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ちよつとはみだ詩・❲四❳

【じゆいち】

美しき男(を)の子となつてバカな猫
(©都築郷夫)川柳 senryu

役人の子は仇討ちに参ずる氣
(©都築郷夫)川柳 senryu
※自死した父親の。

讀んだ氣がするだけ保田與重郎
(©都築郷夫)川柳 senryu

青栗も食べ物として熊の杜
(©都築郷夫)俳句 kigo

スパゲッティ、ジョン·レノンふうの悪夢かな私の朝の音ガバリてふ
(©都築郷夫)短歌 tanka

俳諧は爪先だけが冷えて朝
(©都築郷夫)恐らく俳句 Maybehaiku

風船は春だよと秋のそれも楽し
(©都築郷夫)俳句 kigo

ストリプティーズ失業男がやると云ふ映画をやけに推す女かな
(©都築郷夫)短歌 tanka
※思ひ出。

水枕冷やした梨が朝のメシ
(©都築郷夫)俳句 kigo

時と場合無心論者のテロリスト
(©都築郷夫)川柳 senryu
※無神論、ではない。

夏來る鳥な、秋まだじゆいち啼いてるぜ
(©都築郷夫)俳句 kigo
※単に十一吟め、といふ駄洒落。

【秋彼岸】

あゝ悲願
そして美談
つまらぬ句はねがあ、と
なまはげ來さうな

海の向かうからの
お客さん
鬼面でも
ことほぎの使者なのだ。

だが今朝の己は
泣く子のやうに怯へてゐる、

何にだ?

自分のなかの
灼熱の責め具にだよ、
己はたぶん

鬼をはき違へてゐる。

©都築郷夫

皆様おはやうございます❗

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