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病院で働くセラピストが地域に出て働くのに必要な3つのスキル

~本記事の概要~
「病院で働いているけど地域に出て働きたい」と思っていても、中々その一歩が踏み出せないという方向けに、地域で即戦力として働くための3つのスキルを紹介しています!転職・就職を考え始めるこの時期だからこそ、3つの必要なスキルを知って勉強していきましょう!

私が病院から転職して1年とちょっと。
その間に腐るほど耳にしてきた言葉がある。

「地域に出たいけど自信がないから、病院で経験を積んでからにしたい!」

その度に、私はこんな優しい言葉をかけてあげます。

「うるせえバカ、さっさとやりたい事をやれ」と。

これは私のTwitterでも何回も言っていることでもあります。

ただ、これだけ言っても「地域で働けるだけの経験を積みたい」など意味の無い尺稼ぎをする輩がいるので、今回は地域で必要な3つのスキルを紹介します。

これはあくまで、地域で即戦力として活躍するためのスキルです。無くても働けるので安心して地域で活躍してください。

①セラピストとしての専門的スキル

パーソナル

当たり前ですが、それが無いと何も始まりません。
セラピストはどこへ行ってもセラピストです。職場に関係なく、セラピストとして働くなら専門知識ないと話になりません。

ここで言う専門的スキルは手技の技術ではなく「利用者へのリハビリに対するマネジメントを行えること」です。

評価や介入はもちろん、リハビリや自己管理が行えるように教育・モニタリング・目標設定をし、必要時には多職種を巻き込む力があることを指します。

地域はめちゃくちゃ広くちょっとだけ深い知識を求められがちです。たまに、地域でよく見る疾患について聞かれますが、これも私のTwitterで紹介しています。


ご覧の通り、脳血管疾患から精神疾患まで何でも来ます。ジェネラリストこそ、地域で輝くかもしれません。

②自己・他己管理のための教育スキル

先程にも少し出てきましたが、利用者自身で健康を自己管理できることが理想です。

もちろん、生活期とは言えど自主練習などを行って身体機能を改善させることも大切です。しかし、地域でのリハビリに期待されることは治療ではなく「予防」「代償手段の獲得」です。

これは、利用者の状態によって必要な自己・他己管理が必要になってきます。そこで、実際に私たちが行っている自己・他己管理教育と必要なスキルをまとめてみました。

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この図の内容は、国が地域に出るセラピストへ求めている内容でもあります。

それは「厚生労働省:介護予防の推進について」の資料に載っています。
ものすごく簡単に説明すると、いつまでもPT・OTが付きっきりにならず、セラピストとが各方面をマネジメントして地域住民が健康的な生活を送れるようにしてね?と言うことです。

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つまり、障害があっても生活できる手段の獲得に力を入れ、介護予防に徹した方がQOL的にも、経済的にもお得意だと言うことです。

③住環境・資源活用スキル

地域と病院で最も異なる面はココだと思います。リハビリをするにもマネジメントをするにも、住んでいる環境社会資源を知らないと話が始まらないわけです。

回復期出身の方は、福祉用具や家屋改修に関する知識はかなり多く、すぐ地域で活躍しやすい特徴があります。
急性期・療養・クリニックの方は、慣れるまでに結構時間がかかります

時間がかかると言っても、知識を覚えることでは無く、知識の活用に慣れることが大変です。
具体的にイメージが付けられるように、地域リハで使う住環境・資源について紹介します。

・杖や歩行器の歩行補助具の種類と特徴
・玄関や階段などへの適した手すり設置場所
・滑り止めマットなどの浴室用福祉用具
・介護保険で使える訪問リハやケアマネの特徴
・近隣のシルバー人材や自治会活動
・近隣のクリニックなどの医療機関

もし地域に出る前に事前勉強をしたいなら、「福祉住環境コーディネーター検定2級」の勉強をお勧めします。

いかがだったでしょうか?
正直、スキル自体は特別なものは無かったかもしれません。私も回復期病院出身なので、地域で新しく学んだ知識はそう多くはありませんでした。

課題は、このスキルをどうやって利用者に落とし込めるかです。
地域で働けるこれがめちゃくちゃ難しいです。ただ、そこが半端なく・とんでもなく・底無しに楽しい部分でもあります。

ぜび、地域で働くセラピストが増えてその楽しさを共有できることを願っています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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