【研究】eスポーツに投資したい人のために

 eスポーツに投資したい、何等かの形でお金を落としたい人へ。以下のとおり、何かの参考になればという考えから、私の勉強成果(途上)を説明してみたい。

① 上場株式への投資

  もちろんだけど、手堅いリターンを求めて投資を行うなら、eスポーツ関連株に投資してしまうのが手っ取り早い。さらに言えば、どの会社に投資していいかわからない人には、大和投資信託がこんな商品を用意している。

言わずと知れた任天堂、中国の雄テンセント、グラフィック大手のNVIDIAと、近年eスポーツ・ゲームビジネスで大きく利益を上げている企業が勢ぞろいである。eスポーツ関連銘柄というと、①ゲーム会社、②PC・機器メーカー、③ゲームに特化したコンテンツやグッズ関係の会社という感じになる。なんだかんだこういった企業にお金を落としてもらえれば、どこかのどこかでeスポーツ関係者にお金は落ちていくはずなので、ひとまずこの辺りからスタートしてみても良さそう。

② いわゆるベンチャー投資

 eスポーツ界にも、ベンチャー投資は存在する。海外では、Cloud9をはじめとして、eスポーツのプロチームが大型の資金調達に成功している。最近では、Dreamteamのようにeスポーツ向けプラットフォーム系のビジネスは注目に値する。

 ここで紹介されている企業にも、プロチームが複数食い込んでいる。
 他方で、日本国内では、プロチームによる大型の資金調達はまだ成功していない。正確に言えば、収益化に成功しているチームは少なく、どこも投資家へのリターンが保障できないため、チーム側も資金調達をまだ望んでいない(今はぜひスポンサーで、選手に少しでもゲームに集中する環境を作ってあげたい)ということになるだろう。日本のeスポーツビジネスをモデル別に解説しているなぞべーむさんの記事も併せて一読いただきたい。

 日本国内のeスポーツベンチャーに目を向けると、最近では、eスポーツプレイヤー向けのプラットフォームビジネスを展開するRATELが1000万円の資金調達に成功している。この1000万円という数字は、日本のeスポーツビジネスの規模からすると、無視できない大きな数字であることは間違いない。

③ 大会やチーム・選手へのスポンサー契約

 マスへの広告が売上につながる会社さんには、eスポーツというツールを使ったマーケティング手法の一環として、eスポーツ大会やチームへのスポンサーをぜひお願いしたいところである。日本におけるスポンサー契約は、まだまだ①商品提供・一部資金提供する代わりにその対価として選手が商品や会社名をアピールするというところにとどまっているが、スポンサーシップというのは、もっと広義の考え方で成り立つものである。この辺りは、eスポーツビジネスの大先輩であるところのスポーツビジネス、特に海外のスポーツビジネスでのスポンサーによるアクティベーション事例を参考にするのが良さそうである。

 スポーツ×アクティベーションで調べると山のように事例が出てくるが、端的に読み物として面白いので、上記URLを紹介する。

④ 起業

 究極的には、eスポーツ関連ビジネスを創業して、お金を投じて、収益を上げるモデルを作って行っていただければ幸いである。日本のeスポーツビジネスはまだまだブレイクスルーを必要としているし、そういった新規事業にどんどん出てきてほしいと思う。そういうアイデアがなければ、既存の企業とタッグを組んだり自社の強みを生かしたりして、eスポーツをエンターテイメントとして楽しんでくれるユーザーやファン層を拡大することにつながる(=啓蒙・啓発)ビジネスを展開していっていただければ幸いである。

・ゲーミングブランドのサポートを受けられるホテル(部屋からゲーム実況可能)
・高齢者住宅や孫との交流を目的としたシニア施設のeスポーツ会場転用
・健康維持/ヘルスケアに省スペースなeスポーツ機器を用いてゲーミフィケーションしてしまう

等、面白そうなアイデアはまだまだたくさんある(と筆者は思っている)。

以上のとおり、いくつかの投資手法を検討してみたが、今後は大型の資金調達、M&Aや、eスポーツアリーナに向けた大型のファイナンス案件等も増えていくかもしれない。最近では、仮想通貨投資も始まっており、eスポーツとICOは非常に相性がいいとも言われている。それでもやはり、まずは話題のゲームをプレイし、オフラインイベントに足を運んで、eスポーツの熱量を肌で感じることから始めていただければ誠に幸いである。



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