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36 黒歴史

※非常に下世話な黒歴史となってますので、
苦手な方は見ないでください。


私は大学1年生のときにはじめてちゃんとした彼女ができたので、高校生の時はずっと彼女が欲しいと思っていたが結局1回もできなかった。

高校にはバレーボールの推薦で入学させてもらったので部活動は忙しかった。友人との間で、好きな人がいるかみたいな話になった時に決まって私は「部活があるし、もし彼女できても遊ぶ時間がないんだよね」と、サラっと痛いことを言ってしまうヤツだった。

そんな痛々しい私を見かねた同じ高校の同級生の男が、女の子を紹介してくれると言ってくれた。表にこそ出さなかったが、バレーボール漬けの毎日で女性とほとんど関りが無かった私は心の中で今思い返しても人生最大のガッツポーズが出ていた。

その女の子は恥ずかしがりやなので、写真は無いけどメールして良い感じだったら会ってみなよと友人は言った。関係性は友人と中学校が同じだということで、早速メールアドレスを教えてもらった。


名前は10年以上経った今でも忘れはしない、
茉優(まゆう)ちゃん。ぶっちゃけ名前の時点でもう可愛かった。当時、なんか今どきの名前だと思ったし、なにせメールの文面から可愛い雰囲気が伝わってきた。

だが、友人の証言通り写真を見せてくれとメールでお願いしたが、会うまでのお楽しみ的なことを言われた。


そんなこと言われたら…そりゃ待ちますよね、思春期真っ盛りの高校生男子の皆さん。

平日に2人の予定を合わせることが中々できなかったが、メールを始めてから2週間後の日曜日に予定が合ったのでデートの約束をした。


と、約束の日までココロオドル毎日を過ごしていたのだが、メールが始まってから1週間後の夜、いつも通りメールをしていると茉優ちゃんから突然、

「ねぇ、×××が見たい」

と、あんなに可愛かった茉優ちゃんから衝撃発言が飛び出してきた。私がバレーボールに熱中している間に全国の女子高生に向けて保健体育の特化教育が内密に行われていたのだろうか。若しくは私のメールのやり取りがスマートすぎて彼女のホメオティック遺伝子を覚醒させてしまったのだろうか。

と、茉優ちゃんの精神が崩壊してしまったと思われるありとあらゆる原因を考えたが、茉優ちゃんがスケベだという結論にたどり着いた私は、小一時間悩んだが、困惑しながらも



お望み通り×××の写メを撮って送ってしまった。



大して自慢できるブツではないのに、邪気を放ったその写真は、データーセンター、サーバーを経由して彼女の元に送られていった。


送った後、とめどない様々な後悔が襲ってきたが、なんとそれから茉優ちゃんからの返事は無かった。


え…そんなにダメでしたか?私のアレは…


と思いながらその日はほとんど寝れず、落胆して学校に着くとニヤニヤしている友人(容疑者)が。察していたかもしれないがこれは友人のなりすましであって茉優ちゃんは架空の女の子だった。

友人は当時流行っていた普通の携帯とウィルコムという通話メインの電話を2台持ちしていてウィルコムを利用した犯罪行為であった。たしかに、メールアドレスの@以降が見たこともないと思っていたのだが、高校生から携帯を持ちだした私がそんなことで違和感に気づくはずもなく。


10年以上経った今でもネット上に私の黒歴史がサーバー上で彷徨っているのではないかと少し不安になる。


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友人は私を嘲笑いながら、どうせこんなことを
思っていたのだろう。ブッ56すぞ。





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