見出し画像

Party is over/Mr.Children考

 どうもべっちょです。

この見出し画像、何回使い回してるんだろう



■「Party is over」のタイトルに込められた意味を歌詞とメロディから因数分解してみよう

・メロディ面のオマージュ

これはもう、タイトル含め歌い出しも欧陽菲菲の「ラヴ・イズ・オーヴァー」を捻っているのは一目瞭然かなと(音的にもマイナー5thで捻ってる?)。ピアノロック(このジャンル分けはめちゃくちゃ嫌いなんだけど)みたいなブリティッシュ勢(特にジョン・レノンに影響受けた奴)の音使いかな…って。
アンプラグドでこれやられると…正直「DISCOVERY」期のやけっぱち感があって取っ付きづらい(俺はあのアルバム実は大好きなんだけど。だって、「Simple」、「#2601」、「ラララ」が入ってるんだよ!?)。
そして桜井和寿と言えば転調。もはや代名詞である。「Mr.Children 転調」でググろう。


・歌詞面のオマージュ

言ってしまえば…これメロディ含め全面的に「ラヴ・イズ・オーヴァー」のアンサーソングだよね。
「私との別れを乗り越えて次に行きなさい」というメッセージへのアンサー。
「バーボンソーダ」を韻に使っているのがなんともセンスを感じる。この曲のアダルトな部分を引き立てている。
そしてここでも桜井イズムの「未練タラタラ」感。アルバム全体のダーク感に直結する部分なんだけど、次に出てくる材料で述べます。


■曲の歌詞に出てくる材料

まず、言わずもがなの「Over/Mr.Children
あと、比喩的な「こんな風にひどく蒸し暑い日/Mr.Children
そして、ピンナップのロックスターは「ジミ・ヘンドリックス」。

この三つがメインかなと。
「ファインダー越しの景色」は自分達の「Documentary film」とか「永遠」とか「水上バス」やらで使いこなしている「目をファインダーに喩える」ことなので、殊更取り上げることでもないかなと。


■ネガティヴソングにならざるを得ない理由

・まず、「過去ばかりを見ている」

これはもう「ジミヘンのギターは完全燃焼できたのか」ということを考えていると言うところから伝わる。滑稽なパフォーマンスなのか、それとも本気なのかというところでの「完全燃焼」も含めて。
そして比喩的に「こんな風にひどく蒸し暑い日」の洗濯機が出てきて、思い出に浸ってしまう。

・そこから目を逸らして「今はどうだ」と自分に問いかけている

「心の中まで空っぽ」
「でも何処へ向かえばいい?」
これだけでも「迷っている」のに「燃え上がれもせずに」と「不完全燃焼」している。
「俺もあんな感じに生きていたかった」という過去のスターへの憧憬とリンクしているなって。ミスチルの歌詞ではそこそこ出てくる。「Everything is made from a dream(「Q」収録)」とか(ソラでタイトル打ったからスペルミスってたらごめん)。

・悲しみを乗り越えられていない

上の二段から解るとおり、「未練しか残っていない」から「でもParty is over」で締めている時点で、「Over」の「悲しみのトンネルをさあ潜り抜けよう」という心境になれていない


■この曲に隠れていそうな「核」

「ありふれたLove Story ~男女問題はいつも面倒だ~」(「深海」収録)

この曲の分解、発展系かなぁって思ったんだけど、「ありふれた~」は普通に男女の別れだけど、「Party~」は多分離婚かなって思った。
「Party」は語呂合わせもあるけど、「結婚式」も含まれていそうだし。

だから「過去に拘っている」のかなという部分もあるのかなぁ…

ここは完全に推測だけど、アルバム全体の回帰路線を考えると…うーん…

Mr.Childrenって「失恋ソング」ではなく「別れの歌」が多いから、その中でこれをチョイスした。「ありふれた~」は「ドライな別れ方」に変換しているし。


■まとめ

「年を経るごとに別れが辛くなくなっているのに、その重みに耐えられない女々しさと、乗り越えていけないほど積み重ねた若い頃の別れを、色々な要素に絡めたメロディと歌詞で著した曲」なのかなと俺は解釈した。


■あと…

隠し要素というか、アンタッチャブルな部分だからインタビューとかでも触れられないと思うんだけど、エリック・クラプトンの「Tears in Heaven」に絶対影響を受けている。でなければアンプラグドである理由がない。


■おわりに

聴いてて陰鬱な気持ちになる曲なんてMr.Childrenには沢山あるので、俺は今更驚かないけど、やっぱり「自分達の曲から影響を受けてセルフオマージュした」という部分、そして邦、洋から両方ヒントを得て作られた曲ってMr.Childrenでは言うほど無いので新鮮だなと。
アンプラグドで歌詞があまりにも暗い曲が無理な人は絶対に無理なので聴く人を選ぶけど、食わず嫌いの人は一度聴いてみることをお勧めします。責任は取れませんが。

もう少し「miss you」考察は続きます。


ではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?