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ビールと炭酸のヒミツ

こんにちは!
クラフトビール初心者、ビールの縁側運営スタッフ”あっすー”です!

会員限定のメルマガではちょこちょこ登場させてもらっていたのですが、
noteの皆さま、はじめまして!

このシリーズでは、
クラフトビール初心者だけどクラフトビールが大好きなあっすーが
この業界に入って驚いたことや新発見などをお伝えしていきます!

ド初心者の新発見なので全然「ウラ話」じゃないかもしれませんが(笑)、
意外と知らないこぼれ話もあるかも!?

今回は、「ビールと炭酸のヒミツ」についてお送りします♪


▼ビールの縁側はこちら



この仕事を始めて驚いたこと

冒頭からタイトルと全く関係ない話題でスミマセン(笑)

今回、「ビールと炭酸のヒミツ」という内容の記事を書こうと
思ったきっかけを少しだけお話させてください。

今ここで記事を書いている私は、
この仕事を始めるまではただのクラフトビール好き。

プライベートで新しいクラフトビールやブルワリーを見つけたら
飲んでみるような、ただのクラフトビールファンでした。

もっと言うと、ハタチになった頃は全くお酒が飲めず、

「一番嫌いなお酒はビール!」

と公言していたくらい(笑)


一体どうしてこんなにお酒が大好きになってしまったものか…。

…っとまぁ、横道に逸れてしまうので、この話はまたどこかの機会で。


そんな”イチ”クラフトビールファンだった筆者が、

「クラフトビールの多様で個性的な魅力を発信し、つながり合う世界を目指す」

というビールの縁側の想いに惹かれて、この業界に飛び込んだのがつい最近。


外側から見ていた「クラフトビール」も好きだったけれど、
中に入ってみて知った「クラフトビール」は、
まだほんの数%も皆さんに届けられていないんだと愕然としました。

私がこの仕事を始めるまで知らなかったこと、驚いたこと。

業界に飛び込んでからのわずかな期間でもたくさんありました。


今は「中の人」として活動していますが、元々は「外の人」

”イチ”クラフトビールファンだったからこそ感じた「そうなんだ!」を、
もっと皆さんに伝えていきたいと思ったんです。


ビールの炭酸は後付けじゃない!?

前置きがだーいぶ長くなりましたが、

このシリーズでは、まだ10分の9くらいド素人の筆者が、

意外と知られてないんじゃないの!?

というビール業界のあれこれを、
クラフトビールファン目線でお伝えしていこうと思っています!

そして記念すべき(?)第1回目!
そんな機会に皆さんに聞いて欲しかったのが、「ビールと炭酸の話」

………………..

ビールの上に乗っかった、あのクリーミーな泡…

グビっとのどを通る瞬間の辛口な炭酸…

まろやかな口当たりを作る、黄金色の中に揺らめく気泡たち…

ビールには泡があるのが当たり前!!

………………..

ビールにはこんなイメージを持っている方も多いかと思います。
では、この「泡」はどうやって生まれていると思いますか?と聞かれると、

多くの方が答えるのは、

「炭酸の無いビールに炭酸を入れ込んでるんじゃないの?」


もしくは、

「ハイボールのようにビールの基を炭酸で割ってるんじゃ?」

という回答。


残念ですが、

\どちらも違います!/


そう。
ビールなら当たり前の存在すぎて、改めて考えたことのなかった「炭酸」。


これ、実は

ビールの醸造過程で作られる「天然の炭酸」

なんです。

後付けで入れた炭酸でも、炭酸で割っているわけでもないんですね!

※注)一部ビールでは、製品化の直前で
二酸化炭素を強制的に溶け込ませる方法で製造されているものもあります。


そんな意外と知られていない、
「ビールの炭酸のヒミツ」を皆さんにも知ってほしい!!!


ということで、今回はこちらの内容をシェアしていきます!


ビールの炭酸の作りかた

ジュースの炭酸や炭酸割りとは違う!

炭酸が入っている飲み物と言えば、
炭酸ジュースやハイボールなどのイメージがあると思いますが、
ビールの炭酸のでき方とは全く別もの。

ジュースなどの場合は、
原料の液体を冷却して高い圧力をかけ、
二酸化炭素のガスを押し込んで炭酸にしたもの
がほとんど。

上記の作り方で二酸化炭素を水に溶け込ませた「炭酸水」で
ウィスキーや焼酎を割ったものが「ハイボール」や「サワー」になります。

では、ビールの炭酸はどうやって生まれるのでしょうか?


ビールの製造工程

一般的なビールの製造工程は、

①製麦 ⇒ ②仕込み ⇒ ③発酵 ⇒ ④熟成 ⇒ ⑤充填

の5つに大きく分けられます。


『①製麦』や『②仕込み』では、
原材料となる大麦をビールに適切な状態へと加工し、
お湯と麦芽を撹拌することで麦芽に含まれるでんぷんを
糖へと変化させておく(これを麦汁と言います)など、
美味しいビールを作るための準備を行います。

続く『③発酵』では、
酵母が麦汁に含まれる糖を食べてアルコールと炭酸ガスを生み出し
ビールにとって重要な酵母由来の風味や味わいが生まれます。

この段階ですでにビールには炭酸が生まれているんですね!

その後『④熟成』の段階では、
発酵を終えたビールを冷却することで
目指す味に合わせて酵母の活動を止めます。

酵母は生き物なので、
この熟成の期間の長さや温度によっても活動状態に違いが生まれ、
味わいが全く異なってくるそうですよ!

※注)ここでご紹介している製法は「ナチュラルカーボネーション」と言われる自然発酵由来の炭酸の作り方です。
一部ビールでは、製品化直前に二酸化炭素を溶かし込む製法で作られているものもあります。


みんなに話したい!ビールサーバーの仕組み

ビールサーバーのビールってなんで美味しく感じるんだろう?

居酒屋やビアガーデンなどで見かける『ビールサーバー』。

キンキンに凍らせたグラスにタップから注がれるビールと、
見た目にも滑らかな泡。

本当は早く飲みたい!!と思っているはずなのに、
こんな風に目の前で注がれる様子を見ちゃうと、
つい待つ時間さえも楽しんでしまいます(笑)

なんだか同じビールでも、
サーバーから注がれる(注がれている様子を見ている)だけで
全然違う美味しいビールに思えてしまうから不思議ですよね…


ビールサーバーの仕組み

このビールサーバーですが、
よく見るとサーバーを注ぐタップが付いた箱の部分の下に
『ビール』が入ったタンク『二酸化炭素』と書かれたボンベ
置かれていることがあります。

この光景が「ビールの炭酸は後付け」というイメージが
広がった理由かもしれません。

実は、筆者もその一人(笑)

飲食店に置いてある二酸化炭素のボンベは、
お店で炭酸を追加しているものだとすっかり勘違いしていました…!


サーバーで使う二酸化炭素は、ビールを注ぐ圧力を加えるため

じゃあ飲食店に置いてある二酸化炭素は何に使っているの?

と思いますよね???

この二酸化炭素の使い道は、

タンク内に圧力をかけ、
ビールの液面を押した状態にすることでビールを注げるようにするため!

タップ(注ぎ口)から出てくるビールはポンプで送られているのではなく、
気体の圧力によるものだったんですね!

また二酸化炭素でタンクを満たしておくことは、
ビールを酸素に触れさせないようにして新鮮で美味しい状態を保つ
ことにも役立っています。

タンクにそのままビールを貯めていくと、
「ビール+空気」の状態になってしまいます。

こうなると空気に触れている部分のビールは徐々に酸化され、
品質が落ちてしまうんです。

これを防ぐため、ビールタンクを空気の代わりに二酸化炭素で満たし、
長く新鮮な状態を保てるようにしているんですね。


『飲ん樽』は二酸化炭素不要でお店のサーバーを再現!

ここでもう1つだけお話したいのが、
お店のビールサーバーを再現したビールの縁側の『飲ん樽』のハナシ。

これまでお話した通り、
ビールの炭酸は製造過程ですでに生まれており、
飲食店などで使われる二酸化炭素は鮮度を保ち、
ビールを押し出すためのもの。

ビールの縁側の『飲ん樽』では、
そもそも酸素やビールの炭酸を通過させない特殊な袋に入っているので、
二酸化炭素は必要ありません。

さらに、ビールは袋に入っていて外気に直接触れないので、
注ぐための圧力も二酸化炭素ではなく通常の空気でOK!


ビールの縁側『飲ん樽』は、お店で飲むのと同じ新鮮ビールが楽しめます!

飲ん樽はシンプルな作りに見えて、
実はお店やブルワリーで飲むような新鮮作りたてビールが
自宅で楽しめるスグレモノ
なんです。

…”ビールの縁側運営スタッフ”としてではなく、
”クラフトビール初心者”として感動したので、
ここだけはお伝えしたかったんです、スミマセン(笑)


まとめ

ビールの炭酸は後付けで加えられたものではなく、
醸造の過程で生まれる天然の味わいだったんですね。

特にクラフトビールでは、
素材や醸造過程にこだわって作られたオリジナリティが高いものが多く、
ビールの炭酸の強さも様々。

強めののど越しを味わってもらいたいビールや、
泡の影響を無くした状態を味わうビールなど、
こんなところにも1つ1つのビールに対するブルワリーさんの想い
が感じられるんだなぁという新発見
でした。

ではでは、
また次回の発見もぜひお楽しみに!

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(筆者が実際に経験したことや学んだ知識を基に記事を執筆していますが、内容に誤りがある可能性があります。
記事内に誤りがあった場合には、メッセージなどでご指摘いただけますと幸いです。)