なぜムカッタムの丘側からピラミッドを見下ろした画像が少ないのだろう

エジプト3大ピラミッドの東北東方直線距離約15km、ナイル川対岸の丘の上にあるムカッタムの丘はピラミッド建造のための石灰石を採掘したところとして有名である。

私たちはその採石場が今も稼働しているということから、見学に行こうとした。少し驚いた様子であったが、チャーターしたタクシーの運転手さんはつたない英語力の私に反応して、ふもとのシタデルから曲がりながら丘を登って行った。少し登っていくと狭い道路に道路にゴミやホコリが舞い、私たちの車ぎりぎりに人が歩かざるを得ないというゾーンに来てしまった。明らかに街の雰囲気が尋常にないと感じ、非常に不安になった。運転手さんは大丈夫ですよ!と言いながらゆっくり車を進めていった。しばらくして街並みから離れる細い道に右折して、しばらくすると鉄格子に門番さんがいる立派な入口についた。大きな鉄格子の扉を開けてもらって進むと想像もできないような大きな駐車場と岩のドームが現れた。キリスト教の源流の一つと言われるコプト教の岩窟教会であった。

全く予想外の展開であったが、運転手さんが私たちがキリスト教徒であろうとの配慮からの連れてきてくれたのである。韓国人がちらほらのほかは日本人は皆無で、大半が西欧系の観光客であった。それにしても立派に整備され素晴らしい規模であった。

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ここから掘り出された石灰石がどこかのピラミッドに使用されているに違いないと思うのだけれど、突然の僥倖であったので、それ以上の推理はできないのが悲しい。

この丘からの帰り道のどこかの道路脇の公園からはるか眼下に3大ピラミッドを見たような記憶はあるのだけれども、突然のことで写真を撮るのを忘れて見とれてしまったようで、それが事実であったのか夢であったのか今となっては確かめるすべがない。