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ブックレビュー 【赤めだか】

立川 談春(1966~)
『赤めだか』

前回おすすめのエッセイ5選という記事を書いたらやっぱり忘れものがありました!
奥の本棚から発見し、これを紹介しなくてどうすると、今、急いで記事を書いてます。

そもそも5選というのは無理があると分かっていたんですけどね。

さて、この本は2008年に刊行され、私もその年に読んだ。
今から15年前の話である。

落語家、立川談春の自伝的エッセイであり、
立川談志の門をたたき、真打になるまでの物語だ。
修行の厳しさ、師匠との関係、弟子の中での先輩後輩。

一言でいえば「若かりし立川談春の青春日記」であります。


15年前、私はすでに飲食業に身を置いていたけどまだまだ駆け出しでした。
当時は今よりは飲食業界も盛り上がっていて、下っ端だった私のような人間が辞めても「変わりはいくらでもいる」ぐらいの雰囲気だったし(今とは真逆ですね)実際似たような言葉が職場でも飛び交ってました。

なのでいわゆる昔気質の職人さんが先輩で多かったんです。「仕事は目で盗め」みたいな。
そして当時は料理長との関係や距離感にも悩んでましたね。

そんな時にこの本を読んだんです。
落語と料理は世界が違うけれど、修行時代ってところに共感を覚えました。変わり者の先輩や後輩ってのも近かったかな。

そして談志師匠との何とも言えぬ関係性。
ここも勝手に自分と重ねていました。
もちろんこの本のおかげだけでは無いけれど、その後料理の世界で生きてく覚悟と背中を押してくれた気がします。

そしてこの本は私のつまらない昔話より確実に面白いです!



なんでも2015年にドラマ化もしてるみたいですね。
ドラマ化するって話はうっすら知ってはいたのですが、当時は仕事が忙しくて観られませんでした。


調べたらAmazonを含むサブスクでは今は観られないみたいです。
せっかく時間も出来たので、これを機にDVDでも買って観てみようかな、と。

最後まで読んでくださりありがとうございます。サポートいただいたお気持ちは、今後の創作活動の糧にさせていただきます。