ウィーンの今

語学学校が始まってわずか7回の授業を終えたところで、オーストリア全域の大学に閉鎖が指示された。わたしの通う語学学校にも適用されたのだ。

e-learningの形を取るとお達しが出たものの、あまりにも唐突で教師陣が準備に追われ、今日はテキストのページ指定をされて「予習しておいて!」だけで終わってしまった。

世界的流行を鑑みての判断で、さらにはその効力が日本の何倍も強く、各自治体や施設等の対応の早さに脱帽している。

日本では小中高の閉鎖がいきなり「要請」された(あくまで要請であり命令ではない)が、こちらでは学生は自主管理ができるという観点から大学をまずは閉鎖することとなった。

1日経って、小中高に関しても順次休校の措置を取ることが発表された。

すごい。国としての公衆衛生的対応はすごいのだけれど。

わたし、まだ語学学校どころかこの国に友達がいない。クラスの人たちは基本的に家族で移住して来て仕事をしているか、主婦をしているかといった年上の方ばかりで「放課後に遊びに行こう!」なんてことにならなかったのだ。

何なら毎回欠席者がいて、全員揃ったのが初回のみという感じなのだ。

そんなこんなで、こうなることも予想して、これまで毎日、自分が行きたいところを決めて1人で行ってはいたけれど、もちろん回りきれていない。

それなのに、オーストリアでは多くの劇場や博物館、美術館が国営(公営)のものであるため、大学同様クローズしてしまった。こんなスピードで閉鎖されてるとは思っていなかった。

やることがない。

家でドイツ語の勉強をするにも、作業をするにも、あまりにも閉塞的なのは辛い。せっかくこの街にいるのに、街に出られない。

毎日こんな生活をすることになるとは………

仕方のないことだし、嫌だと言ってどうにかなるものではない。
切り替えて、今この街にいるからこそ出来ることを見極めて、一つ一つ取り掛かろう。

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