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リキッドルームでBRAHMANを見た

11月10日。その日は8か月振りのBRAHMANのライブ体験。
今年はOAU(ブラフと同一メンバーがまるっと在籍する別のバンド)のリリースとツアーがあり、ブラフのライブ本数自体が少ない。
彼らほど僕の人生に影響を与え続けているバンドはいないのにライブ見れなさすぎて、禁断症状が出てきていた。

そんな状態で見たライブは、結果から言うと、瞳孔開きっぱなしで最終的にカッコ良すぎて笑っちゃうくらいの内容だった。

この日はHawaiian6というバンドの主催企画で、全4組出演。
他の出演者は、ドームも埋めちゃうほどの人気を博すUVERworld。そして地面がうねりながらも暗闇の中を疾走するような、唯一無二のグルーブを炸裂させるkamomekamome。

ステージの幕が閉められていて、どのバンドが出てくるかまったく分からない。キャリアではBRAHMANが最長だし、トリ前かな~?
・・と思っていたところ暗転し、なんと間もなく彼らの登場曲が。

1曲目『The Void』のイントロが流れた瞬間、キッズたちの歓喜と驚きに満ちた叫び声があちらこちらから上がる。
徐々に幕が開いていくと、身体が年々異常にブ厚くなっていく筋肉おじさんことTOSHI-LOWの姿を確認!!

BRAHMANだ~~~~~~~!!!!!
演出に幕を使うことに秀でたバンド、BRAHMANだ~〜~~~~~!!!!!

OAUは音量も小さいアコースティックバンドで、ツアーの流れからか、序盤は曲を丁寧に演奏している印象を受けた。
それでいてブラフのスイッチも見事に入っていて、持ち前の勢いにも物足りなさを感じさせない。

去年まで2曲目に入る前に【前口上】があり、「BRAHMAN始めます!」という宣言をしていたが、それをやらずに曲をガンガンやる。
ほぼノンストップ。時にシームレスに、時に少し溜めてから、次の曲が高らかに鳴らされる。そのたびに会場のボルテージが上がっていき、フロアは「全員望んで来た地獄」のような渦を巻いていく。

20年以上前に発売された1stアルバムから2018年の最新アルバムまで満遍なく、そして違和感なく繋げてくる。
ブラフは何回見ても、思わぬ角度からガツンとやってくれるのが最高だ。
今回は特に、1曲ごとに違うアルバムから演奏することも多く、演奏もキレていたので特にその凄さを感じた。

『Speculation』は久しぶりに浴びて、今この場にいることが嬉しすぎて泣きそうになる。
中盤の『不倶戴天』のギターソロにいく前の、UVERworldのファンに宛てたであろうトシロウの叫び「ライブハウスの遊び方を教えてやれ!ギター!」がかっこよすぎた。
またも泣きそうになっていたら間もなくギターの音が出なくなり、ちょうどブレイクする展開のところで、謎の隙間感と緊張感が出ていたのも味わい深い。

最後の『鼎の問』で終わりかな~と思ってたら台湾から来たばかりのFire Ex.が全員登場し、兼愛非攻を演奏!
まさかこれ聴けると思ってきた人いないでしょ。だから最高なのよBRAHMANは。

かっこよすぎてついつい首を振りすぎて、首が3日間ほど痛かった。
はるばる台湾からきて客からのレスがアツいほうが嬉しいじゃんね。自分なりに熱烈歓迎。

時間的にさすがに終わりかと思いきや、「台湾のバンドがきたのに日本のバンドが来ねえわけあるか。俺の親友いるかなー」からの細美武士が登場で『PLACEBO』『今夜』の2曲で競演。

「2ヵ月も見られなくて寂しかったぜ!」「結婚しても俺と遊んでね!」とイチャつきを見せるおじさんたちの筋肉具合が半端ない。

さすがに終わりかと思ったら、なんとまだある。ここぞの最後に演奏される、あの曲のイントロが鳴る中でそれは起こった。
トシロウが珍しく歌詞の日本語訳を、会場の全員に説き伏せるように、それでいてさらに熱を帯びるような口調で言葉にしていく。

「失わないためには失い続けろ。迷わないためには迷い続けろ。バンドをやめないためには、やり続けろ!!!」

The only way!!

カッコよすぎて、僕の感情が体内からあぶれ、笑ってしまった。処理しきれない感情が笑いとなってアウトプットされたのだろう。

この流れでThe only wayは危険すぎた。危険すぎてどんな演奏だったか、自分がどんな動きをしていたか覚えていない。ただそこにある演奏に喰らいつくようにして全身で浴びるのみ。

終わって時計を見ると50分も演奏していた。
4組も出るのにそんな持ち時間が長いのかと思ったら、後に出てきたUVERworldが「最初のブラフマン終わった時点で25分押し!」と言っててめちゃくちゃウケた。

セットリスト
01. THE VOID
02. 雷同
03. Speculation
04. 賽の河原
05. DOUBLE-BLIND DOCUMENTS
06. CIRCLE BACK
07. CHERRIES WERE MADE FOR EATING
08. BOX
09. BEYOND THE MOUNTAIN
10. 不倶戴天
11. 警醒
12. 鼎の問
13. 兼愛非攻 with Fire Ex.
14. PLACEBO with 細美武士
15. 今夜 with 細美武士
16. The only way


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