ロイヤリティのパワー

 これは自分が転職して転職してN=2になったことで初めて生まれた視点なんですが、社員の社に対するロイヤリティ(=社を好きか嫌いか)は社によってかなり差があった。顕著な所では、一社目では皆暇があれば転職の話をしていたし、飲み会の話題は上司か会社の悪口だった。指示された以外の勉強は誰もしなかった。

 2社目では飲み会の話題で仕事に関する意見が出てくる様になった。テレワーク環境下だったり時間や体力的な余裕が出たこともあったが、自分で能動的に必要な情報や資格を取りに行っていた。休職率や転職率の差は少なく見て1社目は2社目の5倍、多分実際にはそれ以上あると思う。

 これは結構会社の地力に効いていると思う。一社目は高い給与払って頑張って教育した人材がボロボロ抜けていき、士気もモラルも低くてすぐ休職退職してしまう。裏を返せば、ロイヤリティさえ高ければ皆安い給与でも時間外まで能動的に働き始める。多分業績にも笑えないインパクトがある気がする。

 ロイヤリティを上げる方法は結構議論されていて、例えば社員旅行とか運動会みたいな昭和的アプローチがある。これは昔は実際に刺さったんだと思う。ただ今はまるきり逆効果で要は人により刺さるものが違うので、社員の属性をよく見てやるしかないんだけど、基本的には一律的な対応は難しい気はする。

 どちらかと言えば、現実的な対応はロイヤリティを下げないことだと思う。こっちの方が絶対値が全然デカいし、しかも傾向が大体似通っており、代表的な所では徒労感のある/客に嫌がられる仕事、自分より間抜けである/何も考えない上司、その他が社員のロイヤリティを猛烈に吸って給与の満足度を減殺する

 上げ要素と下げ要素は基本的には表裏一体で、例えば会社が社員の意見を聞いている⇔無視している。情勢を踏まえている⇔時代遅れである。公平である⇔不公平である。とかで変動する。これらはロイヤリティの観点では多分実際の賃上げ、賃下げと同じ影響があるので金かけないでできることはした方がよいかもしれない。

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