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蓬莱学園の復刊とラノベ図書館03 PBM会社同士は基本的に仲が悪い。大同小異を認める大変さよ

遊演体社長からの無茶振りで、NPO設立することになった中津。でも問題は山積。PBM会社同士は仲が悪いし、30年経っても恩讐は拭いがたし。組織としての復刊計画もきちんとまとめるぞ。

「蓬莱学園」シリーズのデータをまとめて後世に残そうとしていただけだったのですが、すでに解散した㈱遊演体の小泉社長からの無茶振りで、NPOを作ることになりました。

でもNPO作るのって大変なんですよ。まずは社員を10名集めないといけない。業界団体的な意味合いも深くなるから、遊演体だけじゃなくて他社からも集めて、かつ公平な運営が外部からもわかるようにやらねばならないのです。なんやかんやの規定で社員や理事になれない人も多いから、手間が非常にかかります。銀行口座も開設しないといけない。

そしてやってみてわかったけれども、元PBM会社同士には色々と軋轢があって、仲が悪いのよ。あちこちから「昔、こんなことを言われたから、仲間に入れたくない」「公平に扱ってもらわなければ、文句を言ってやる」というのが山ほど出てくるのですわー。まぁ金絡みの恩讐はともかく、30年以上も経過して大人になったかと思ったのですが、そんなことはない。元ゲーマーやライトノベル作家なんて、そうそう大人になれないってことが身にしみてきましたわ。

私はSF作家クラブの会員でもあるのですが、あちらでもなんやかんやで30年以上も喧嘩している例もあるからそれもやむなしなのかもしれません。作家さんは記憶力が良いからなぁ。

組織を作るとなった以上は、経理もやらなければならないのですが、それもボランティアでお願いしないといけない。経理を置いて、税理士もきちんと手配してとなるとどうしたってお金が出ていくわけです。ボランティアであってもね。となると、永年続けるとまでは言わなくても、そこそこの年数を続けるための事業計画をきちんと建てなきゃならないのです。

そのため「出来たらいいなぁ」と思っていた「蓬莱学園」シリーズの小説復刊なども視野に入れることになります。しかしそれにはクラウド・ファンディングをキチンとやって、サイトも大規模に作り直し、その上で小説復刊のために1,500万円以上!のお金を集めなければならない(これだけ集めてもボランティア)。これはもう大変な事業となってしまいます。

こちらはモデルとなった古橋秀之さんのクラウド・ファンディング

NPOを作るだけでも大変なのに、復刊やらイベントのためにアチコチの出版社やイベント会場などとやり取りをしなければならないという羽目に陥り始めました。でも頑張ったよ。地道にサイトを作り、クラファンを成功させて、そうやってくると自然と信用も出来て、文句も少なくなるから積み重ねって大変ですよね。

でもここで強く言っておくけれど、ある程度の団体を作らないと、こうした記録はあとに残りません。個人の努力でどうなるもんじゃない。後の記事で詳述していきますが、30年を超える記録保存を考えるとなると、どうあっても組織を作らない訳にはいかない。これからライトノベル業界が残っていくために、出版社や作家も連携した組織的な活動をいかにつくるかという課題にも繋がってくるのだけれども、その中で、大同小異を認めつつ、運営していける人物が居ないと、多分、日本のライトノベルの歴史も消えていくんじゃないかなと思っております。

ともかくも、年単位で時間をかけて組織をまとめ上げ、そして全業界横断的なNPOを立ち上げることが出来ました。でも蓬莱学園シリーズの復刊をせねばならなくなり、これまた大変な作業量に翻弄されることとなるのです。

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