AIがもたらすキャラ依存の世界

AI画家がイラストレーターの職を奪うらしいです。
もうアートって、創作物そのものの価値を売る仕事としては先細りなんじゃないでしょうか。

ーー絵を描くAI「Midjourney」なぜ人気? 「画家を駆逐するリアリティ実感」...識者が考える「人間への問い」ーー

「美術に限らず、音楽でも文学でも、『売れるための』とか『ここちよさのための』などのイラストや劇伴やコピーではAIが人間を凌駕するでしょう」

「現行のAIには自意識も美意識も無いため、『用途』を人間が設定しないと自分では動かないからです。しかし、AIがはるかに進化し、いつか自意識や美意識を持った暁には、AIだって『芸術のための芸術』を追求し始めるでしょう」

だとすると、売れるかどうかが価値判断の基準となる資本主義社会の序列は大分変化することになるのかな。
芸術は表現したいという人間のプリミティブな欲求を満たすための本来の役割を取り戻すのだろうか?
仮に(人間の手による)芸術作品の相対的な評価が下がったとしても、創作したいという人間の欲求がなくなるわけではないし、むしろ多くの人がアートという行為そのものを(技量はどうあれ)気軽に楽しむという趣味としての「創作」の需要は増えそうだ。

おそらく、作品そのものの価値に対して対価が払われるのではなく、だれがつくったのか? とか、どうやってつくったのか? みたいなプロセスが商品化され、その結果生み出される創作物のクオリティより、「推し」の作ったものだから支援のつもりで買う、みたいなキャラ依存の世界が発展していくのだろう…てか、もうそうなってるの? しらんけど。

いずれにせよ、安い単価で多売して食い扶持を稼いでいるような、用途に奉仕するだけの作り手は、遅かれ早かれ確実に駆逐されていくという未来は避けられそうにない(それでいいと思う)。

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