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生活の建築知識.80

おはようございます。

以前キッチンについて少し説明をさせてもらったことがありました。

今回はキッチンについて少し違った説明をしていきます。
特にキッチン各所の素材について注目してみたいと思います。


キッチン天板で近年よく利用されるのが人工大理石です。
人工大理石は機能的には非常に優秀だと思います。
耐久性があり、多少の衝撃であればなんてこともありません。
もちろん尖ったものが強めに当たれば損傷の原因とはなり得ますが、気をつけていれば問題になることは少ないでしょう。
また、頼むのは簡単ではないかもしれませんが、最悪ちょっとした傷や欠けであれば修復出来るのも人工大理石の長所です。
一点少し疑問なのが、熱に対しても強いとされていることです。
確かにある程度の熱であれば問題ないと思いますが、過去に天板が熱割れで細かい傷が入っていることを何度かみたことがあります。
メーカーにもよるかもしれませんが、あまりにも高温のものを直接乗れるのは注意が必要かもしれません。

天板でもう一つ代表的な素材としてはステンレスがあります。
水に強く、熱にも強いことから古くから天板に採用されてきました。
業務用としても多くがステンレスが採用されています。
弱点としては、強度として凹みが生じることがあることでしょう。
ステンレスも厚みがあれば強度も出て、簡単には凹みません。
しかし、天板に使われるステンレスは厚みがなく、一方で軽量化しているため衝撃には強い状態とは言えません。
ステンレスも研磨などで、修復は可能ですが、やはり厚みがない分、限界があります。
業務用は見栄えはそこまで気にせず、何年も使えば交換もあり得ますが、住宅では簡単ではありません。
ステンレスのキッチンが業務感があって良いと考える方もいらっしゃるかもしれませんし、気持ちは非常に分かりますが、デメリットを考慮の上選定することをおすすめします。

最近では、ハイグレードなキッチンで陶器の天板もあります。
こちらは使用したことがなく正確な把握は出来ていないのですが、やはり強度と熱に対しては非常に強いと思われます。
最大のメリットとしては、質感がよく見た目を薄く出来ることでシャープな印象があります。
少し心配なことは表面をコーティングしてあるはずなので、そのコーティングの耐久性やコーティングが劣化した時の補修が可能かが懸念点です。

その他としてごく稀に木材(ウレタン塗装仕上)やタイルもありますが、衛生面の管理が難しいので割愛します。

上記の3種類についてはどれを選ぶかはお好みによりますが、それぞれの特性を把握した上で選べれば快適なキッチンとなるでしょう。
次回、扉面材に関して改めて説明をしていきます。

では、また。

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