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生活の建築知識.65

おはようございます。

料理系のyoutubeを見ていると、アクも旨みだから取り過ぎないで、なんて説明してくれることがあります。
なるほどと思いながら、毎日の献立の参考となせてもらってます。
アクは料理だけでなく、建築においてもアクと言われるものがあります。
そして、アクが良い場合と悪い場合があり、それをちゃんと把握して使い分けることが大切なのですが、今回は建築におけるアクについて説明しながら身の回りでどのような箇所で影響を及ぼすか紹介していきます。

アクが出ると言われる材料で代表的なものは、木材です。
ただし、全ての木材に注意する必要はなく、特に出やすい木材があります。
アクが出やすい木材の特徴として1番わかりやすいのは耐久性が高い木材です。
耐久性が高い木材はその密度が高いことが要因でもありますが、一方でアクを多く含んでいるため木材自身で外部からの影響に耐えられる性質を持っています。
アクを多く含んでおり耐久性が高いことから、外部において利用すると非常に有効に使うことが可能です。
塀や玄関扉、デッキなどの箇所がそれに該当します。
ただし注意も必要で、アクは水溶性のため何も処理をしないと雨などで流れ出し床面に褐色の汚れを付けてしまいます。
外部に使用する際には、すぐに保護用の塗料を塗りアクが流れ出ないようにしなければいけません。
それさえ心掛ければ非常に長持ちする優秀な木材として利用が出来ます。

外部についてはアクは有効でしたが、内部においては厄介な存在となります。
内部においてアクが問題になるのは、仕上げ面に浮き出てくる可能性があることです。
仕上げの下地部分にアクの多く含む材料を使うと塗装やビニルクロス、左官や石材にまでアクが浮き出てきて汚れとなってしまいます。
それを防ぐためにはやはり処理が必要であり、下地の段階でアク留めをする溶剤を塗布しなければいけません。
最近では内装用の木材などで、よほどのことがなければアク留めをするような下地材はありませんが、ごく稀に発生したという話は聞きます。

材料というわけではないのですが、アクが発生するものとして過去の汚れもアクとして仕上げを汚してしまうことがあります。
過去に付着した油汚れやタバコのヤニなどがある場合、何も処理をせずにそのまま仕上げを行ってしまうと後から浮いでてくることがあります。
この時もやはり下地の段階でアク留めを行う必要があります。
どの程度の汚れなら発生するかという、これはやってみないとわからないというのが正直なところでして、心配であればやっておくことをおすすめします。

ご自宅でシミのような汚れがある箇所がありましたら、もしかしたらアクが原因かもしれません。
仕上げをやりかえるだけでは解決しない可能性がありますので、事前に施工業者へお伝えしてもらえると対策をしてくれますので、ご参考にしてみてください。

では、また。

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