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Ontenna×豊島 Art Workshop

この記事では、ベネッセアートサイト直島が学校や団体、企業の様々な目的やテーマに応じて実施した、2021年度の教育プログラムについてお伝えします。

プログラム概要

富士通と共同で聴覚に障がいのある子ども達と豊島の子ども達の交流ワークショップを企画。アートを通じたコミュニケーションや視覚だけでない体験の広がりを経験する機会となった。

■開催日時
2021年7月27日(火)
■主催
富士通株式会社、公益財団法人 福武財団
■参加者
豊島中学校1~3年生15名(教員4名)
高松県立ろう学校 小学4年~高校生12名(教員11名)
■参加費
無料【国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業(CREST)の研究の支援を受けて実施。】

プログラムのねらい

・作品鑑賞やOntennaの活用により、五感への意識や気づきを促す。
・普段交流できない子どもたちの交流により、障がいについて知り、多様性理解につなげる。
・開発者によるレクチャーやコミュニケーションによるキャリア教育。
・デザインやテクノロジーを活用して、自分の手で生活を豊にしたり社会課題を解決したいと思う機会をつくる。

プログラム内容

・Ontenna開発者 本多達也氏によるレクチャー
・心臓音のアーカイブにてOntennaを活用した鑑賞ワークショップ
・豊島中学校の生徒による豊島美術館の紹介、鑑賞
・Ontennaのプログラミング、カスタマイズしたOntennaを使った鑑賞ワークショップ

生徒のワークシートより

自然の音やリズム、音の大きさを感じられ、それを知ることの喜びや楽しさといった気持ちがあることを知れた。世界にはたくさんの障がいのある人たちがいて、Ontennaは聴覚に障害のある人の支えになっていることが分かった。

感じ方の違いはないが一人ひとり違うのでワクワクした。

自分の心臓音を自分のOntennaで体験できて嬉しかった。

自分でプログラミングしたOntennaだと興味を持って鑑賞できた。

人は一人ひとりこんなに違うんだと気づき、面白いと思った。

感想を共有すると、感じ方がお互い違って驚いた。私の楽しかったという感想とは逆に、暗くて怖かったと書いている人がいて、同じものでも感じ方が全然違うんだと思った。

耳が不自由だから、喋るのが苦手だから仲良くなれないなんて絶対にない!最高な友達が増えました!

まとめ・考察

・障がいの有無にかかわらず、作品鑑賞を活用することで、感じ考えることは一人ひとり異なること、五感の感覚には個人差があることに気づく体験が提供できる可能性がある。
・作品鑑賞が、生徒同士のコミュニケーションのきっかけとして作用し、普段接点のない人たちとの交流のハードルを下げる効果もあった。
・個人の主観の感覚を反映するプログラミングと、個性を意識させる作品鑑賞の相性が良く、多様性理解の相乗効果が見られた。
(藤原)

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