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祈りの幕が下りる時

こんにちは!しばたです。

今回「読書の秋2021」への
応募をします。


わたしが紹介する本は

「祈りの幕が下りる時」東野圭吾著

2013年刊行された長編小説です。

加賀恭一郎シリーズに分類される
東野圭吾ミステリーの一つです。

この小説では、
ある親子が事件を紐解くかぎとなり
また加賀恭一郎の過去が
事件に大きく関係しています。


この小説を選んだ理由は
本を読んでこんなにも苦しい気持ちに
なったことが初めてだったからです。

親子の関係性や世間の不条理
まじめに生きているだけなのに
どうして救われないのか…。

親が子を愛し、子が親を想い、
“普通”の幸せを願っているだけなのに、救われない。
苦しい過去を背負いながらも、夢を叶えようと
必死に生きていこうとすればするほど
過去が自分自身を苦しめる。

ミステリー小説のなかに
親子の愛が蜘蛛の糸のように
細く強く絡まり、物語が展開していく。

東野圭吾作品が大好きで
全て読んでいますが
この「祈りの幕が下りる時」ほど
印象に残っている作品はありません。

読んだあとに事件を解決した爽快感はありません。
とても苦しいです。
ですが、「これでよかったんだ。」と
納得し、また明日からいつも通り
しっかり生きていこう、と思える
そんな小説です。



#読書の秋2021
#祈りの幕が下りる時

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