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『君たちはどう生きるか』 吉野源三郎/羽賀翔一

人間としての生き方を考える、1937年に出版された、旧制中学2年生のコペル君とその叔父さんとのやり取りを描いた物語。

コペル君の学校生活で起こるさまざまな出来事に対して、叔父さんがコペル君に向けてものの見方や考え方、社会の構造、人間同士の関係性などをノートに書いて伝えていくという体裁になっている。

・頭の中だけに閉じ込めているものに意味はない

・ひとつの分かりきったことを、どこまでもどこまでも追い続けていくと、物語の大事な根っこの部分にぶつかることがある

・英雄とか偉人と言われている人たちの中で、本当に尊敬ができるのは、人類の進歩に役立った人だけ

など、物事の核心をつく言葉がいくつもあり、心を動かされた。

表現が少し難しい箇所もあるが、逆に80年も前に生み出された言葉が今もなお現代に生き続けており、人々の心を動かすことが興味深いと感じた。

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