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2020年1月、17年越しにJagataraに出会えたという話、後編。

みんなたちの「もうがまんできない」


今回のjagatara2020ライブは、江戸アケミの31回忌。これを企画し、実行したのは他でもない、コーラスの南流石(「おしりかじり虫」の振り付けなどで有名)。今ライブでは司会者、ボーカルとして大いに会場を盛り上げていた。

ライブ最後の曲「夢の海」では「ボーカル、江戸アケミ!」の声に(えっ?)となったが、誰もいないマイクスタンドにスポットライトが照らされ、アケミの歌が流れた。

「おお〜!!」と盛り上がる会場。

隣にいた女性は泣いていたし、わたしも涙ぐんだ。何という心にクる演出なんだろうか。良い最後であった。

19時少し過ぎに始まり、ここまでで大体21時半くらいだっただろうか。

アンコールには30年越しの新曲「みんなたちのファンファーレ」(この「みんなたち」という言葉の語感がたまらない)と「クニナマシェ」、そしておそらくは会場の誰もが期待していたであろう「もうがまんできない」でライブを締めくくった。

 「もうがまんできない」は「もうがまんできない」という今にでも爆発しそうな感情を「もうがまんできない」という言葉を使わずに表現した、でも結局爆発せず内に押しとどめ続けていくという、JAGATARAだけでなく日本のロックの歴史に残る名曲。

(この令和の時代にこそ「もうがまんできない」を知らない人に聴いてほしいと思っているのは、わたしだけだろうか?)

この名曲を「ボーカルはゲストの皆さんと、会場にいる『みんなたち』です!」とし(こんなことは言ってなかったかもしれないが…うろ覚え)、演奏中になんとステージから下りて、客席の中央に立つ南流石。

取り囲むファンと次々に握手をした後、マイクを回し始めた。受け取ったファン、それぞれの「こころのもちようさ」と一緒に、全員が唱和。

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年季の入ったファンばかりだから当然スラスラと歌える訳で、更に熱気に包まれていった。

写真を見れば何となく分かるかもしれないが、わたしもかなり中央に近い場所にいた。タイミングさえ良ければマイクを受け取ることはできたと思うが叶わず。残念だったが、みんなたちと一緒に盛り上がれたのでヨシ。

会場にいるすべての人が一体となって「こころのもちようさ」と繰り返し、言い表しようのない熱気に包まれながら、アンコール最後の曲が終わり、そしてライブも終わった。

大分からはるばる参戦して、本当によかった。

ゲストたちの「もうがまんできない」


我々ファンが「もうがまんできない」を気持ち良く歌っているその時、ゲストの皆様も同じように気持ち良く歌われていた。 

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もう二度と目にすることがないと思うような豪華なゲスト陣と同じ歌を同じ場所で一緒に歌えるなんて、本当に夢みたいな時間だった。

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終わり、反省点

まず、今回の上京で宿泊で世話になった友人に帰る時間を正確に伝えられていなかったので、心配の着信とメールが入っていたのが申し訳なかった。

結局このライブは、およそ3時間半にも及ぶ長丁場。前編に書いたとおり大体が60〜90分くらいだろうとナメていてた(今考えるとそんな訳ないわと思う)だけに、これは嬉しい誤算だったのだけど。

また、このとき大きなリュックを持ってきており、盗難に遭わないよう気にしながらのライブ参戦だった点は猛省している。せめて渋谷駅のロッカーにでも預けておけばよかった。

電車の時間が気になったのと、終了時にエレベーター付近で大混雑するような気がしたので、「もうがまんできない」が終わった直後に人混みをかき分けて会場を後にした。

クアトロを出ると、雪混じりの冷たい雨が降っていた。

「時は流れ人はまた去る 思い出だけを残して」
「こんなところでみちくさしちまったぜ」

「みちくさ」の歌詞を脳内で繰り返しながら、僕は渋谷駅へと向かったのであった。

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