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時間も予算もないからパソコンと社内リソースだけでペルソナを作るのだ

ペルソナづくりにはデータが不可欠だ。

ターゲットを定めたら、そのターゲットの中に属している人たちを徹底的に調べて、その共通項を見つけ出す。そういったエッセンスを組み合わせて、ようやくひとりのペルソナを作れる。

そのためには膨大な時間と労力とお金が必要だ。アンケートを取ったり、インタビューを行ったり、ときにはプロトタイプテストを行ったり。

しかし事業を進めるうえで、潤沢な予算も時間もかけられないことも多い。いや、ほとんどのケースで、事前の調査にかけられるリソースは限られている。

そういうとき「じゃあペルソナは作らずにいきましょう」というのはよくない。できる限りの努力をもって、ペルソナは作るべきだ。

私はそんなとき、おおよそ以下のような方法を取るようにしている。


1. 既存データの活用

既存の顧客データベースを分析して、顧客の傾向やパターンを特定する。

ウェブサイトやソーシャルメディアのアナリティクスから、訪問者の振る舞いや興味のある内容を把握する。


2. Webで拾える情報をかき集める

既に公開されている業界レポートや市場調査から重要な情報を抽出する。情報の鮮度や出どころには注意を払う。


3. 競合分析

公開情報を利用して競合の戦略や顧客レビューを分析し、市場のトレンドや顧客のニーズを理解する。

SimilarWeb などの競合他社のサイトを分析できるツールを活用したこともあった。


4. SNSで動向を追う

顧客が活動するオンラインフォーラムやソーシャルメディアを監視し、彼らがどのような問題に直面しているか、どのような解決策を求めているかを把握する。


5. 自社の社員にインタビュー

ターゲットの属性にフィットする社員にインタビューを行う。

社内のメンバーであれば、1時間程度のインタビューなら快く受け入れてくれるので、積極的に活用している。


6. 身近な友人に置き換えて考える

ターゲットに属している友人知人を思い浮かべると、具体的な生活スタイルや思考傾向がイメージしやすくなる。仲がよければ話を聞いてみるのもGood。


7. ChatGPTに相談する

事業やサービスの内容、調査で獲得したターゲットの情報など、かき集めた情報をすべてChatGPTに食べさせて、そこからペルソナを作ってもらう。

できあがったペルソナをみて、実際の人物像から大きくかけ離れていないかをチェックする。あまりにも現実離れしていたら、自分なりにカスタマイズを行う。


重要なのは改善をつづけること

リソースや時間が限られているとき、机の上だけで完結できる手段として実践しているのは、おおよそ上記のとおりだ。

最後のChatGPTは、非常に便利ではあるけれど、頼りきってしまうのはリスクが高い。

あたかも正しいように振る舞ってくるが、現実とは大きくかけ離れた人物像ができている可能性もあるのだ。

なので「このペルソナは本当に正しいか?」という可能性を、考慮から外さないように気をつけている。

そしてなにより、ペルソナづくりで大切にしているのは、改善をつづける姿勢だ。

一度作ったら終わりではなく、ペルソナに対して行ったマーケティング施策のフィードバックを分析し、その結果をまたペルソナに反映している。

これはChatGPTに限った話ではない。どんな場合でも、ペルソナは常にアップデートを続けるのが大切だと考えている。


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