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【宿題帳(自習用)】問いの思考と関係の思考について

考える力をつけたい。

もっと深く思考するにはどうしたらよいか。

これは漠然とした願いのようだけど、実は、よい手があります。

明確に問うくせをつけることです。

「問題が正しく立てられれば答えが出たと同じだ」というのはウソではありません。

それに、「人間は解決可能なことのみを問う」とも言われています。

問いは、解決に向かおうとする意志でもあり、方法でもあります。

だから、「必要は発明の母」。

「問いは解決の母」でもあるのでしょうね。

問いと答えの弁証法という考え方があります。

それはまさに問いの思考です。

シュタイナーは、「薔薇十字の神智学」で、「噛みつくような疑念」の必要性を述べていたように、神秘学の基本認識に関しても、「なぜ」という問いかけを忘れないところから発していました。

そして、その問いかけを常に忘れないことで、「問題が正しく立てる」にはどうしたらよいかを模索し続けることで、「認識の限界」というトラウマから解放されることもできるのではないかと推測できます。

こうしたことをいろいろ考えながら、思考をパターン化し、ルーティーン化することから、自由になるためにも、とても有効なのではないかと推定できるのではいでしょうか。

そして、物それ自体で何であるかを問う実体論的な思考を止めて、関係論的な思考を行ってみることも有効です。

例えば、考えるコツとして謎を育ててみる。

良い問は、良い答に勝ります。

つまり、疑問としたところの着眼点が素晴らしければ、そのアイデアは非常に良いものであると考えられます。

さらに、常に、何故だろうと考えつづけて、より良い問いに孵化させる必要があります。

これは、裏を返せば、良い疑問でなければ、長く思考するだけの強度がないわけで、すべてが繋がってくるわけです。

学問を志すものにとっては、至極当たり前のことですが、プライベートやビジネスにも、十分、生かせる考え方であると考えられます。

ウェブがこれだけ普及し、情報の入手が容易になった時代だからこそ、ビジネスの上でのアイデアにも、オリジナリティが要求されます。

ところが、情報入手の容易さが、かえって資料のカットアンドペーストだけでも、アイデアを作り出せたという錯覚に陥らせているとも考えられます。

情報収集や加工の技術を伝える書籍は多く有りますが、その奥にある本質の部分を教えてくれる本は、意外に少ないのではないかと推定されます。

【参考記事】

【参考図書】
「真理と方法 I  哲学的解釈学の要綱」(叢書・ウニベルシタス) ハンス=ゲオルク ガダマー(著)轡田收/大石紀一郎/麻生建/三島憲一/北川東子/我田広之(訳)

「真理と方法 II 哲学的解釈学の要綱」(叢書・ウニベルシタス) ハンス=ゲオルク ガダマー(著)轡田收/巻田悦郎(訳)

「真理と方法 III 哲学的解釈学の要綱」(叢書・ウニベルシタス) ハンス=ゲオルク ガダマー(著)轡田收/三浦國泰/巻田悦郎(訳)

「「論理的思考」の社会的構築 フランスの思考表現スタイルと言葉の教育」渡邉雅子(著)

「薔薇十字会の神智学―シュタイナー講演集」(mind books)ルドルフ・シュタイナー(著)西川隆範(訳)

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