神様の証明

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神様の証明 君について

いつかは私も、君に縁を切られてしまうのだろうとわかっていたのに、 あんまりに日々が順調に進んでいるから、別れが近づいていることに気づかなかった。 君は天才だ。神様のような人だ。 「僕は神だからね。」 嘘だよと笑って付け足す。 私は嘘だと言うその言葉に違和感を覚えつつ、あいやと意味のない言葉で濁して、笑って応じていた。 君は紛れもなく神様だ。 君の目はこの世にない美しいものを捉え、 君の声は雨雲の上の青空のように澄んでいて、 君の言葉は煙に巻くように真実を隠す。 尊敬し

    • 吐露、

      書く前に駄文だと分かっているのだから、早めに謝ろう。ごめんなさい。 この気持ちを知るには、言語化して暴き出し、削ぎ落とす作業がいる。その作業を行う。これから何度も行うことになるだろう。 _______________________________________ この活動が始まって数日が経ったが、その原動力の殆どは怒りに近いものだった。 なぜ辞めるというのか。 これで終わりなのか。 なぜ才能がないなんて言うのか。 君の目に見える綺麗なものが、何よりの証拠なのに。

      • 恋バナは面倒臭い。

        「で、彼はありなの?なしなの?」 「えっ…と」 私は困惑して目を揺らす。 「えっと、なし、では、ないかな」 「なしよりのあり?ありよりのなし?それともありよりのあり?」 「それはもうありじゃん!」 目の前で彼女らがコロコロと笑う。私ははにかんで、必死に考える。ありなしありなし、ありありなしなし。答えがない問いに真剣に考えて黙り込んだ私を気遣ってくれたのか、2人は自らの彼氏について話し出す。そこで私は、この問いには正解など無かったのだと気づく。明るく「ん〜、あり!」とかなんとか

        • ミルクティー

          僕は大人になることが怖かった。大人にならなければならなかった、大人のフリをした。これからこんな日々が続くのだろうか。そういうものだと納得したふりをしていた。 大人になったんだから、そんな言い訳で最近できた駅前のカフェに入った。真新しい店内は爽やかで居心地がよさそうだ。夕ご飯どきだからだろうか、人が少ない。どこに行けばいいのか分からずきょろきょろとした僕に、お姉さんがカウンターすすめる。できれば対面になってしまうカウンターは遠慮したかったが、笑顔で促されては断れない。カフェに

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