「サピエンス全史」を読む

随分と話題になったユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス全史」。最近読み終えたので感想書いていこうかなと思います。

いろいろ本読んだり映画観たり音楽聴いたりしてるんですけど、インプットしっぱなしっていうのはもったいないなと最近思うんです。
何か自分なりに言語化しとかないと意味ないかなと。

そのツールとしてこのnoteはピッタリかなと思います。なので今回は初めての「本」について書いていきます。
かなり長い本なので気になる部分、考えた部分をつらつらと脈絡なく書こうと思います。それでは。

まず全体のざっくりとした感想で言うと面白かったです。こういうときに「面白かった」としか言えない自分の語彙力を恨みます。
この本は人類の誕生から現代までの歴史をザッとまとめてる感じの本です。歴史的な事件とかを追うわけではなくて、文化とか宗教とか科学とか帝国とか、まあいわゆる人間の生活がどうやって行われてきたかを検証しています。

「未来のヒントは過去に隠れている」なんてことはよく言われますが、歴史の文脈を理解すると現代が理解できる。現代を正しく見ることができれば、未来について考えられるかもしれません。

まず序盤の方はかなり面白かったですね。我々「ホモ・サピエンス」が何故繁栄できたのか、農耕社会は何故起きて、どういった変化をもたらしたか、宗教や帝国とは何か、、などなど。
まあ、感想文書いててこんなこと言いたくないですが詳しくは読んでください笑
本の内容を紹介する記事じゃないんでね。

後半からはかなり「科学」と「資本主義」にスポットライトを当ててる感じがしました。まあ勉強になる部分と、「う〜ん」って部分が両方あった感じです。著者はかなり科学を信頼してますね。

そこで僕が今回特に感じたのは、「科学は絶対正義か」と「資本主義の是非」ということです。正直、専門知識は皆無に等しいですが僕なりに思うことを書きたいと思います。

僕がまず大前提に思うに科学の進歩には大賛成です。いろんな科学者が知恵を出して新しい数式なり法則なり発見していってほしいと思ってます。科学は諸刃の剣なのは今までの歴史からも分かることですが、こういった歴史を歩んできた以上、科学を進歩させない限り人類の進歩は難しいと思います。同じようなことハラリさんも言ってました。

ただハラリさん無条件に科学信頼しすぎかなあ、とも思います。かなり終盤に「幸福とは何か」みたいなとこがあるんですけど、そこでも科学大前提で議論されていきます。一応、前置きはしてるんですけど。確かに、宗教やイデオロギー、いわゆる資本主義のようなシステムは人間が構築したもの、作者の言葉を借りるなら「虚構」です。故に、いつ崩れたっておかしくない。絶対的なものではない。特にこのコロナ禍でそれを突きつけられてる感はありますね。

ただ、科学は基本的に実験と検証を重ねて、証拠を積んでいく。それで実証されたものが真理となる世界です。しかもその対象は人間が作ったものではない。故に信頼性があるのは確かです。

ここからは正直かなり感覚的な部分ですが、とはいえ「それって絶対正義ですか?」とも思ったりもするんですね。ハラリさんは、誤解を恐れず言うと今後人類に待ち受ける問題を解決していくには科学しかないって言ってる感じなんです。科学は虚構ではないってことに基づいてね。でも、僕は最近そこでさえ疑いたくなる。正直詳しいことは知らないです。文系なので。

科学は数学がベースですよね。つまり、すべての現象を数字で表すんです。ただ、僕は数字が世の中の現象すべてを正しく表すことができるのかって思うんです。いろんなデータとか、数式とかそういったものにおこしたときに、必ずそこには拾われてない部分があると思うんです。そんで、僕はそこをすごく美しいと思うし、大切にしたいと思う。すごく抽象的だけど。

すべて数字にできたらコンピューター世界と同じです。でもこの世界ではときに統計やら法則やらからはみ出したことが起こります。僕はそこに人間としての価値があるんじゃないかととも思います。人間の全てを科学には置き換えられないと。そして、そんなはみ出た部分の疑問から出発するのが新しい「科学」だったりするのかもしれません。まあ、なんかそんな感覚的なことですけど、何となく伝わったと思います。

もう一つ「資本主義」についてですが、これは正直大きく変わることはないかと思ってはいます。とはいえ完全無欠では到底なくて。「信頼」って部分で成り立ってます。ここが人間の特徴とも言ってました。

よく資本主義は自由主義で、頑張れば頑張った分だけみたいなことを言われますが、そんなことは全くないと思います。それは今、世界中で巻き起こってる問題を見ればわかると思います。そんな単純じゃないです。生まれる環境も背負う歴史も価値観も自分では選べない。かといって共産主義的に全員平等にしようってのにも乗っかれない。そんなに人間できてないとも思うからです。

ここまで資本主義で突っ走ってきて、ある種戻れないところまで来てると思うんです。それをゼロにするってのは、それによって巻き起こる問題が多すぎます。かといってこれからもガンガン進化を促し、未来に投資してパイを拡大していこうよって感じにもなれないというか。こういった弊害が特に気候変動とかに顕著に現れてるわけで。要は、どれだけ稼ぐかじゃなくてもうちょい稼ぎ方について考えませんか?ってことです。僕が思うのは。

うーん、なんかうまくまとまらなかったなあ。まあ正直、かなり知識不足の部分もあるので認識が違うとこもあるのかなと思います。心優しい方でご指摘頂ける方がいたら嬉しいです。

そんな感じでいろいろ書いたんですけど、なかなかインプットしたものを言語化するってのは難しいですね。もっと頑張らないと。読んだだけで成長した気になってるからね。
いろいろ主義主張があると思うし、みんな正義だと思ってるし、目指してるところは似てる(もしくは同じ)なのかもしれないけど衝突が起きてる感じが僕にはします。なので、虚構だろうが何だろうが全員で同じ方向を向く何か引力があればと思います。

全人類共通の課題とは。

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