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床屋のフージー氏は店の入り口に立ち
お客を待ちながら考えた
「俺の人生はこうやって過ぎて行くのか
ハサミとお喋りと石鹸の泡の人生だ
俺は生きていてなんになった…」
その時、時間貯蓄銀行から来たという灰色の男が
フージー氏がいかに時間を無駄にしているか
とうとうと説明を始め
・仕事中のお喋りは止め、一人の客を15分で終わらせること
・母親の世話を止め、養老院に入れること
・役立たずのボタンインコを飼うのを止めること
・彼女の家を訪れるのは2週間に1回にすること
・その日のことを、寝る前に15分も考えるのを止めること
・そして歌や読書や友人と過ごす時間は止めること
と「時間は貴重だ節約せよ」、「時は金なり」を徹底して叩き込んだ😮
フージー氏は、それを自分の意思と思い忠実に実行したが
時間を節約すればするほど、働く喜びが失くなって行った😥
町にはそんな人が増えるばかりで
時間泥棒に盗まれた時間を取り返そうと
不思議な女の子モモが活躍する…😍

というのは30年以上前に爆発的な人気を呼んだ
ミヒャエル・エンデ原作の児童文学「モモ」ですが
何故今、この本を思い出したかというと
昨夜の会合で、文化にコストパフォーマンスや
タイムパフォーマンスを求めるのは正しいのか
という問題を考えてしまったから😥
10分1000円カットの店に侵食されている理容業界も
他人事ではありません
私の店は、無駄なコレクションや会話にあふれて楽しんでいますが
コスパもタイパもどうしょう😅

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