見出し画像

ボトルの行方

探しものはなんですか?
見つけにくいものですか?
カバンのなかも つくえの中も
探したけれど見つからないのに
まだまだ探す気ですか…

夢の中へ / 井上陽水

はい、見つかるまで探します。
この歌詞が頭の中でリフレインするのは買ったはずのボトルが見つからないとき。
これはもう曲の後半みたいに”探すのをやめたとき / 見つかることもよくある話で”ってまさにその通りになったりする。
ひどいのだと数年後に自宅の押し入れで発見!なんてのもあった。

ところがこれはそういうのではなく、「空いたボトル」の話です。
同業者諸氏及び好事家の皆さん、どうしていますか。
シンプルに「回収してもらえばいいじゃん」って言われたらそれまでだけど「思い入れ」とか「なんとなく」とかで捨てられないのが年に数本は必ず出てくる。ちなみに今年はここまでに5本くらい。
昔はワインよろしくエチケット剥がしてファイリングしていたのだけど、いまやその手間はかけたくない。だからとそのまま保管していると場所を喰う。自宅に持ち帰ってもまあ部屋の片隅に置かれるだけでインテリアにはなりづらい。なら「やはり回収してもらうか」と問われるとそれはイヤ。

片付けられない人の典型的堂々巡り。
少なくとも店のスペース喰われるよりは自宅の方がマシなので、持ち帰った方が賢明なのはわかっている。わかってはいてもなかなかね…。
逆に店で使おうと購入したプリンターが自宅で未開封のまま2年あったりする…使わない電話機(店は電話線敷設していない)どかしてチェンジさせる予定なんだけど、これをまずやらねばならんなあ。

逸れた。話を戻そう。

空きボトル。
別にそういうコレクターではないから回収してもらえばコロっと忘れると思うのだけど、そうする踏ん切りがつかないのだ。
「干したらただの空きボトル」なのに。

価値ある空きボトルは近年、良からぬ事をしでかしたい連中が高値で買い取ったりするのは知っているけど(ヤフオクでも見かけるし、知人の店で飾ってあったものを二桁万単位の価格で「買い取らせてくれって某国のに言われた」なんて話も聞いた事ある)、そういうものでもなし。
そもそも嗜好がマイナー方面だから「非常に個人的に」価値を見出しているだけで、世間的にはほぼ価値なく、飾ってみても殆どの人に響きもしないものばかり。マニアックな店って印象しか与えないだろうなあ。買い取るどころか回収に際して「手間賃くれ」って言われそうだ。

それでも個人のBARなんて立っている人間の個性が出ていてナンボ。
判で押したような眺めの店じゃ食指の動かしようもないんだからいいんだよ。

なんて考えているとやっぱり回収してもらいたいとは思えなくなる。しかしスペースは有限なわけで。
この、見事始まりに戻る堂々巡りはなんとかならぬものか…。

もし、記事を読んでくれてお店の方が気になったら覗いてみてください。Instagram / FBもページがありますが、まずはオフィシャルHPを。 http://www.bar-tool.com/ サポートしていただけた場合はお店の運営に充てさせていただきます。