アンガーマネジメントしないと死にそうなので、アンガーマネジメントする

「そんなもん、くだらねえよ」というツイートをツイッターで見たことがあるので、本まで買って真面目にやっている私としては悲しくなるのですが。

(そんな人がスーツとかオフィスカジュアル着て会社で働いてお金もらってるって考えると世の中おかしいなーって思う、スマホを格安にしてそのお金でアンガーマネジメントの本買えばいいのに)


 まあいいや。小さいことにはこだわらない。


 アンガーマネジメントの本は1年くらい前に買って、実践できそうな事だけやってみているのですが、ある程度効果はあるのではないだろうか、と言っておきましょう。


 アンガーマネジメントを軽く見ている人に言いたいのですが、怒りは人間の感情でもっとも愚かで破壊的だと思います。

ストア派では「他人の行動による影響はごく表面的なもので、私たちの持ち物や外聞、肉体を傷つけるだけ。しかし、『怒りを抱くこと』は私たちの品性を傷つけより深刻な害を及ぼす」と説かれています。怒りの感情は私たちの精神を害して能力を大きく損なうだけでなく、周囲の評判をも落としてしまうもの。怒ることがどんなに損か知っていれば、怒鳴る前に思いとどまれるというものです。
https://gigazine.net/news/20190406-fiveways-anger-management/

 誰かの言葉の引用では説得力がないでしょうから、個人的な体験をお話ししましょう。


  私は2年前に実家を出て初めて一人暮らしを始めました。


 とてもうれしくて開放的で、楽しい充実した日々を送っていましたが、ある日それを自分の手で壊してしまうのです。


 きっかけはすぐ下の部屋に住んでいた人の騒音でした。


 テレビの音量を尋常でない音量にしていたようで、さすがに腹に据えかねて管理会社に連絡して本人にも通告したのですが、効果はありませんでした。


 管理会社の人いわく、「この人は耳が悪いので、音を大きくするのは大目にみていただけないでしょうか。」


まあしょうがないと思った。


せっかく始めた一人暮らしをこんなことで台無しにするわけにはいかない。


しかし、その数か月後。


またも下の住人の、あの忌々しいテレビの騒音らしい音が。


一度言ったんだからわかってくれるはずだし、良識ある大人ならこんなことを繰り返すはずがない。


そう思っていましたが、すでに私は限界でした。


夜の11時くらいに、頭に血が上り、私は仕返しをしてやろうと思いました。

なにせ窓を開けたら常に聞こえるようなレベルの騒音です。

「こんなのは非常識だ!」とずっと思っていたのです。

そこでまず、部屋のテレビを下に向け、音量を最大にし、持っていたプレステ2にメタル系の音楽のCDを入れて再生したのです。小さいテレビですが最大の音量です。毛布でテレビを包んだ記憶があります。

建物はコンクリートだったのでどれくらい響いたかはわかりませんが、下の住民からはなんのリアクションもないので、私は次なる行動に出ました。

スマホにビニールひもを結び、音量を最大にしてメタルとかハードロック系の音楽を流しながら、下の部屋の窓にスマホを近づけました。窓は二か所あったので両方やりました。

とりあえずその夜はそれで済ませましたが、次の日の朝起きた時も怒りは消えていませんでした。

そこで私は、いかに私が腹を立てているか伝えるべく、直接部屋に行くことにしました。ある物を持って。


チャイムを押すと、寝ぼけ眼の下の部屋の住人が出てきました。

私は持ってきたものを突き出してやりました。

ちょうどその1か月前、夏休みの旅行で四国の松山に行ったのですが、そこでなかなか質のいい出刃包丁を買ったのです。

そいつを突き出しながら、いかに今まで不愉快な思いをさせられてきたか、滔々と話してやりました。(後で聞いた話では、「恐怖を感じた」などと言っていたらしいです。)

翌日の昼、管理会社に呼び出されました。

内容は当然、先日の件について。

一度ご実家に戻ってはいかがでしょうか、と提案された。

私はまあしょうがないか、と思った。その程度で済むならば、と。


ところが、後日再度管理会社に呼び出され、

「退居してください」

と言われてしまった。

一時的に実家に戻るのでよかったはずだったから、面食らった私は反論した。

しかし効果はなく、管理会社の退去という判断を受け入れざるをえなくなった。

私は屈辱感を感じながら、部屋の後片付けをしていた。

どうして自分は間違ったことをしていないのに、自分が出ていかなくてはいけないのか?

この感情が後に別の問題を引き起こすことになる。



なんとか部屋を引き払って実家に戻ってきたものの、私はまったく納得できていなかった。

下の部屋の住人とも直接話をしていない。そして一方的な結論。

私は当時アルバイトをしていたのだけれど、遠くはなったが実家から通い続けていた。しかし限界はすぐやってきた。

ある日、アルバイト先に新しい人が来た。

慣れてないので動作はぎこちないし、緊張しているようだった。

ある日休憩中に椅子に座って休んでいると、そいつはありえないほど私の近くを通って体にぶつかった。

せっかくの一人暮らしを台無しにされた(した)ショックから立ち直れていない私は猛烈に腹が立った。

仕事がまだ残っていたので、終わりを待つことにした。

そして私は最悪の行動に出ることになる。

職場の建物の出口で待ち伏せをしたのだ。

そして、そいつに襲い掛かってしまったのである。


みっともない事に私は逃げた。

どうせいくら弁解したところで悪者扱いされると思っていたし、事情を説明できそうなほど冷静ではなかった。自暴自棄みたいな状態だったのである。

後日会社に呼び出され、当然のように解雇。


いかがだったでしょうか。


怒りのせいで、住むところと仕事を両方一挙に失ったのです。


幸い実家からそんなに遠くないところでしたし、実家に戻ることができたのでよかったですが、運が悪かったらそのままホームレスになってもおかしくなかったでしょう。


怒りがいかに愚かで無意味な感情か、少し考えるきっかけになったでしょうか。

(つーかみんなアンガーマネジメントの本買って読んで実践してほしい)















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