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【SPインタビュー】若手DJ必見!!DJ FUMI★YEAH!さんにあのツイートの件聞いてみた。

ある日、クラブ業界がザワつくようなドキドキする投稿がタイムラインを駆け巡りました。

若い方や業界に対して疑問を持っていた人からすれば「よく言ってくれた!!」という気持ちになったでしょうが、一部の方からすればとても耳が痛い話だったと思います。
この一連の投稿は共感を呼んで瞬く間に広がり、合計のリーチ数は10万以上に及びました。
この投稿をしてからFUMI★YEAH!さんに相談のDMが殺到したようでそれを聞いて多くの人が困っている問題だということが改めてわかりました。

僕はまず中抜きをしている人が気になって気になって仕方がなかったのですがそんな煩悩は捨てて、
この業界にいる人間の一人として何か力になれることがないかと思い、立ち上がりました。

そして、優しい優しいFUMI★YEAH!さんからご快諾を頂きこの記事のリリースに至りました。
今回はメッセージでやり取りして、このインタビュー記事を作ったのですが、一つ一つの質問に丁寧に細かく答えてくれて、FUMI★YEAH!さんの業界を良くしたいという気持ちや優しさがミシミシと伝わって来ました。
とても「中抜きしてる人誰っすか?」なんて聞くことは出来ませんでした。

そ、そ、そんなことはどうでも良いのです!!
この記事が夢見る若いDJ達のために少しでも役になれば幸いです。
それでは是非お読みください。

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あの投稿したキッカケ

ーー お忙しい中、インタビューを受けて頂きありがとうございます!
全国区で活躍しているFUMI★YEAH!さんが、あのような我々が言いづらいことをSNSで発信してくれるは多くの若い人にとっての救いになったと思います。
まず、あの一連の投稿をしたキッカケはなんですか??

FUMI★YEAH!さん(以下敬称略) 若手達からの愚痴をよく聞いたので(笑)
っていうのもあるんだけど、日本でのDJっていう職業の認知度というか評価が低いなーというのを常日頃から思っていて、そこを改善したいって気持ちが大きいかな。
DJだけで生活できる人なんて一握りで、ほとんどが働きながらだと思う。どうしたらDJの社会的地位を上げれるかなって考えた時に、
クラブ文化やDJ教育(DJを学ぶ機会)の普及だったりはあたり前に思いつくんだけど、そもそもクラブ業界自体の底上げというか、水準を上げていかないと良い人材なんて集まらないし育たない。
だからいつまでノーギャラとかでやってんのかなと(笑)
モチベーションって大事。もちろん好条件でやっているクラブやイベントもあるんだけど、業界全体での共通意識を持たないと始まらないと思って。

今と昔の差

ーー そうですね。Xで【若手DJがキックバック(集客人数への対価)しか貰えないクラブ文化って昔は当たり前だったけど今の時代はどうなのか】と投稿されていましが、
昔は若手はノーギャラ(or キックバックのみ)だったのが当たり前でしたが、なぜあの時はそれで通っていたと思いますか?
今と昔の差はなんだと思いますか?

FUMI★YEAH! 経験を積ませてもらう。ってイメージかな。
昔はアナログのDJ機材しかなかったから技術は先輩から学んだり、クラブで経験を積むしかなかった。
今みたいなセルフプロモーションもできなかったから、口コミや人脈を通してしか知名度を上げる術がなくて、クラブに出させてもらえることが何より重要だった。
多分みんな師匠的な存在がいて、人によっては先輩の重いレコードバック運んだり、曲を変える度にレコードを渡したり(笑)
今では考えられないけど、この業界に限らず体育会系が正しいやり方とされていた時代だから、上下関係も厳しくて、ノーギャラなことに対して誰も疑問にすら思っていなかったと思う。
そこから学べることも確かにあるんだけどね。
それとナイトクラブって風営法の改正で2016年からようやく今の営業形態が明確化されたけど、それ以前はグレーな営業がほとんどで、DJっていうのも胸を張って職業と言えるか曖昧な感じだったっていうのも要因の一つだと思う。

ーー そうですね、僕もDJブースの横で先輩のDJを聞きながら選曲ノートを書いたり、永遠と照明オペをやったりしてる時期がありましたが、その時はそれが当たり前だと思ってましたし、そこで勉強した経験があったから今があると思っていますね。
では今の時代はどうあるべきだと思いますか?

FUMI★YEAH! 今は変化が激しい時代だしクリエイティブな仕事だからこそ、言われるがままじゃなくて自分で考える力が必要。
まず、クラブに出演する以上は若手もプロ意識を持って質の高いプレイをできるってことが前提ね。
その上で少額からでも自分のスキルと努力に見合ったギャラを自分で設定すべき。
大きなクラブができたり、海外のフェスが日本で開催されるようになって、一般のお客さんもかなり増えたと思う。
徐々にクラブ文化が発展してきている中で、DJも価値も上げていかないと勿体無い。
プレイに自信があるのにギャラが出ないなら断るって勇気も大切だと思う。もちろん自ら望んでノーギャラでもDJしたいって子はいると思うし、それが本人の意思なら別にいいんじゃないかな。
ただ、将来DJで成功したいって気持ちがあるならプレイに対しての対価をもらうって行為自体がプロ意識の向上に繋がってくる。

中抜きの話

ーー ここで中抜きについても掘り下げさせてください。
昼の業態でも仲介業はあるので、間に入っている人間が利益を得るのは悪いことじゃないと思いますが、「クラブ」→「間に入ってる人間」→「若手」の流れで、間に入っている人間が取り分を多く取りすぎて若手の取り分がなくなったりしてる状況があると思います。
理不尽に取りすぎている人がいるという話も聞いたりします。
そういう人についてはどう思いますか?

FUMI★YEAH! 理不尽なのは淘汰されるべきだと思います(笑)
気持ちのない方からの仕事は断りましょう。

ーー そもそも、「クラブ」→「間に入ってる人間」→「若手」という仕組み(中抜きが生まれ易いシステム)についてはどう思いますか?

FUMI★YEAH! 仕事を取ってきてくれるという意味での仲介(キャスティング会社など)は必要だと思う。クラブとのコネクションは自分じゃ作りづらいだろうし、クラブ側としてもDJ全員と精算するのも大変だろうからまとめてくれるのは助かるよね。
そこに手数料が発生するのは当たり前なのでこの仕組み自体は何も問題はないかと。結局は相手がまともな人間(会社)かどうか本人の見極めが大事、しっかり事前に話をしたり、契約内容を確認しよう。

DJと集客

ーー 集客のキックバックしか対価がもらえない別の要因の一つとして、
クラブやオーガナイザーが若手DJで集客を作るために若手を詰め込みまくってるのがあると思います。(イベントの経費が若手にまで行き届かないため)
若手を詰め込んで集客を作ろうとする方法についてはどう思いますか?
また、クラブやイベントはどのように動員を増やしていくべきだと思いますか?

FUMI★YEAH! このパターンは上から集客を厳しく言われるだろうから、DJも最初は必死に頑張るんだけど、できるのはいっときのものであって長くは続かないと思う。お客さんからしても毎回毎回誘いの連絡がきたらウザいでしょ(笑)
もちろんDJの集客は全然悪いことじゃなくてむしろ大事。
ただそれは自身のプレイ内容、ブランディングの結果としての集客であるべきで、やっぱりファンとして来てもらうのが理想。
瞬間の動員を増やす手っ取り早い方法は人気のアーティストを呼んだり、良いラインナップで営業することだけど、ようはそこからリピーターを増やさないと意味がない。
お客さんがまた来たいと思えるサービスや設備だったり、しっかりとしたクラブやイベントのコンセプトも重要だと思う。
中でも一番大事なのはコミュニティ作り。お客さん同士やスタッフ、演者との交流を促進してあげて、そこに行くのが楽しいと思える空間を提供する、コミュニティの一員としての結束感を高める。
あとはこれを継続していく努力だね。

ーー また来たいと思ってもらえるような空間&コミュニティ作りは大切ですね。

FUMI★YEAH!さんが考える業界の理想像

ーー Xで「プレイが出来るまでクラブに出さなきゃいい」とも呟いていましたが、では若手DJの下積みはどのように積んでいったら良いと思いますか?また、若手はどういう風に起用されていくべきだと思いますか?

FUMI★YEAH! そもそも初心者をすぐ出演させるってのが違うかな。
例えば、たまたま入った知らないクラブで初心者のズタボロなDJが流れてたら、そのクラブにまた行きたい?
お客さんにとってはその一瞬がそのクラブのイメージに直結する。
当たり前だけどクラブのブランディングで最も大事にすべきは音楽。
若手といえども、ギャラがもらえるレベルでDJができるまで練習してはじめてクラブに出るべき。そこから更に実績やスキルを積み上げていく。
音楽理解を深めることも大事かな。デジタル技術の進化で誰でもすぐDJの基礎的なことはできるようになったから、間口は広がったんだけど、簡単になった分ミックスのオリジナリティだったり、曲の知識、カルチャーへの理解が疎かになってる気がする。
根底がないというか本質が見えていないままDJしているというか。それがプレイにも現れる。
いくら表面上かっこいい音でDJしてても、わかってる人から見たら浅く感じる。自分の好きなジャンルを深掘りするのもいいし、知らないジャンルや旧譜だったり、とにかくいろんな音楽に触れることで新しいものが見えてきたりする。
その上で経験を積むことで自分の武器や色を見つけて独自のスタイルを確立していくといいと思う。
SNSで自己PRできるできる時代だからこそ、自身のミックスや楽曲をオンラインで公開したりしてブランド力をつけファンを増やしてもいい。
そうやって自分の市場価値を上げていけば徐々にギャラも上げていける。
あとは交渉力やマネジメント能力も身につけることも大切だね。

ーー 現状はDJの集客に重きを置いているクラブが多いと思いますが、オーガナイザーやクラブ側はDJのどういう所を見て評価するべきだと思いますか?

FUMI★YEAH! DJ技術はもちろんだし、その時間にあった選曲コントロールができる音楽知識やセンスだったり、人を惹きつけるパフォーマンス力かな。あと、コミュ力というか人間性も大事ですよ。

ーー もしFUMI★YEAH!さんがクラブのトップになったらどんな営業スタイルでやっていきたいですか?

FUMI★YEAH! 難しい質問だね(笑)
うーん、これが正解とかでは全然ないんだけど、もし俺がやるとしたら、いつ行っても同じように楽しめる、このクラブはこうだよね!ってイメージが定着しているクラブにしたいかな。
音楽の鮮度だったり多様性は気にしつつも、一つの軸を定めるというか。
日によってガラっと別のイベント?みたいにはしたくないかも。
だからラインナップもそれを理解して実行できるプレイに信頼のあるDJで固めたいし、ゲストアーティストなんかも、そこに集客を求めるのではなくて、一つのエッセンスとして呼びたい。
さっきも集客の話で触れたけど、このクラブ自体が好きっていうコミュニティを作ってその輪をどんどん広げていく形が理想かな。
それにはお客さんが満足するようなサービスや設備だったり、ターゲット層のリサーチ、マーケティング戦略だったり...細かく話してたらキリがない(笑)
あとこれだけクラブが多い時代だから独自のコンセプトは必要だよね。
テーマーパークのようなエンタメ感。非日常を体験できる場所にしたいかな。



DMで送られてきたタレコミ・相談に回答

ここからは
・DMで送られてきたタレコミ・相談に回答
・若手DJ達がどうやったら若手の枠を飛び出し、第1線で活躍をしたり稼げるようになるか
・FUMI★YEAH! さんがどんな若手時代を過ごしどうやって今の立ち位置を築いたのか
・ついていく先輩の見極め方(中抜きしない人)、まずいクルーに入っちゃった時の対処法
・箱DJってどうなの??

などなど4000文字以上に渡って語って頂いております。

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