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スペースの有効活用 : どのような監督にもあるこだわり


現代サッカーでは、監督はスペースのマネジメントについて執念を燃やしている。サッカーはボールゲームなのだが、主にスペースをコントロールするものといえる。効果的なかたちでスペースをコントロールしているチームの大半は勝利をおさめている。この認識に基づいて監督はゲームを支配するための効率的な方法として、スペースの使い方を容易にするゲームモデルを提示している。ゲームコントロールをするための戦略は監督によって異なるといえるだろう。あるコーチはボールを保持していないときのスペース管理を優先する。ディエゴ・シメオネのような監督だ。一方で別のコーチはボールを保持しているときを重点においてスペースをコントロールする。ペップ・グアルディオラのような監督だ。スペースへのこだわりは「スペースの有効活用」と呼ばれるコンセプト、もしくは間隔をとることから見出される。前に述べた2つの戦略は、スペースをコントロールするために、同じ目的に紐づいてさまざまな種類で使われる。積極的なアプローチでは、ボールを使ってプレーすることを求められるが、反応を待つアプローチでは、相手の知覚を制限するため、自身のエリア前で重要な場所をコントロールすることが求められる。

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Tactics 3

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