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不器用な私がおすすめする【ミニ百葉箱】キットのつくりかた

はじめに

メルカリでミニ百葉箱を販売再開しました。
商品が認識され始め、ありがたいことに少しずつですがお買い上げいただいております。

現在のところ、キット品を販売しておりますが、購入前にいただくご質問を見ておりますと、私が思うよりもチャレンジャーな方が多いようで、工作に不慣れな方からのお問い合わせが多いように思われます。

https://jp.mercari.com/item/m87267226713

※記事執筆中の販売アイテムです。売り切れの際はメルカリにて「ミニ百葉箱」で検索してください。

私の簡単な説明で大丈夫かな?心配になってきました。
もとより、私自身が工作ベタで不器用なのでうまく作ることが苦手なのに、そんな私がエラそうにつくりかたを語ってよいものか。。。器用な人が見ると、何やってんだと思われそうですが、不器用な私だからこそできる説明があるはずだ。今のところ、一番ミニ百葉箱について熟知しているので、ここまでのカンコツについては誰よりも雄弁に語れるに違いない。そう思って書き始めました。


用意するもの

私がミニ百葉箱を組み立てる際に用意したモノです。すべてをそろえる必要はありません。ご参考までに掲載いたしました。

新聞紙

作業前に敷いておきます。作業中は塗料、木くずが発生します。

木工用ボンド

いろいろ試しましたが、何でもよいです。耐水性がないと言われていますが、屋外で使用していて、時々水がかかる程度であれば、問題なく使えています。

カッターナイフ

部品を抜き出す際、そっと切り目に当てると、切り離しやすくなります。切り離し後のバリも整えることができます。

水性アクリル塗料

ミルクペイント、100均のペイントどちらもOKです。塗装は3~4回行います。1度に塗ろうとすると塗料が垂れて形が変わってしまいます。

UVクリアトップコート

耐水性、対候性を高めます。私は水性アクリル塗料を使うときはトップコートは使っていません。カラー合板を使うときには、表面はフィルムで保護されていますが、裏面が何も保護されていないので、UVクリアトップコートを塗ることにしています。

ハケ

私は100均のハケを使っています。あまりよい方法とは思えませんが、水性アクリル塗料の容器をシェイクし、ふたを開けてそのままハケにつけて塗ります。塗装する量がそれほど多くなく、数回行う作業なので、いつでも始めて、いつでも終われるやり方が良いです。塗り終わりは必ず洗面所でハケを洗っておきます。

ヤスリ

紙やすりでも爪やすりでも何でもよいです。部品が組み合わせにくい時、少し擦ってやると、スムーズにはまります。また、塗装後、気に入らないところも、どんどんやすり掛けを行い、その後、塗り直しています。

洗濯ばさみ

部品を張り合わせて固定する際に使います。私はホームセンターで購入したクランプを使っています。

竹串

木工用ボンドを使って張り合わせた後、はみ出たボンドを取るために使います。スリットのスキマは2.5mmなので、竹串があると便利です。

ウエス、キムワイプ

木工用ボンドを使って張り合わせた後、はみ出たボンドを取るために使います。レーザーカッターの切り口は焦げて黒くなっています。私はあまり気にせず、そのまま上から塗装していますが、本当は少しふき取ってから塗装を行った方が良いのかもしれません。

マスキングテープ

ルーバーをはめる所に塗料が塗ってあるとはめ込みにくくなります。あらかじめマスキングテープを貼っておくと組み立てやすく、塗料のマスキングもできます。木工用ボンドの張り合わせ後、固定するためにも使えます。

組み立ての手順

説明書のイラスト(MH2501=ミニ百葉箱t2.5の1号機)

3DCADを使っていたので、組み立て図を書くのはとても早かったです。
情報を詰め込みたい気持ちをじっとこらえできるだけ大きく、空白部を多く取りました。

このように見ていると、10種類12個の部品を先に作ってから、組み合わせるとよいです。

部品を切り離したところ
パーツを並べてみました。
塗装前の組み立て後の様子

1.3ページ目の「JMM」、「INN」のパーツを作ります。

まずはウォーミングアップのパーツです。

「JMM」、「INN」をボンドで張り合わせます。これらのパーツは穴あき、穴なしの違いがあります。混ぜて使わないようにご注意ください。
また、ボンドは仮止め程度で結構です。最終的には組み合わさるので、止まっていなくても形になります。
ただし、部品同士のずれにはお気を付けください。穴位置がずれていると、後で部品がはまらなくなります。A、E、G、Hの部品をはめてみながら、部品のずれを調整するとよいと思います。

G、Hの部品をはめてみた

2.4ページ目の「EDD」のパーツを作ります。

ミニ百葉箱の背中に当たるパーツです。外装部品ですが、目立たない存在なので、ここでしっかり練習できます。

手順1.で作った「JMM」、「INN」のパーツにEの部品を差し込みます。無理な力を入れると、パーツが折れる可能性がありますので、少しずつ押し込んでいきます。どうしてもきつい場合は、やすりを使って、少し擦ってからはめ合わせるとスムーズに組み合わさります。
この部品は、しっかり組み合わさりますが、塗装前に1度外し再度取り付け直します。

最後に、ルーバーが当たる部分をマスキングテープを貼って保護しておきます。

3.5ページ目の「ABC」のパーツを作ります。

ミニ百葉箱の顔となる正面のパーツです。

木工用ボンドを使って張り合わせます。穴がずれないように、「JMM」、「INN」のパーツをはめた状態で組み立てるとよいでしょう。裏側のルーバーがはめ込まれる部分にはマスキングテープを貼っています。

4.6ページ目の「FF」のパーツを作ります。

温湿度計から直射日光や降雨、如雨露からの水を守ります。

G、Hのパーツをはめ込んだ状態で、接着すると穴がずれません。2枚の板に隙間があると見栄えが良くありませんので、木工用ボンドをつけて、張り合わせたのち、洗濯ばさみやマスキングテープを使って固定します。

5.7ページ目の「OPQR」のパーツを作ります。

ミニ百葉箱最大の見せ所であり難所のルーバー部品の組み立てを行います。

ここまでの完成品

まず最初にO、Pのパーツの向きを確認しながら、マスキングテープに張り付けます。このマスキングテープは組み立て補助と塗装の保護の2つの役割を持っています。

取付部品にマスキングテープを貼りました

ルーバーまたは取付部に木工用ボンドを塗り、立てかけていきます。最初私は、ルーバー部品にボンドを塗ってからはめていましたが、取付部品にボンドを塗った方が効率が良かったです。はみ出た部分は竹串でぬぐっておきます。

ルーバーを取り付けたところ

ルーバー用の部品は幅の異なる2種類があります。一番端の部品を間違えないように注意してください。

部品R、Q
取付部品にボンドを塗った様子

取付部品の片側にパーツを取り付けました。
反対側の取付部品に木工用ボンドを塗り、部品をはめ込んでいきます。

この工程がミニ百葉箱キットの組み立ての中で一番難しい所になります。
まだ決まったやり方が確立できていないので、作るたびにやり方を変えています。

はめ込みが難しく感じられる方は、先に4隅の部品を組み立て、枠のようにしておき、後からルーバーを差し込んでいく方法もあります。

一度組み立てると、木工用ボンドとマスキングテープの粘着力で部品としてのまとまりが出てきます。この状態で、部品がきちんとはめ込まれているかチェックすることと、竹串を使って、余分なボンドを拭うようにしてください。ボンドが多少はみ出ていても、後工程ではあまり影響ありません。大体で結構です。

塗装前の接着作業は以上です。

6.塗装前のチェックを行います。

工作上手な方はここで、念入りにチェックを行うようです。ヤスリをかけて塗装面をきれいにしたり、パテを使ってへこんだ部分を修復したり。私の場合は、もう一度仮組をして、ルーバーをはめ込む場所にマスキングテープを貼りました。
本当は他の部品を差し込むところも保護した方が良いと思いますが、このあたりに、私の雑さが出ているのだと思います。
今のところは、雑に作っても、最後は何とかなっています。

7.1回目の塗装を行います。

ミニ百葉箱を塗装する目的は、美観と保護です。室内で観葉植物の横に置く場合は、美観重視で行うとよいと思います。
屋外に置かれる予定がある方は、塗り重ねの回数を多くして、ベタベタに塗るとよいと思います。
いずれにしても、一度に多く塗らないで回数を重ねるのがコツです。
また、塗った後はしばらく乾かしてから、次の塗りを行う方が良いです。半分乾いた状態で塗り重ねを行うと、表面に凹凸ができてしまいます。それも味ではあるのですが、気に入らない場合は、塗装面をやすり掛けすると、リセットできます。

左から、100均の防カビ水性塗料、ミルクペイント、ペンキュアのハケタイプ
けっこう厚塗りしています。
100均の皿立てが塗装の乾燥用ベースに便利です。

8.2回目以降の塗装を行います。

乾いたら塗り、筆を洗い、また時間が空いたら、塗る。この作業を納得するまで繰り返します。何度塗っても塗り残しを見つけて、塗っています。3回目あたりから、とても良い風合いが出てきます。

ルーバー部のマスキングテープは何度か張り直します。組み立て時は、べったり側面に張り付けていますが、写真のように塗装したい場所(△部分)を表に出すため、位置をずらしています。何度でも張ったり剥がしたりできるので、マスキングテープはとても便利です。

9.乾燥後、部品の仮組みします。

マスキングテープを取り、部品を組み合わせます。塗装が穴に入ってしまったり、厚く塗られてしまい、前回の仮組よりもきつくなっていると思います。あまり無理せず、きつい場合はヤスリやカッターナイフを使って、部品を削ってください。

10.木工用ボンドで接着します。

建付けを考慮しながら組付けを行います。必要であれば、マスキングテープを使って乾くまで固定します。
部品Kは仕切り板でSwitchBot温湿度計を取り付ける際に必要です。
別の用途でお使いになる場合は不要ですので、外してください。
また、最後に外装の塗装が気になる場合は、仕上げ塗りを行ってください。
とことん対候性をあげられる場合、完全に乾いたのちにUVクリアトップコートを塗ってください。
現行のモデルでは、ルーバーの取付が押し当てで決まらないようになっています。はみ出さないようにちょうど良い位置でそろえてください。

以上で完成です。

アンスリュームとミニ百葉箱

さいごに

子供のころ、プラモデルの塗装が苦手でした。塗装前までは結構いい感じで組み上がっているのに、ベタベタの塗装をして、作りたかったものと目の前のモノが乖離していき、出来上がりはガッカリしてしまうことが多かったように思います。昔は油性塗料のニオイがきつくて、狭い部屋で換気をせずに作ってよく親から叱られたものです。
その点、ミニ百葉箱は一色で、ベタ塗りしてもそれなりに味が出るため、とてもやりやすく、完成後の見栄えもよく、楽しめます。塗料に関しても水性塗料がとても扱いやすく、無臭で塗った後は耐水性もあり、とても楽ちんです。ハケも普通に洗面台で洗い流すことができ、とても手軽になりました。

もっと工作が上手な方は、さらにアレンジをされてみたり、ステイン調に仕上げてみたりと可能性は広がっていきます。私はまだそこまでの自信がありませんが、少しずつ冒険をしていきたいと思います。

今回、この説明を行うことによって、キットの可能性が広がることを感じましたが、それと同時に手順の9まで行った状態のものを商品化すれば良いことに気が付きました。「完成品を一旦ばらした状態で梱包しお届けいたします。」というパターンです。これで、完成品を送るための送料を安く抑えることができ、できるだけ安い値段でお届けできるようになります。

塗装工程を入れると時間が掛かるため、供給量がぐっと減ってきますが、需給バランスを見極めながら取り組みたいと思います。

もうすぐ夏休み。自由研究の季節がやってきました。
ミニ百葉箱、角材と板材から作ることもできます。
作り方は過去記事に書いています。

安い材料費でチャレンジされるのもよいと思います。ぜひご参考になさってお試しください。あ!もちろんキットをご購入いただいてもうれしいです。

イベントの告知

2023.07.15 Sat. - 16 Sun. 大阪南港のATCにて開催されるTechSeekerCOLLECTION2023のOpen Creation Lab.ブースにて「ミニ百葉箱」キットを出展、即売いたします。TechSeeker特別価格にて販売予定です。

春にMaker Faire Kyoto 2023に参加してから、Open Creation Lab.との出会いがあり、そこからどんどん交流の輪が広がっています。ただただ、ありがたく感謝の気持ちでいっぱいです。

ご興味ある方はふるってご参加ください。
私は両日お手伝い&交流でブースに詰めております。
ぜひお声がけください!

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