほど、と唸ったのはオッペンハイマーが、1945年8月6日・広島への原爆投下を計画に参加したメンバーに説明・演説するところ。彼の表情も心ここにあらずというか、口から出る言葉と気持ちが剥離しているのが明確に出ているキリアン・マーフィーの演技が良かった。
・また、白い閃光、剥がれていく皮膚、いなくなる観衆。その様は、彼の心情(後悔や恐ろしさ)と周りの反応(歓喜)の剥離を、そして直接原爆投下を描かずに原爆の被害を表していた。これはすごいと思った。
・SNSで見かけるのが、「広島や長崎の被害について触れていない。また、その惨状を映像の中で出していないのはどういうことだ」という意見だが、私はこの映画でそれを描かれないのは仕方ないのではないかと思う。だってこの映画、オッペンハイマーの伝記映画だもの。
・この映画が描きたいのはそこではないのだろうと思う。例えば科学者が発展(或いは他国を出し抜く)為に生み出された理論や技術がその時代の世論や人々や政治に飲み込まれてどうしようもなくなるというその様だし、その当事者(どころではないが、)となった一人の人間の人生だ。

・と書くと、なんだこいつは、と思われそうなので一応書いておくが、自分の出身は長崎県だ。小学校中学校高校と、12年間は夏に長崎原爆の被害について学習してきた人間がこれを書いている。もちろん長崎だけではなく広島のことも学んできた。
・そのうえで私は、この映画はとても良かったと思う。このニュースにも頷けた。

・個人的にやるせないというか虚しさを覚えたのはトリニティ実験のところ。人々は実験が成功し歓喜しているが、ここで歓喜しているそれは、大勢の人々を殺戮し現在まで苦しめている兵器なんだぞ、という。怒りというよりは、虚しさ。

・あと最後のアインシュタインとオッペンハイマーの会話でうわ……となったよね。怖い。自らが「世界の破壊者」であるという自覚。

・ストーリーには関係ないけどローレンス、好みの顔だ……と思ったらジョシュ・ハートネットだった。
・それと男女のセックスシーンが苦手なんで、そこだけ見ないようにしていた(そこだけは事前に情報を得ていた。R15+はセックスシーン及びヌードシーンから。素っ裸で椅子に座るな)。流石に聴聞会でのジーンとの関係を話すところでのキティのみた椅子対面座位(幻想というか心情表現)はストーリー上避けられなかったんだけども。

・終わってからシルバニアファミリーの赤ちゃんケーキパーティーシリーズ買いに行こうと思ったの忘れてた。これを書きながら思い出した。

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