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いまさらオーガニックについて

これだけオーガニック、自然派、無添加、という言葉や文化が広まっている中で、いまさらと思われるかもしれない。

だが、その言葉に潜んでいる無限の可能性をもっともっと伝えたいという想いがこの記事を書かせている。

その伝えたい想いとは、

オーガニック=有機 オーガニック=無農薬 ではない!!

という事を声を大にして伝えたい。

これはBESOのオーガニックランチ会セミナーでも言っている内容で改めてnoteでも書きたい。この話の始まりであり、柱ともなるのが、オーガニックという言葉の語源である。

知っている人はいるだろうか?

答えは、「オルガン(organ)」だ。

オーガニックが無農薬や有機栽培という認識が一般化している中で、語源の意味合いが影を潜めることになってしまった。

オルガンは言葉通り、楽器のオルガン。またはinternal organ で内臓を表す。元々はギリシャ語で楽器や器官を指す言葉で、異なる複数の器官が集まって機能する、という意味合いも含まれている。

そして、それがorganicとなり、現代のさまざまな方面での使われ方となった。一言で意味を説明すると、有機という大枠で括られる。そういう意味で言うと、オーガニック=有機は間違っていない。

しかし、そこには語源であるオルガンの要素は消えてしまっている。何が言いたいかと言うと、楽器や器官・内臓のような働きを失ってしまっている。

楽器や内臓の働きは何が1番だろう?それは入ってきたものが上手く循環する事が1番の働きではないだろうか?

楽器のオルガンなら、抑えられた鍵盤の装置からパイプに風が送られて空気が振動して音が出る。内臓なら食べたものが消化され、吸収と排泄とに上手く分けられる。こういった意味合いを元にオーガニックを考えてみる。

分かりやすく言い換えるなら「循環だ」。

有機とは科学的には炭素を含むもの、という意味で主に生物から産まれるものである。実際人体の95%は有機化合物で構成されている。5%の無機物のうち半分は骨の中にあると言われている。分かりやすくいうと、土に埋めた時に分解されて土に還るものが有機物で還らないものが無機質だ。

有機栽培で良く例にあげられるの牛糞や鶏糞。フンはそのまま分解され自然に還るので有機栽培の象徴のようになっている。その点は間違いない(細かい数%が無機質という話は別として)。

だが、自然界の循環という事を考えてみたい。これはマクロビの考え方や陰陽学の要素になっている。基本的に植物、動物は環境に適応する。熱帯には熱帯に適応した、寒帯には寒帯に適応した生態系が出来上がる。これは極端な話だが、北極では生きられるのは限られた生き物ばかりだ。

そこに、本来自然な流れでは来る事がない生き物や物質が入ったとしよう。どうなるだろう?ブラックバスやアリなどで問題になっている外来種問題が起きる。その生態系を壊してしまう。これには問題や規模の大小があるが、少なくとも何かしらの影響が生まれる。

これがBESOが1番言いたい「循環」の話になってくる。そこに、元々牛がいないのであれば、そこに牛の糞は入れるべきではないのだ。もちろん自然には起きないことを起こせるのが人間だ。それによって発展させてきたものも多くある。が、その反動が近年の環境破壊だ。天候がここまで変わってやっと人類は気付いた。入れるべきでは無いものを入れ続けた結果が河川や海の汚染、大気汚染などだ。

循環していればこういった問題は起きないはずだ。そしてそれは農業だけに限らない。現代において、さまざまな日用品がオーガニックでなくなっている。それは人々が気にしないからだ。

生産性、便利性に特化しすぎて、循環性はさも考えないでいいようになってしまっている。人類は、あるいは全ての生物は、「循環性」というテーブルの上で人生ゲームが行われている。

全ては子供のために活動される。そしてその子供が子供を産み、孫のために。

そこが崩れ始めている。あらゆるものが音を立てて崩壊しはじめている。年金制度、教育制度、世界金融、環境、インターネットでのモラリティ・・・。

これらを正常値に戻す鍵こそが「循環」なのではないだろうか?

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