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夏はタマリンド

イワシとトマトとタマリンド。最高の組み合わせである。

夏が近づいてくると酸っぱくて辛いものが食べたくなる。そんな時に大活躍するのがタマリンドである。タマリンドとは豆科の植物で原産地はアフリカといわれている。タマリンドの木は大きいもので20メートルから30メートルにもなるといわれ、大きな木は左右に広がりたくさんの果実と葉をつけている。果実はちょっと大きめな空豆のようで薄茶色の殻の中に柔らかい果実が入っている。それを覆うようにたくさんはえている葉はとても小さく、大きさは2、3センチである。タマリンドの葉はタイや東南アジアではお茶として楽しむらしい。

アフリカが原産地と言われているタマリンドであるが生産量が多いのはインドで遥か何千年も前から栽培されていたそうである。アフリカからアラビアではなくインドからタマリンドは伝わり、15世紀ごろにはヨーロッパにも伝わったそうである。Tamarind の “TAMAR”はアラブの言葉でナツメヤシを意味し、”INDO”はインドを意味するらしく、インドのナツメヤシとしてアラブ、そしてヨーロッパに伝わっていったそうである。栄養成分も豊富でビタミンC、ビタミンE、カルシウム、鉄、リン、カリウム、食物繊維やマンガンなどが含まれている。クエン酸やビタミンCが豊富なことから大航海時代はとても重宝された。

ラッサムやサンバルといった南インド料理。砂糖などと一緒に作る西インドの豆カレー。タイ料理やマレーシア、インドネシア料理。メキシコや南米の料理や飲み物にも多く使われている。
美味しいだけではなく、疲労回復、整腸作用、神経機能の改善や筋肉の発達を手伝ってくれたり、新陳代謝が上がったり、食欲抑制効果もあるという。

タマリンドの葉はお茶、実は食用にもなるし、種からは油を抽出することもできるし、コーヒー豆のように使うこともできるそうである。そして木は丈夫なので椅子やテーブルなどの家具を作ることもできるらしい。

素晴らしい効果効能と全てが活用できるタマリンドの魅力を知ってみるといつの日か全てがタマリンドのレストランなんかあったら面白いかもと思ってみたりする。

椅子やテーブルは全てタマリンドの木でできていて、飲み物もタマリンド、食事もタマリンドで味付けをしたもの、出されるお茶はタマリンドの葉で濾したもの。食後のタマリンドコーヒーもおすすめである。手を洗う時に使う石鹸もタマリンドソープ。お酒もタマリンド酒。

閉店後のタマリンドレストラン。食器を磨くのに使うのもタマリンドの果汁である。金属をピカピカにしてくれる。

夏だけのタマリンドレストラン。どこかにできないかなぁ。

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