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家族の映画(いまさら系)ふたつ。「パラサイト」「ブルックリン横丁」

最近、家族を描いた映画を2つ見ました。

どちらもアカデミー賞受賞作です。



パラサイト 半地下の家族

2019年の韓国映画

カンヌでパルム・ドール、アカデミー賞作品賞を受賞。

という紹介も今更ですよね。日本でも観客動員数がすごかったようです。

楽しめました。

あらすじを書くのも今さらでしょうか・・。

ざっくりと書くと、貧乏で半地下に住む家族が、高台の高級一軒家の家族に寄生する、というものですね。

ほぼ事前知識なしに見始めて、貧富の格差と家の高低差という対比が、黒澤明の「天国と地獄」みたいだな、と思いました。

あとで確認したところやはりというか、監督はインスパイアされたそう。

「天国と地獄」はひりひりとリアルな格差が伝わってきましたが、「パラサイト」の方は、寄生一家がひょうひょうとしていて、作品のところどころにコメディ?みたいな要素も散りばめられていて、少しライトな感じで。

つっこみどころとしては、寄生家族が普通に優秀で、みんな仕事がなかったところに無理を感じたのと、最後娘が刺され、人殺しをした父親が、地下に潜って孤独に生きていけるか?というところ。

殺した相手はお世話になった社長で、後悔もしているようだし。

半地下で生きていた男がさらに下、地下に潜る、という最後にしたかったのだろうな、と少し穿った見方かもしれませんが。

でも、スリリングで笑いどころもあって、楽しめました。


ブルックリン横丁(A Tree Grows in Brooklyn)

1945年のアメリカ映画


「パラサイト」は旬を逃して見た今さら感ですが、こちらは古すぎるでしょ、という今さら感。

でも昔見たことがあって、すごく好きな映画です。

画像の左、フランシー役のペギー・アン・ガーナーはアカデミー賞子役賞、右の父・ジョニー役のジェームズ・ダンがアカデミー賞助演男優賞を受賞しています。

ニューヨークの下町に暮らす一家の物語で、こんな設定。

父ジョニー・売れない芸人。ウェイターとして細々と稼ぐが、酒に溺れ気味。ただ、陽気で誰にも優しく、周りを笑顔に、幸せにするタイプ。

母ケイティ・アパート清掃で家計を支えている。旦那が頼りない分、自分が現実的にならなくてはと子供たちに厳しく当たりがち。

長女フランシー・11歳の少女。勉強・読書好きで少し空想家。父に懐いていて、父の死後、父に冷たかったとしばらく母を嫌いになる。

長男ニーリー・10歳の男の子。わんぱくで勉強嫌い。

母ケイティが子供に厳しい設定ですが、現代映画のテーマでよくあるネグレクトとかそういうのはもちろんなく、しっかり者で優しい時は優しい、厳しい時は厳しい、相当いいお母さん。

あくまで優しすぎる父との比較で厳しい、というだけで。

父のジョニーは優し過ぎて、そりゃあフランシーもファザコンになるよな、という感じ。

その父ジョニーが中盤過ぎに突然亡くなってしまう、という急展開があるのですが、そこから実はジョニーを愛していた人々のサポートがあったり、母ケイティを想っていた男性(近所のやもめの警官)が現れたりで、最後はハッピーエンド。

ひとりも悪人が出ない、下町人情物語。


どちらもAmazon Primeで見ました。最近になりけっこういろんな映画が見られることに気づきました(今さら)。

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