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バスケットボールのウォームアップで柔軟性と垂直ジャンプ力を向上させる方法


バスケットボールのウォームアップとして、ストレッチングがよく取り入れられていますが、その効果については議論があります。

この論文では、4つの異なるウォームアップ方法(弾性ストレッチ、静的ストレッチ、スプリント、バスケットボールのシュート練習)を取り入れた6週間のトレーニングを行い、柔軟性と垂直ジャンプ力への影響を調査しました。

研究の結果、6週間のウォームアップ運動とバスケットボールプレイによって、弾性ストレッチ、静的ストレッチ、スプリントのグループで柔軟性が向上しましたが、垂直ジャンプ力には変化はありませんでした。

一方、ウォームアップ直後の垂直ジャンプ力には、どのグループも違いは見られませんでした。

最後に、ウォームアップ後の20分間のバスケットボールプレイを経て、垂直ジャンプ力にどのような影響があるかを調べました。
その結果、バスケットボールプレイ後の垂直ジャンプ力は、弾性ストレッチング(注1)のグループでのみ向上が見られました。

これらの結果から、バスケットボールのウォームアップとして弾性ストレッチングを取り入れることで、垂直ジャンプ力が向上する可能性があることが示唆されました。

弾性ストレッチングをウォームアップに取り入れることを検討するのもいいかも。

参考文献:Woolstenhulme, M. T., Griffiths, C. M., Woolstenhulme, E. M., & Parcell, A. C. (2006). Ballistic stretching increases flexibility and acute vertical jump height when combined with basketball activity. The Journal of Strength & Conditioning Research, 20(4), 799-803.

(注1)弾性ストレッチ(Ballistic stretching)とは、筋肉や関節を急激に伸ばすことによって柔軟性を向上させるストレッチ方法です。
具体的には、筋肉を素早く伸ばして短時間で元の位置に戻す、反復的な動きで行われます。

このストレッチでは、筋肉の反射機能を利用して筋肉の柔軟性を向上させることが目的です。
例えば、立った状態で足を前に出し、タッチする動作を繰り返したり、両足を肩幅以上に開いて、片方の足の方向に腰を押し出す動作を反復するなどがあります。
ただし、弾性ストレッチは筋肉や関節に急激な力がかかるため、ケガのリスクが高くなることがあります。そのため、適切なウォームアップを行った上で、正しいフォームで行うことが重要です。
また、初心者や筋肉が硬い方は、まずは静的ストレッチから始めて、徐々に弾性ストレッチに移行することをお勧めします。

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