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「バンドマン」で居続けないといけない時間

お付き合いしていたイベンターさんやよく出演していたライブハウスの打ち合げが、お客さんも入りたい人は入っていいよというスタンスだった。
ぼくはこれが全然好きじゃなかった。

打ち上げに「客」がいる問題

大前提として、「来てくれてありがとう」という気持ちは当たり前に持ってました。
ただ、何故お客さんが入る打ち上げが嫌いだったかと言うと、

・接客が必要となり、バンドマン同士の交流時間が削られる
・なんなら次の展開の打ち合わせが出来ない(次またこんな企画して一緒にやろうよ!的なのが筒抜け)
・入るファンに偏りが出ると打ち上げの輪に入りにくい(あそこはあそこ、という雰囲気になったりする)

ぼくは特に対バンの人らと仲良くしたいという気持ちが強い人間なので、話したかった人と話す時間を捻出できなくなるのが辛かったです。
でもそれ以上に、、

1番嫌な理由

接客があるお店で働いてる人なら特に分かるんじゃないかなぁ。
この理由ってのは、お客さんの目がある以上、ずっと「バンドマンで居る必要」が出てくる。
バンドマンだって人間。酔い潰れる奴も居れば、愚痴る時も、イメージに合わない下ネタだって言う時だってある。
それを見られたり写真に撮られたりしたのがSNSにあがったり、ファン同士のラインで話題になったりする。
ましてやそれが、「私だけがしってる◯◯さんの一面」なんてやられたらたまったもんじゃない。

だから、常に見られてるというスイッチが入ったまま、打ち上げという飲み会に突入する事になる。
1日昼からリハーサルして、ライブ本番でエネルギーいっぱい使って、、
そして場合によっては8時間とかかけて遠征した先で気を抜けずまた8時間かけて車を運転するなんて日も多かった。

「気を抜かせてよ」って思ってた。
「普通にしてていいよ」なんて言う人も居たが、それを決めるのは自分の中のプロ意識で、頑張ってるバンドほどしんどそうにしていた気がします。(特にイメージが大事なV系、ガチガチにキメてるロックンロール系とか)

お客さんも打ち上げ入っていいよというのはイベンターやバンド側の好意であって、当たり前の権利でもないし、多少なりともその存在に気を使い続けてる奴もいるって事を考えてくれていなければ、優しくないと思っていました。

お店に移動するタイプの打ち上げだと難しいけど、ハコうち(ライブハウスのフロアでする打ち上げ)の場合は、お客さんは終電まで!なんて決めてるライブハウスは中間をとってて個人的には好きでした。

打ち上げが顕著ですがこれに限らず、スイッチが入りっぱなしになる状態があるのは疲れさせてるという気遣いは持っていたら優しいなぁと思います。
打ち上げ来るな!と言うわけではないですが。

硬い人間だという自覚はありました。
でも事実、ぼくはしんどかったという体験談です。