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酒好き主婦のときどきホテル生活vol.14

vol.14 酒飲み本性違わず、 私は私 あなたはあなた。


まだ夏なの?と通りすがりの人に声をかけたくなるような9月中旬
[Mitsui Garden Hotel Osaka Premier]

今回の逃避先

夏が終わりたがりませんね。
前回から2ヶ月半ほど経った。もうそろそろいいだろうと思って予約したけどまったく何のことかわからないほど暑い。それにインバウンド解禁、円安などが加わって宿泊費が軒並み高くなって、このコーナーもお金が続かず終了となるか?との不安もあったところで、ちょっとスパに入りたくてこのホテルに予約した。2度目になるのかな、ここのスパはほんとに気持ちいいから…

15時きっかりにチェックインするはずが、家を出るときに急な雨にやられて雨宿りしている間に30分ずれ込んでしまったよ。チェックイン時間きっかりに入るというのが私の心情だったのに…そのせいでチェックインカウンターに長蛇の列。あはぁ〜な感じだ。並んでいるほとんどがインバウンド組(欧米人)「hello」などと気軽に話しかけてくるのはいいが「次の方」って呼ばれてますよ。
窓から見える景色が前回と同じかなと思って調べてみたら隣の部屋だった。
この景色は好きだから嬉しい。堂島川って大阪の北に住む者にとっては誇りなのよって、大袈裟か、いや少なくもと私の中ではそうだから仕方ない。

落ち着く部屋


曇り空で残念だけど、堂島川は今日も流れる…

今回はちゃんとお酒も用意した。少なめなのはここはラウンジで飲むお酒が無料なのよ。但し13階以上の宿泊者のみなんだけど…そのために私は15階をきっちり指定。これらはあくまでも部屋飲み用。
ワインはイタリアのキャンティにした。イタリアワインの初歩の初歩的なワインだけど、なんかさ、何でも初心に戻りたくなる時ってあるでしょ。あぁあの頃こんなだったなぁ〜って。これもそんな感じかな。
リーズナブルでキュートで誰にでも好かれる味。ただ重い料理には不向きかもしれないけど軽い食事などにはぴったりだと思う(蘊蓄はほどほどにね)

とりあえず、コーヒー戴こう。
ラウンジにコーヒー飲みに行く(お酒は18時から)

欧米の初老の男性と、中南米系の男性がいた。
初老の男性は目が合うと「 Hi 」と声をかけてくれたので「Hi 」とにこやかに返答した。日本人でもこのくらいのコミニケーションはできますよってところを見せなくちゃと張り切る。海外の方のこういうところは好きだわ。日本人って知らない人と目が合うとすぐに全身を舐め回すように見て相手を品定めするから嫌なんだよね(そうじゃない人もいるけど)
その後は初老の男性は読書に勤しみ、中南米系らしき方はずっとパソコンで仕事されてた。
私は常にぼんやり。ジンジャエールとコーヒーとおやつを少々もらって1時間ほどひたすらぼんやり。ぼんやりは得意だから苦にはならないんだけど、夫がぼんやりが苦手な人でカフェにひとりで入ったら10分もぼんやりしてられないだって「人生、生き急いでるな〜」っていつも言ってやる。

ぼんやりしながらもスマホでSNSなんかを見ちゃってる。
SNSはぼんやり見るくらいがちょうどいいのよ。真剣に見ちゃうと病気になるよ。っていうのは、先日心理カウンセラーの先生とお話しする機会があったんだよね、そこでねSNSの話になって、あれで心理的な病気になる人が急増してるって話を聞いた。噂では聞いてたけど本当なんだって。それでその先生が言うのには、
『SNSにアップされてる写真は、その人の生活の中の厳選された一瞬を切り取った1枚だということを念頭に置いてみるべきです』と。
その人の生活のすべてが写真のようにお洒落でカッコよく素敵なわけではないのだからお洒落な写真を見ても「私もこうなりたい」と思うのではなくて
「この人の厳選された一枚なのだな」って思ってみると気が楽らしい。
私はそのことにはとっくに気がついていたのよ。だってね、リアルな友人のインスタを見ていて「はっ?」「へっ?」「うっそ〜」と思うものばかりだったもの。それを突っ込むと「そこは内緒にしといてよ」だって。
そんなにしてまで「お洒落な人」に見られたいのだなぁ、人間って不思議だなぁと思うわけよ。
でもそんなこと念頭にない人たちは「いいな、いいな、あんな生活」と思って変な方向に突き進んで精神的に落ち込んでしまうんだね。
「厳選な1枚」を合い言葉に…だよ。

眠くなってきたな。
ちょっと夜のラウンジ活動まで昼寝しよ。
…   …   …   …   …
午後6時15分昼寝から目覚める。
「昼寝というより、夕方寝やんか」と思う。
さて、ラウンジ活動へ出発。

お昼とはメンバーが入れ替わってて、お喋り好きな日本女性2人組と数人の男性客のみ。
空いているのでソファ席にどんと座る。
ビール、白ワイン、赤ワインを2杯ずつ飲む。おつまみもぼりぼり食べる。

空いてる…心地いい


ビールを2杯
続いて白ワインを2杯
最後は赤ワインを2杯、今夜はここらへんにしといてやるか…


いろいろ考えながら過ごす。
それは取り止めのないことで、夫のこと、猫のこと、自分自身のこと、友人のことなどいろいろなんだけど、やっぱり自分のことが一番気になるのは確かで、もういろんな煩わしことを辞めようと思う自分と娑婆っ気たっぷりでどこかに顔を突っ込んでいたい自分とが今やり合ってるんだよね。
『VIVANT』の乃木がもうひとりの自分とやり合ってるようなもんよ。そんないいもんじゃないか…ふふふっ。
毎日、そのやり合いを俯瞰で見て、さて、どっちを応援するべきかと悩んでいる感じ?誰にでもあるよねそう思うこと。若い人はないのか、若い人はもう楽しい人生をただひたすら求めてるのだろうな、迷いもなく。迷ったとしても私のようなおばちゃんみたいにふらふら迷うんじゃなくキッパリと答えを出しそうだけど、迷うよね、歳とると。
おつまみだけじゃお腹空いてきたので、外に晩ごはん食べに行こうかね。

事前に調べておいた定食屋さん。ここはだし巻き玉子がおいしいのよ。

だし巻き玉子定食

だし巻きはもちろんだけど、白米がめっちゃ美味しい。これは土鍋で炊いたものだと予想。白米が美味しいからここではお酒は飲まなかった。
ぱくぱく平らげてホテルに戻る。
夜の風は少し涼しい。

さて、お風呂の時間だわん。もう楽しみでしかない。

スパの写真は撮れないのでホテルH.Pよりお借りしました

わぉ〜誰もいない。
貸切。
しばらくしても誰も来そうにないので外のジャグジーに入る。
このまま天国に召されてもいいくらいに気持ちいい。
なんて名前か知らない木を見ながら入る。
舞台のセットのような出立ちのこのスパの庭を見ていると、ふとまた芝居がやりたくなる。1本の木の下でなんか不条理芝居みたいなの、一人芝居でもいいな…でも一人芝居だとサミュエル・ベケットの『ゴドーを待ちながら』の真似っこになっちゃうな。でもああいうのやりたい。あぁやりたい…気持ちが迸ってるな、怖い怖い。

出るまで誰も来なかった。
欧米の方はみんなで入るお風呂は苦手なのかしら…。
スパを出てからそのままラウンジに寄ってビールを1杯飲む。お化粧も落としたし、髪も半乾きのままなので目立たぬように、ささっと一気飲みして部屋に戻る。
さて、部屋飲み開始。
ソファに座ってテレビを見ながら飲み始めたけど、ことごとくテレビが面白くない。それは今日に限ったことではなくてここ数年ずっと思ってることで、テレビっ子の私としては人生の楽しみをひとつなくしたような気分よ。まぁ原因は大体はわかっているんだけど、夫の仕事がテレビ局で「テレビがおもしろくない」とか嫌味ったらしく言うとすぐに膨れっ面するから家ではなかなか言えない。でもおもしろくないです!はい。

chianti
YONA YONA ALE

よなよなエールは家から持ってきたの。ふるさと納税の返礼品で家に箱ごとあるから楽勝よ。クラフトビールの走りのようなよなよなはフルーティなクラフトビールが好きな人にはおすすめです。スッキリ切れのいいのが好きな人にはちょっとダメかも…

ぼんやりバスルームの方に目をやったらハンガーが掛かっていた。
以前、どこかのホテルでも思ったんだけど、ハンガーってよく見ると物語があるんだよね。こういうの見るとまたお芝居したい衝動に駆られる。
怖い怖い。
テレビを切ってYouTubeの音楽を流しながら飲む。

ハンガーは物語る?

どんだけ飲んだんだろうか、気がついたらそのままソファで寝てた。
あっ、歯磨きしてねぇと思って歯磨きをテキトーにして今度はちゃんとベッドに入って寝た。たぶん夜中の1時過ぎやった。


2日目
5時半起床。
朦朧としながらまたスパに行く。
えぇ〜またひとりっきり。
ちょっと泳いでやった。すこぶる気持ちいいやんか。
今回も出るまで誰も来なかった。
贅沢、ほんとに贅沢。
幸せ気分でいたら脱衣所で事件は起こった。
それほど大したことではないんやけど、部屋着に着替える時にパンツの裾に右足の親指の爪が引っかかって知らずにパンツを上げたら引っかかったまま爪が裂けた。それほど痛くはなかったが流血ポトリ。
すぐに水で洗って手持ちの絆創膏を貼る。ちょいとヒリヒリするがこのままでいいだろうと自己判断。しかし、かなり歩きにくい。
明日悪化していたら病院に行こう(結局行かなかった)
ホテルの部屋着がワッフル素材のようなデコボコしたやつで引っかかりやすいということを知りながらぼんやりしてた私が悪い。
バチが当たった、何の?テレビの悪口言ったからかしらねぇ。

歩きにくい足を労りながら朝ごはんを食べに行く。
足のためにスリッパを履いて行きたかったけど、スリッパはダメみたいで苦労してスニーカーを履いていく。
ほとんどが海外のお客さんばかりだった。昨夜ラウンジで挨拶を交わした初老の男性がいたので朝の挨拶を交わした。奥様らしい方も一緒だったので奥様にも挨拶をする。にこやかな二人で清々しい。
昨夜、おつまみを食べ過ぎてお腹空いてないので私としてはとても地味な朝ごはん…のように見えるけどこれに日本各地の名産があったので石川県の『治部煮』熊本県の『辛子蓮根』どこだったか忘れたけど豆腐を煮たやつなどをたらふく食べてさらにお腹がいっぱいになった...とさ。

左横にチラッと映るお皿にいろんなものがてんこ盛り

朝ごはんの後は、ホテルの周りを少し散歩する。
太陽がギラギラ。今日も暑そうと思って部屋に戻る。
昨日食べなかったプリンを食べながら朝のニュース番組を見た。

なんてやってるうちにそろそろチェックアウトでございます。
楽しい時間は早いなぁ、いつもながら。
11時チェックアウト。
暑いなぁと散々文句を言いながらとぼとぼ帰る。

Good bye days


あとがき
今回もぐだぐだのおしゃべりを読んでくださりありがとうございました。
もっと混んでいるかと思ってましたが、(混んでいたんでしょうが)欧米の方が半分以上でなんとなく落ち着いて過ごしているうちに混んでることも忘れてしまうほど居心地が良かったです。
いつもながらいろいろ考えました。もちろん結論など出ないことばかりですが、誰にも邪魔されずじっくり考えると言うのは大事なことだなと思います。お酒があれば尚更ね。
勝手なことばかり喋ってますが、いつも通り「あらまぁ」な気持ちで読んでいただけると嬉しいです。

尚、この記事はボイスレコーダーを再生しながらできるだけそのままの言葉で書いています。それによって変な言い回しなどがあるかと思いますが、ご了承ください。
それと、このシリーズはホテルの紹介やお酒の紹介をするのが目的の記事ではないため、ホテルの感想及びお酒の感想などは私の主観によるものです。
詳しく書かないのもそのためで、そこのところはご察しください。

それじゃ、また次回。

イトカズ


ありがとう


vol. 1 〜 vol. 14までマガジンに収録済み↓



読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。