窯の達人

化学物質過敏症について、ツイッターやアメブロで発信していますが、シックスクールに関する…

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化学物質過敏症について、ツイッターやアメブロで発信していますが、シックスクールに関する記事については、患者同士でも関心のある人とない人に分かれます。 当分は、シックスクールと電磁波関係の記事をこちらへ持って来ようと考えています。 著作権は放棄しておりません。

最近の記事

身近なフェノール類について

化学物質過敏症患者さんには、フェノール類に反応する方も多いと思います。 どこに使われているのか解らないという方もいますが、特徴的な匂いがしますので、匂いさえ覚えてしまえば、これフェノール類かも?と見つけやすくなるかもしれません。 フェノールはベンゼン環にヒドロキシ基(昔で言う水酸基)が付いた構造です。 大学で化学を履修した方なら覚えていると思いますが、ベンゼンは芳香族性があるために安定性が高いです。 それはベンゼンの共鳴構造によるもので、ベンゼンに置換基が付いていても、そのベ

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    • 【推敲中】第31回日本臨床環境医学会学術集会に参加して来ました(全体の感想)

      どこまで報告ができるか解らないので、まとめを先に書いておきます。 印象に残った発表や質疑応答は沢山あります。 まず、化学物質過敏症になり易いパーソナリティはあるのかというやり取りもありました。 それに対しては、臨床医が患者さんと接していると、患者さんの病状が良くなるにつれ、パーソナリティは発症前のパーソナリティに戻っていくというものでした。 こういうパーソナリティだから発症し易いというものではなく、治れば元のパーソナリティに戻っていくと現場の医師には感じられると言うやり取りで

      • 【推敲中】第31回日本臨床環境医学会学術集会に参加して来ました2

        遅くなりましたが、少しずつ学会発表で、特に役立ちそうな情報について、共有して行きたいと思います。 F-4化学物質過敏症初診時に高度のビタミンDおよび亜鉛の欠乏が発見された1症例(発表:平久美子先生) ついてですが、化学物質過敏症患者に亜鉛が欠乏している患者が多いことは知られていますが、ビタミンDが欠乏している患者さんもおられるようです。 PB-4環境過敏症・自己免疫疾患・癌・生活習慣病:有病率の性差から何が見えてくるのか(北條先生が説明) 性差の原因が、女性の方が緊急事態型視

        • 【推敲中】第31回日本臨床環境医学会学術集会に参加して来ました1

          6月24~25日に開催された学会について、報告内容で印象に残った報告、役立ちそうな報告を記事にして行きたいと思います。 記憶にあるうちに、少しでも文章化したいと思います。 今年度、いろいろお世話して下さった近畿大学の先生方に感謝です。 まず、F-5「化学物質過敏症・電磁波過敏症の合併の疑いがある喘息患者の臨床所見の特徴」ですが、これが一番、印象に残りました。 化学物質過敏症(MCS)の患者さんには、気管支喘息(BA)が合併している患者さんが多いです。 MCSが合併しているBA

        身近なフェノール類について

        • 【推敲中】第31回日本臨床環境医学会学術集会に参加して来ました(全体の感想)

        • 【推敲中】第31回日本臨床環境医学会学術集会に参加して来ました2

        • 【推敲中】第31回日本臨床環境医学会学術集会に参加して来ました1

          【推敲中】化学物質過敏症の合理的配慮、大学の先生方が長年、誤解している点2

          Q12 予め洗剤や柔軟剤で協力を求めなくても、反応してから協力を求めれば良いのではないですか? A 1対1の場合は、誰の洗剤で具合が悪くなったか、すぐ解りますが、常に数人で一緒に学んでいると、具合が悪くなっても誰の洗剤で具合が悪くなったのか解りません。 そこに居合わせた仲間、全員を疑うことになり、1人1人聞いて回ることは人を疑っているようで聞きにくいです。 また、常に反応してから避けるという方法で防御していると、重症度は徐々に上がって来ます。 先手、先手で手を打たないと、重症

          【推敲中】化学物質過敏症の合理的配慮、大学の先生方が長年、誤解している点2

          【推敲中】洗剤や柔軟剤に使われるカチオンチャネル阻害剤って何が使われているのだろう2

          前回、アダマンタン誘導体について記事を書いたので、今回はフタリドを用いたカチオンチャネル阻害剤について、書きたいと思います。 センキュウという漢方薬に含まれるリグスチリドという有効成分はフタリド誘導体です。 その構造に近い化合物であれば、安全性が高いので、少しずつ構造を変えながら薬効と安全性を確認しながら、どこまで構造を変えられるかが開発のポイントとなるのではないかと見ています。 まだ、そういう技術を利用した商品は発売されていないのか、既に発売されている商品の中に含まれている

          【推敲中】洗剤や柔軟剤に使われるカチオンチャネル阻害剤って何が使われているのだろう2

          洗剤や柔軟剤に使われるカチオンチャネル阻害剤って何が使われているんだろう

          化学物質過敏症患者や香害被害者さん達の中で、今話題になっている、K社のカチオンチャネル阻害剤ですが、特許公報(特開2011‐236170)をちらちらっと読んだところ、アダマンタン誘導体のようです。 (他にも何種類かありますが、今回はアダマンタン誘導体の分について記事にします。) アダマンタン誘導体は医薬品に使われるようになって、何十年も経ちます。 ということは、長年、口にしていて安全だったから、洗剤や柔軟剤に使っても大丈夫だろう、と安全性の確認に対するコストが安く上がります。

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          洗剤や柔軟剤に使われるカチオンチャネル阻害剤って何が使…

          化学物質過敏症患者の人格を化学者が疑うことはブーメラン

          これは、できれば書きたくなかったのですが、どうしても化学物質過敏症というと、利己的とか、人ともめるに違いないとか、そういう心配ばかりする人が科学者(化学者)に多いのですが、そもそも化学者がそう思うのって、ある意味、ブーメランになっている訳です。 というのは、化学物質を多量に吸い続けていて、発症する疾患は、いくつかあると思います。 喘息になる方もいるでしょう。 しかし、一定割合、精神疾患になる人がいるのは、化学物質過敏症も仕事で有機溶剤を使う人も同じなのです。 たまたま、似た化

          化学物質過敏症患者の人格を化学者が疑うことはブーメラン

          シックスクール問題で洗剤や柔軟剤の影響をどう減らすか

          今の学校とも、調整が6年目になります。 普通、6年目だと、もう伝えることもなく、親も学校へ行かなくて済むハズなのですが、学校によっては、まだまだ行かないとダメだったりします。 受験を考えているとオープンキャンパスに行って、教員の方々と喋ってからだと、8年目になります。 その間に、先生方が次々、定年退官になり、残った先生方も背が低くなったり、髪の毛がさみしくなったりして、随分、時間が経ったのだなと思います。 科目履修生5年目になった私も年々、座る位置が前の方になり、4年前は、な

          シックスクール問題で洗剤や柔軟剤の影響をどう減らすか

          合理的配慮で入学した学生は、高い確率でコンピューター専門学校への進学を勧められる件をどう考える?

          合理的配慮で大学等に入学すると、高い確率でコンピューター専門学校への進学(転学?)を勧められます。 化学物質過敏症の学生の場合、果たしてコンピューター専門学校への進学は向いていることなのでしょうか? これは、個人的にも、耳にタコができるぐらい聞かされて、うんざりしていることです。 例えば、発達障害の学生の場合、定型発達の学生より、IT関係への就職する割合は確かに高いです。それでも、万人に向く訳ではありません。 化学物質過敏症の学生の場合はどうでしょうか? まず、化学物質過敏

          合理的配慮で入学した学生は、高い確率でコンピューター専門学校への進学を勧められる件をどう考える?

          合理的配慮の事前打ち合わせ、どれくらいの合格率なら行ってよい?

          高校では、五分五分ぐらいなら、事前相談に行って良いと言われました。 最初に五分五分だと言っておくのが良いでしょうと言われました。 大学も4校回りましたが、単刀直入に模試の成績を聞いて来る所もあります。 B判定以上の大学は遠慮なく事前相談に行きました。 講義室や実験室に入らせて貰いました。

          合理的配慮の事前打ち合わせ、どれくらいの合格率なら行ってよい?

          化学物質過敏症の合理的配慮を子どもになかなか任せられない理由

          私も、子どもが大学生になったのだから、学校側との調整は子どもに任せたいのはやまやまなのです。 しかし、大学側にいる担当者や担当者に熱心に進言する陰の担当者が化学物質過敏症に好意的である場合は、調整を子どもに任せます。 高校も、かなりの部分を子どもに任せていて、何も問題はありませんでした。 化学の実験も、担任と子どもで話合って、近くで見るか離れてみるか等、親はノータッチで全部、実験に参加しました。 それで特に問題はなかったのです。 しかし、化学物質過敏症に懐疑的な教員が学科にい

          化学物質過敏症の合理的配慮を子どもになかなか任せられない理由

          マイクロカプセルを使わない香料徐放技術と除去方法について

          SNSで時々、話題になるK社の香料徐放技術ですが、簡単に説明すると、香料分子をポリシロキサンやシロキサンの側鎖にエステル結合させたものです。 ポリシロキサンとエステル結合した香料分子が少しずつ加水分解して、長く香るというものです。 エステル結合ですから、強アルカリで加水分解が進みます。 移香を取り除くお洗濯の場合は、酸素系漂白剤や石けんが有効です。 特に安全性を考えて、というよりは分散性(浮く、沈降する)を考えての改良のようです。 そして、恐らく、海外向けとしても考えているの

          マイクロカプセルを使わない香料徐放技術と除去方法について

          シックスクール調整の落とし穴

          シックスクール調整で親子で学校へ行って、担当者と話し合う機会は多いと思います。 担当者はどんな洗剤、柔軟剤を使っているか解りません。ファブリーズやリセッシュを使っている方もいます。喫煙者もいます。 打ち合わせをしても、すぐに頭に霞がかかって、言葉が出て来ない。 言いたいことも言えない、質問にも答えられない、体調が悪いのに気分が悪いとも言えない。 そういう状態になることは多いと思います。 学校側は、化学物質過敏症に対して知識がない場合、偏見がある場合、理解がある場合、いろんなケ

          シックスクール調整の落とし穴

          亜硫酸塩アレルギーと合成洗剤

          丁度、子どものシックスクール調整で、亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウムのアレルギーの話を先生方とじっくり話をしたので、今回、良い機会なので、記事にします。 亜硫酸ナトリウムやピロ亜硫酸ナトリウムのアレルギーは何十年も前から知られており、主に、成人して輸入ワインを他のお酒と同じ感じで調子良く飲んだら喘息発作を起こしたことから解ることが多いです。 化学物質過敏症患者もアレルギー体質の方が多いことから、亜硫酸ナトリウム等でアレルギー反応が出る方が多いのです。 今

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          亜硫酸塩アレルギーと合成洗剤

          成人したら合理的配慮の調整を子どもに任せなければならないのか

          これは身体障害と慢性疾患では異なるんです。 化学物質過敏症の場合、合理的配慮でしくじると、病気が悪化します。 悪化すると言うことは、親が山奥に山小屋を借りて療養させて、そこへ家族が生活用品を定期的に運ぶ、そういう解決方法になります。 お金のある人でしか、重症化をカバーできません。 それで、元の重症度に戻る保障もなければ、戻るのに年単位で時間がかかる場合もあります。 成人した本人が了承した場合、大学側は責任を持たなくて良いのです。 簡単な慢性疾患の場合は良いでしょう。 しかし、

          成人したら合理的配慮の調整を子どもに任せなければならないのか