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リノベーションの得手不得手

こんにちは。

みなさんは建築工事をどこに頼むべきかお悩みではないでしょうか?
建築の工事を実施すると言っても、規模や種類はいくつか存在し、それぞれに違いがあります。
例えば新築住宅やオフィス改修など、一括りに建築工事と言えますが、内容は結構異なる部分が多くなります。
その内、リノベーションという種類もだいぶ認識されたように思いますが、特に住宅リノベーションを私は多く実施する機会があります。
おそらく、最近ではリノベーションを実施したいと思う方も少なくなく、雑誌やSNSを利用して情報収集されることもあるでしょう。
しかし、いざどこにお願いすれば良いのかと悩む瞬間があるかと思います。
そちらのお悩みに対して、今回は情報を共有出来ればと思います。

リノベーション工事とは、リフォームや改修と解釈してもらっても構いません。
厳密に違うこととすれば技術的な手法ではなく、不動産価値を見直すことにあります。
中古物件を改修することで、その販売価値を高めることが本来的な目的であり、結果的に現代的な生活スタイルにマッチした、新しい暮らし方が叶えられるような住まいとすることが出来るようになるのがリノベーションです。
つまりは考え方の違いであり、それほど呼び方を気にする必要はありません。
しかし壁紙を貼り替えるだけとか、床を貼り替えるだけであれば、確かにリノベーションとは言い難く、リフォームだと思います。
そして、このようなリフォームを実施出来る会社は探せばいくらでもいますが、リノベーションとなると実施が苦手な会社も現実的にいます。
では、なぜそのようなことになるのでしょうか?
結論から言えば、リノベーションは誰でも出来るからです。
説明をもちろんしますが、誰でも出来るからこそ応用が難しくなり、リノベーションを苦手とする会社からすればどこに重点を置けば良いのかわからなくなってしまいます。

いわゆる建築工事とは、図面と見積もり、その他資料をもとに実施されます。
これはリノベーションでも同じですが、リノベーションの場合、価値を見直すという前提があります。
つまり、既存の価値を一部取り入れながら、一部は否定する作業とも言えます。
そのため、一般的な住まいと一致することの方が不具合があり、場合によっては大きくプラン変更がされたり、これまで想定されなかったような使い方を模索することとなります。
その様々な発想の転換を行うことの根源は、一般ユーザーの生活スタイルに起因することが多くなります。
これまでの建築の常識からは考えられなかった、まさに、あんなこといいな出来たらいいなを実施に向けて進めていきます。
ですので、リノベーションは誰でもその発案者となることが可能です。
しかし、特に建売新築ばかりを実施している会社からすれば、全くやったことがないような要望が多く盛り込まれることになります。
最終的に工事を実施するのは職人であるので、実施内容を的確に指示出来れば、しっかり仕上がるのですが、指示する側がちゃんと理解出来ていないとそれは実現が難しくなってしまいます。
やったことがないから合っているのだろうか?と思いながら実施することになるでしょう。
確認すれば良いではないかと思いますが、もちろんそうです。
しかし、残念ながらリノベーション工事というのはスピード勝負でもあります。
いかに内容を早く理解し、実施でも問題があればすぐに対応策を出して合意しながら進めることが求められます。
なぜそこまで急ぐかというと、クライアントの家賃が発生している場合が多いからです。
口では確認しながら丁寧にやれば良いと言えますが、確認も理解も早くして、素早くちゃんと実施するがリノベーションでの常識です。
このスピード感に慣れていないとやはり対応するのは難しいでしょう。
では、リノベーション業者は建築工事全般に優れているのかというと、決してそういうわけでもありません。
先ほど例に出した、建売新築を実施している会社と建売で競わせたら全く歯が立たないでしょう。
新築の場合、基本的には図面通りに実施することが大切であり、起きる得る問題も資材や人をどのように配置するかを検討する内容が多く、実施内容を変更するということはなかなかあり得ないことです。
そのため、準備には多くの時間が必要となりますが、始まってしまえばゴールは明確だと言えるでしょう。

もしリノベーションをご希望の方で、業者選定にお困りでしたら、リノベーションの実施件数が多いところは安心出来る要因の一つと言えるでしょう。
ただし、先ほどの説明にもあるように指示する側が理解出来ていることが大切です。
相談してみて、何か伝わらないと感じることがあれば、それは注意が必要かもしれません。
仕上がりの良し悪しももちろん大切ですが、ゴールをしっかり把握出来ていなければそもそも満足されるものは出来上がりません。
感覚的な側面で、アドバイスとしてはいささか出来が悪いですが、おそらくリノベーション自体もそのニュアンスを実施する作業です。
その感覚をしっかり受け止めてくれるところを是非探して頂ければと思います。

では、また。

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