ばっど

脳のトレーニングのために書評的なことを書き始めた50過ぎのおじさんです。 記憶力の衰え…

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脳のトレーニングのために書評的なことを書き始めた50過ぎのおじさんです。 記憶力の衰えが著しく、人の名前と漢字が特にキケンな領域に入ってます。 リターンライダー。 星景写真を撮ったりレースを観に行くためにキャンプしたりもします。

最近の記事

書評 Winny 電子書籍がイイ本もあります

五十路のおじさん、ばっどです。 Winny 天才プログラマー金子勇との7年半 壇 俊光 電子書籍がイイというより、電子書籍のみですね。 ファイル共有ソフト「Winny」を開発したプログラマーが逮捕され、その弁護を担うことになった弁護士さんが著者。 結果無罪とはなったものの、必ずしもハッピーエンドではないお話です。 が、語り口は軽妙。 金子氏のキャラクターも相まって、面白く(英語のintrrestingの方)読むことができます。 しかしというか当然というか、中身は硬派

    • 書評 パシヨン 読書好きならとにかく・・・ 

      五十路のおじさん、ばっどです。 パシヨン 川越 宗一 地方紙の連載小説の単行本化作品。 恥ずかしながら新聞で読むまで、直木賞受賞作家ということを存じ上げなかったが、肩書はともかく、連載で話は全部わかっているのに、お金を出して本を買ってしまった、個人的にはそーゆーレベルの作品です。 ざっくり説明すると小西行長の孫で後にイエズス会司祭となる小西マンショと、小禄の身代から立身出世し、幕府総目付までになる井上政重の二人を軸にした物語。 江戸初期、キリスト教信仰の禁令、弾圧が強ま

      • 書評 勇魚 ガイジンさんが描く日本の歴史活劇

        五十路のおじさん、ばっどです。 勇魚 C.W. ニコル 書評のネタを探して本棚を漁る。 若かりし頃に読んだ本も結構残っていて、その中の一冊(文庫上下セット)。 高校時分に氏のエッセイはずいぶん読んだ。 自然の中で生きていけるヒトに憧れがあったのだと思う。 また、自分はキャラとしてはおとなし目だったので、「やんちゃ」にも惹かれたのであろう。 で、この本はエッセイではなく長編の物語。その存在は知っていたが、大人(20代前半)になって、やっと読んだという記憶がある。 幕末

        • 書評 たそがれ清兵衛 映画は看板にイツワリあり。。

          五十路のおじさん、ばっどです。 たそがれ清兵衛 藤沢 周平 時代ものの超人気作家、藤沢氏の短編集。 著書は何冊か読みましたが、ハズレなく安定の面白さ。 この本の各お話の共通点は、日ごろはさえない侍が実はかなりの遣い手で、それを軸にしたお話というところ。 短編だけにどのお話も言葉のそぎ落としがきいていて、主人公の剣の腕同様、切れ味抜群です。 この本にたどり着いたのは、同名の映画が人気だったから。でも映画は見てませんでした。 本を読んで面白いやん!ということで後日になって

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          書評 桜井章一著作集 読む面白さ>自己啓発

          五十路のおじさん、ばっどです。 今日は自分が読んだことがある雀鬼こと「桜井章一」氏の著作を3冊いっぺんに。 負けない技術 人を見抜く技術 決断の作法 探せば氏の著作はまだまだあるでしょうが、上記3冊も本質的に同じことを、応用する局面や視点を変えながら語っているので、自分好みのものを探せば各々楽しめるんじゃないかと思います。 経験談などを聞く(読む)と、この人超人か!!と思うようなエピソードも多々あるのだが、それに関連付けて語られる、考え方や物事への取り組み方のメソッド

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          書評 人生相談を哲学する ニーチェを読んでねぇ奴と・・・

          五十路のおじさん、ばっどです。 人生相談を哲学する 森岡 正博  「ニーチェを読んでねぇ奴と話ができるか!」  正確ではないかもしれないが、研究者・クリエイターとして活躍する落合洋一氏が、中学生ごろに父君から浴びせられた言葉だったかと記憶する。  (情報ソースは確か情熱大陸。)  父君の正体は、国際ジャーナリスト・作家の落合信彦氏。氏の作品もスゲーたくさん読んだので、そのうちご紹介したいが、それはさておき。  ニーチェと言えば哲学。ソクラテス、プラトン、カントなどなど、

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          書評 エキストラ・イニングス 自分を信じたい人へ

          五十路のおじさん、ばっどです。 エキストラ・イニングス 僕の野球論 松井秀喜 言わずと知れたゴジラ松井、2012年に現役引退した、稀代のスラッガーの著書。 2013~14年の新聞連載コラムをもとに、15年に単行本として刊行、16年には早くも文庫化されています。 そこそこ前の本ではありますが、内容は一切色褪せておらず。 初めて読む人はフムフムと読み、一度読んだ人の多くは、手元に置いて、折に触れ読みなおすことになるはずだ。 内容は超大雑把にいうと大きく2種類の話。 松井氏が

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          書評 そこにある山 斬新な概念を駆使した一大傑作論考!

          五十路のおじさん、ばっどです。 そこにある山 結婚と冒険について *  角幡唯介 きっかけは新聞書評。書評で気になったものをかたっぱしから読んでいた時期があり、読んでみた本。 記事タイトルに挙げた「斬新な概念を駆使した一大傑作論考」とは、あとがきにある、著者の自賛の弁からひかせていただいた。 ばっどの読後感においても、そうだと感じており、読書好きの方であれば、是非読んで欲しい作品。 この本の論に腹落ちを感じる方であれば、人生の問題の8割がたは解決したも同然!という実に有

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          書評 SUPER GT FILE 2017 VER.4 自己啓発本としてのモータースポーツ雑誌

          五十路のおじさん、ばっどです。 SUPER GT FILE 2017 VER.4 特集 LC500をつかまえろ 17年規定GT500開発最前線 三栄書房 え、これ、読書?? かもしれませんが、素人(失礼)書評にはビジネス書や自己啓発本が多いと見受けられる。それがアリなら、このムックはそういう意味で得るものや気づきがむちゃくちゃある本。 何でもいいから気づきが欲しい人は、図書館でバックナンバー探して読んでください。 ビジネス的な気づきとしてはGT500車両、LEXUS(言

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          書評 犬がいた季節 同世代の追憶と胸苦しいフィクション

          五十路のおじさん、ばっどです。 たぶん今後は週一(以下)になりそうだが、旗日ということもあり、比較的新しい本でひとくさり。古い本が続いたんで。 犬がいた季節 伊吹有喜 おりしも文庫版が発売されたばかりらしい。(2024年1月) 舞台は三重県の架空の進学校、八稜高校、通称ハチコー。 主に1980年代終盤から90年代にかけての生徒の悲喜こもごもが、丁寧な筆致で描かれます。どちらかというと「悲」というか、辛い目のエピソードが多め。 タイトルにある「犬」は、偶然学校に迷い込ん

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          書評 ケインとアベル 本格的物語読書の入り口

          五十路のおじさん、ばっどです。 初回はまだ本を読めてるんだかわからない時期の本でしたが、2回目は今に通じる「読書」の入り口と言っていい本。 これもまた現物が手元に。 ケインとアベル (上・下) ジェフリー・アーチャー 永井淳 訳 これも35年前の本。 今も同じお話は売っていますが、値段は当時の倍です。 名門出身のエリート実業家 vs ポーランド移民から成りあがった実業家の対決が物語の軸。 稀代のストーリーテラーと言えるアーチャーは、英国社会が舞台の作品が多いのだが、これ

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          ばっど、50歳+α。 おじさんの肉をおじさんのエキスで煮〆たようなおじさん。 最近、思考力、記憶力の衰え著しく、なんとかせんといかんと思い始める。 備忘録的に今まで読んできてヨカッタ本のことなど記録していこうと思いつく。そんなおじさんです。 思い起こせば絵本とか雑誌を除いた読書の事始めはなんだったか。 約45年前の、その本がまだ自分の本棚にあった!のである。 坂井三郎著「ゼロ戦-坂井中尉の記録-」講談社 太平洋戦争中の日本海軍航空隊、エース級戦闘機搭乗員の一人である。

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