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『リンドグレーン』 スウェーデン・デンマーク映画 2019.12.2

スウェーデンの作家、『長くつ下のピッピ』などの子供向け小説で世界的に知られるアストリッド・リンドグレーン。1907年に生まれ94歳で他界した彼女の、16歳から10年間、まさに「作家リンドグレーン」が誕生するまで、を描いています。彼女は、スウェーデン南部の小さな町ヴィンメルビー生まれ。教会の土地で農業を営む、大家族のなかで育ちました。身の回りのことを書いた作文が地元紙に掲載されたことがきっかけで、小さな新聞社で編集助手の仕事を得ます。ときには秘書、取材や原稿書きもする、楽しそうなハイティーン。ポスターなど日本公開のメインビジュアルでは、この頃の彼女の生き生きとした姿が使われています。

ところがこの後、年上の男性との不倫、シングルマザーになる、など、戦前の女性としては波乱万丈のストーリーが待っています。その中に、彼女がなぜ、世界の子供たちに愛読されたエバーグリーンの物語を作ることができたかという秘密への答えもあります。作家になってからのサクセスストーリーよりも、小説の愛読者にとって、興味のある内容かもしれません。同じ北欧、デンマークを代表する女性監督のひとり、ペアニレ・フィシャー・クリステンセン作品。岩波書店の本でおなじみのリンドグレーンの映画、東京の上映館は当然、岩波ホールです。

2019.12.7日本公開

原題 Unge Astrid
製作年 2018年
製作国 スウェーデン/デンマーク
配給 ミモザフィルムズ
上映時間 123分

監督 アレクシ・サルメンペラ
キャスト
ラウラ・ビルン
トンミ・コルペラ
ハンヌ=ペッカ・ピョークマン

http://lindgren-movie.com/

2019.12.2掲載 ぴあアプリ「おとな向け映画ガイド」から

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