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ヘアスタイルとコロニアリズム(植民地支配)

このことについて書こうかどうか迷ったんですが、ちょうどこちらのニュースでも見かけることがあったので、自分の学びを記録するつもりで書きます。

私自身が当事者には当たらない話なので(今のパートナーとの間に子どもができたとしたら、彼らは当事者になる話ではあるが)、ニュースを切り口に、少しリサーチした内容を添えて日本語に書き起こしてみます。

ドレッドヘアによる公立高校の入学禁止に対して判決ーマラウイ

ふとフィードに出てきて見たのがこのニュース。
マラウイでは、ドレッドヘア、特にラスタファリアンという特定の信仰を持っている人に特徴的な髪型をしていると、公教育に入学できないかったのですが、それが子どもの教育の権利を阻害するものとして、裁判によって違法だと判決が出ました。これによって、多くの子どもたちが教育を受けることができるようになります。

ちょうど、今年の卒業式の時に、アフリカ系の人が髪の毛を整えるときに一般的なコーンロウの髪型をした、アフリカにルーツの持つ生徒が卒業式の出席を咎められたというニュースがありました。

その際に日本のツイッターでもさまざまな意見が飛び交っていました。

中にはアフリカやアメリカでも、コーンロウなどは禁止だったという声も。

この記事にもあるように、アフリカの南部にあるマラウイという国でも、ドレッドヘアは禁止されていたわけです。
でもこのニュースでは、こうしたアフリカにルーツのある髪型は、より劣ってものとして、植民地支配時代に禁止された歴史を持っている、ともあります。

それはマラウイに限らず、アフリカの多くの地域でも同様です。

アフリカにルーツのある髪型は、”野蛮”で”未開拓”の象徴として禁じられたし、偏見の対象となりました。また奴隷化などの歴史の中で、特にアイデンティティと強く結びつくような特徴は禁止され、自由な表現は制限されました。

ここ南アフリカでも、94年までアパルトヘイトがあったので、(そのため、植民地支配的な国家・政治構造がつい30年ほど前まであったと解釈されることも多いです)かなり顕著にそのレガシーが残っています。

こちらは最近の記事ですが、2020年になっても、アフリカ系の生徒が、学校で先生から「アフロヘアは、鳥の巣みたいだからやめなさい」と言われたという声が紹介されています。

生まれ持った身体的な特徴によって、制限を受けたり、信仰によって教育へのアクセスが否定されたりしてきた歴史があるということ。

それは現在のアフリカにおいてもそうなのです。
アフリカ大陸でも、職場や学校で、髪の毛を「きちんとすること」として、特定の文化表現を「きちんとしてないもの」「エキゾチックなもの」「整っていないもの」「ふさわしくないもの」としてラベルを貼られてきた、植民地時代の影響を引きずっています。

マラウイの例のように、少しずつ変化は起こっています。

こうしたことに対して、だからこう、というのは難しいのですが、私個人としては、この歴史的な背景に自覚的に、自分自身がどういう文化やナラティブに影響を受けて今の価値観やインプレッションを持っているのか、考えるてみることを大切にしたい、と思っています。


ドレッドロックに関するリンクをおいて、今日はこんなところで。


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