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欧州の壁はやはり分厚いなぁ・・。

またしても欧州の壁に跳ね返される。

日本馬・シャフリヤールの挑戦(イギリスの最高峰のレース・プリンスオブウェールズステークスへの出走)、5頭立ての4着と、残念な結果に終わりましたね。

レースが施行されたアスコット競馬場は、コースの高低差がなんと73フィート(約22.25m)ということで、日本では経験しようのない高低差。

シャフリヤールは東京競馬場で施行される日本ダービーの優勝馬ですが、東京競馬場のコース中の高低差は2.7m。

シャフリヤールも、走りながらさぞ戸惑ったことだと思います。

「いや、これ坂路はんろ?」


と思ったかも?

今調べたら、栗東の調教用坂路の高低差は32mあるそうです。急坂ではありますが、あくまで調教用だし、本番の芝(しかも欧州の芝は日本より深いという)の坂はかなり体力を吸い取られるのだと思います。

レース後、管理する藤原英昭調教師も、コースへの慣れが必要、とコメントしていましたね。

レース後の藤原師。
さぞ悔しいことと思いますが、清々しい笑顔が素敵。


半世紀前の、「欧州研修」募集記事を発見

ここでまた私古い雑誌を持ち出しますが、1969年の日本ダービー特集号である雑誌「優駿」をぱらぱらとめくっていたら、こんな募集記事(広告かな?)が目につきました。

「欧州における牧場及び競馬業界研修について」

22日間に渡る研修、費用は約47万円。


当時の欧州競馬と言えば、はるかに見上げる存在。
生産や育成、競走馬の質、競馬運営のノウハウ、何から何まで学ぶことばかりだったのだと思います。

スケジュールがとにかく過密。

羽田空港から、デンマークのコペンハーゲンにまず入り、そこから、イタリアのローマ、ミラノで競馬場や牧場を視察。
そしてジュネーブを経由しイギリスに入り、レース観戦、セリ市視察、牧場見学、現地生産業者との懇談。
さらにフランスに移動し競馬場視察、生産業者と懇談。
それからアイルランドに移動し、牧場や競馬場を視察。
その後、アムステルダムを経由し、ドイツのフランクフルトに入り、競馬場を視察。
最後はまたコペンハーゲンに戻り、欧州最後の夜はサヨナラパーティーを開催し、羽田へ戻る。

いやはや、ものすごいハードさ。。
競馬場だけでも6カ国のあらゆるところを視察してますね。

日本の関係者の貪欲さがひしひしと伝わってきます。
(合間にライン川下りとかの行程があるのはご愛嬌 笑。)


すごく真剣な企画意図の説明。


先人の努力の数々、そしてこの秋への期待・・!

この視察旅行は募集記事ですので、実施されたのかどうかもわからないですが、これとは別にして、日本の先人は数々のチャレンジを重ね、(昨日は残念な結果でしたが)、欧州始め、数々の海外のビッグレースをものにしてきました。

海外のレースの中では、欧州の中長距離は特に、まだまだ日本の馬にとってはとても高いハードルですが、今年の秋に予定されている、今年のダービー馬・ドウデュースと、武豊騎手の凱旋門賞への挑戦には、期待せずにはいられないです。

今年のダービー後、ドウデュースと武豊。


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