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オタク、ICLをうける

重度の近視で裸眼だと目の前の人の顔すらぼやけ、レンズはどれだけ薄くしても厚く重く、レンズが重すぎるがゆえに頭痛がし、眼鏡をつければ目はシジミ、どこでもすぐ寝るという素晴らしい才能を持ったがゆえに目に張りつくコンタクト、何も見えないので温泉などに行った時もコンタクトはしたまま。そんなわたしですが、この度ICLを行いました!!!!!!!!
小学生の頃から眼鏡、中学生からコンタクト生活のため裸眼で生活するのは約20年ぶり。QOLが爆上がりです。

わたしは専門家ではないので、検査やオペをして感じたことや現在の生活について感じた主観を書いていきます。あくまでもわたし自身の体験談ですので、それを踏まえた上でお読みください。


1.ICLとは?

そもそもICLとは何?という方もいらっしゃるでしょう。ICLとは眼内コンタクトレンズのことです。わたしはスターサージカル社のこちらのHPをとにかくくまなく読みました。

餅は餅屋がモットーなので、基本的な情報はまず公式から集めました。YouTubeやSNSから得られるものは感想だと思っているので(もちろんその感想もとても知りたい)、正しい"情報"を得るところから。
自分の目に異物を入れるのですから、まずはそれがどのような物なのか、自分の目できちんと確かめることは大切だと思っています。人からの情報を鵜呑みにして失敗しても自己責任ですからね。メリットだけではなくデメリットもしっかりと調べました。

全然関係ないけど、オタク以外は公式って使わないらしい。あと本誌って言わないんだって。衝撃。


2.クリニック選び

ICLについての最低限の知識をつけたところで、実際にお世話になるクリニック選びに時間をかけました。
前述したスターサージカル社のHPにはICL実施可能なクリニックの検索欄があるため、わたしはまずそこから通えるクリニックをピックアップし、そのHPを拝見した上で条件に合うクリニックを絞っていきました。

・費用
・明瞭な料金
・術前検査の頻度
・術後の保証期間、内容

上記がわたしが重視した項目です。
費用と明瞭な料金って同じでは?と思う方もいると思うのですが、費用はトータルでかかる費用、明瞭な料金というのは何にいくらかかるかということです(当たり前体操)。
自費治療のため、クリニックや視力・乱視の有無によって値段は前後します。わたしが調べた2022年2月時点では80万前後のところが多いかなという印象でした。
では、ここに術前検査の料金は含まれるのか?術後の薬代は?通院費は?これらをしっかり記載していることを「明瞭な料金」と表現させていただきました。脱毛とかでも月○○円!って書いてあるにも関わらず、小さくトータル○○円と書いてあって別にそんな安くないじゃん……と思うことありますよね。意外と料金の詳細を明記していなかったり、本当に小さく別途料金がかかる旨の注釈をつけているだけのクリニックもあったので、そういったところは除外しました。

術前検査はカウンセリングを受けた後にそのままできるところもあればまた後日のところもあったり、検査前のコンタクト禁止期間がクリニックによってまちまちだったりしたので、スピードを重視するのか慎重さを重視するのかで選ぶクリニックが変わると思います。大体どこも2回は検査する必要があることが多かったです。
わたしの場合は、コンタクト禁止期間は短い方がうれしいものの、他のクリニックと比較して明らかに期間が短いものは検査の正確性が不安になるので除外しました。
書き忘れていましたが、そもそもICLは10代や20代前半など、視力が今後悪化する可能性がある年代にはあまりおすすめしていないそうです。自分の年齢も考慮した上でカウンセリングを行い、相談した方がいいと思います。

ちなみに、歯列矯正と異なりICLはカウンセリング自体は無料でも術前検査は3万程度の料金が発生するところが大多数なので注意してください!検査してICLの適応ではないと言われることもあるようです。

術後の保証期間に関してはクリニックによって1〜3年など様々なので、こちらは各医院でしっかりと確認した方がいいと思います。期間はもちろん、再手術の際の費用についても見ておくと安心です。

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3.術前検査

無事にクリニックが決まったところで、大切な術前検査を行います。この術前検査で眼内に入れるレンズの度数や大きさだけでなく、ICLの適合可否を検査します。
わたしがお世話になったクリニックでは、検査1週間前からコンタクト禁止、トータル2回の検査を行いました。

1度目の検査は丸1日かけて散瞳検査も行ったのですが、これがすごく辛かったです。老眼のような感じと説明は受けていたものの、とにかく眩しくて、腕を精一杯伸ばしただけではピントが合わないのでスマホや本は全く読めませんでした。1番怖かったのは値札が読めなかったことです。自分のかわいいと思った物の値段がわからない恐ろしさ……検査後に予定を入れていたのですが、大人しく時間までカフェで瞑想していました。
わたしは翌日の午前中も眩しさを結構感じたので、サングラスをお持ちの方は持参することをおすすめします。

2度目の検査は散瞳検査はなく、半日で終了しました。この辺りはクリニックによって異なると思いますので、カウンセリングの際に確認するといいと思います。

とにかく、散瞳検査は本当に眩しいぞ!!!!サングラスを持って行こう!!!!!!

検査後、無事ICL適応と判断された場合は、そこからレンズの発注をしていきます。適応可否は2度目の検査当日にわかりました。クリニックで在庫を抱えているのか、一から発注するのか、国内に在庫があるのかなどにより即日〜半年ほどかかる場合もあるようです。発注に大体どのくらいかかるのかはカウンセリング時に確認するといいと思います。国際情勢等も関わるので、納品までに時間を要することが多いみたいです。
わたしの場合は度数が高く乱視入りのレンズでしたが、約1ヶ月ほどで納品されました。


4.オペ当日

わたしの場合、オペ数日前より抗菌目薬を使用し、当日朝からはコンタクト使用禁止、当日は絶飲食でした。

来院してからはオペ前の診察や散瞳目薬をさし、オペ室に向かいます。
オペ自体は5〜10分程度で終了しますし、麻酔が効いているので痛みはありませんでした。術中よりも術前の眼球の消毒の方が目にすごく染みて痛かったです。たまたま妹が消毒の処置についてくれたのですが、ずっと呻いてたよと言われました。無意識🫠

術中は散瞳している状態で強い光を当てられているので、物理的な痛みよりも眩しすぎて痛いというか、不快でウズウズするような、何とも言えない気持ち悪さがありました。光を嫌がる闇の属性、そう、わたしは名前を言ってはいけないあの人……みたいなことを考えていたので楽しかったです。
ただし手術中は医師より眼球の動きを指示されるので、話はきちんと聞いておきましょう。

術直後から自分の足で歩行可能です。術直後の眼圧を測定した後、食事をとって安静にします。一応自分でも飲食物を持参したのですが、病院が軽食を準備してくださっていたので、カウンセリング時に軽食の有無は確認しておけばよかったと思いました。

術後すぐに感じる視界のクリアさ。散瞳しているので視界はぼやけるものの、見える……見えるぞ……遠くのテレビがなんかクリアだ……!!などと感動していたわりに、安心と早起きと満腹と疲れなどもあり食事を終えたらソファで爆睡しました。
1時間後、優しく起こされ術後1時間の眼圧測定を行い、担当医による診察をうけます。特に問題がなければ、術後の目薬を処方されて終了です。

保護メガネの着用は術後1週間。長いし必要なのかな?と思っていたのですが、ティラミスを食べる際ココアパウダーが気管に入って咽せ、顔にココアパウダーが飛び散るハプニングがあったので保護メガネはきちんとしましょう。ありがとう保護メガネ。
ちなみに洗顔と自分で行う洗髪も1週間禁止です。洗髪は美容院でやっていただく分はOKなので、髪を切るついでに洗髪していただいたり、ヘッドスパ専門のサロンへ行ったりしました。あとは友達や家族に洗ってもらったり……最終的にはちょっと早めに自分で洗ったりもしましたが、医師の指示はきちんと守りましょう🥹

わたしのお世話になった病院では、手術翌日・1週間後・1ヶ月後・3ヶ月後・半年〜といったように術後の診察があります。大体のスパンは事前に決まっていることが多いので、お仕事の調整が必要な場合は事前確認が必要だと思いました。


5.術後の生活

現在、術後約4ヶ月が経過しました。結論としては、本当にやってよかったです!!
裸眼だとかたちのない世界だったわたしが、寝ても覚めてもクリアな世界。最初は慣れていないので、「またコンタクトつけて寝ちゃった……違う手術したんだ」というやりとりを心の中で毎日行っていました。

どれくらいクリアかと言うと、歩道に生えている木が

before

出典:いらすとや

after

マレーシアの木

このように、イラストと実写くらい全然違って見えるんですよ!!木に生えている葉っぱ1枚1枚が見える……すごい……。
この木は旅行中に撮った写真なのですが、なぜこの写真を撮ったのかは謎。バランス悪いし下手すぎる。


日常生活が快適すぎて全く不満はないですが、唯一の欠点をあげるとすれば、術後1ヶ月程度はハロ・グレアが結構気になりました。
ハロ・グレアとはすごく簡単に言うとICLにあいている穴によって光の輪が見える現象のことです。わたしの場合は、薄暗い〜暗いところにいる時に光を見ると、光の輪が視界に浮かんで見え、最初はすごく気になりました。特に夜道を歩いている時の街灯が眩しくて、ずっとこうだったらどうしようと不安になったこともあります。ですが現在は慣れたのか、ほとんどハロ・グレアは気にならないし、見えてもなんかあるなくらいの印象です。


そしてタイトルにもなっている、オタクにとって1番重要なこと(当社比)

ハロ・グレアによる現場への影響

術後1ヶ月ほど経過した後、アリーナでのライブに参加しました。ライトを使った演出ももちろんありますし大きなモニターを見ることもありますが、ほとんどハロ・グレアは気になりませんでした。ほとんどというのは、やはり多少感じることはあったものの、この空間を忘れないように推し定点カメラで凝視していたので気にしている場合ではなかったと言った方がいいかもしれません。

ですが、4ヶ月後のライブでは全くハロ・グレアは気にならず、そんなことより今までと比較して視界がクリアすぎて大変見やすくて快適なライブを送ることができました。
これに関しては応援しているアーティストさん、参加するライブやイベント、座席や演出によっても差はあるかと思います。ハロ・グレアが0になることはないのかもしれませんが、人はいずれ慣れるので、そんなことより視界がクリアにきちんと好きな人を見ることができる、その事実がわたしにとっては最高で最上の喜びです。オタクすぐ重めの愛を語る。


6.まとめ

わたしはやってよかったしとっても大満足なICLですが、人によっては必要ないなと感じたことも事実です。ここで超・個人的な見解でおすすめしたい人・いらないと思う人を挙げさせていただくと


おすすめしたい人


・裸眼で生活するには困難なほど目が悪い人
・カラコンを使用しない人
・旅行によく行く人
・夜勤や子育てなど、不規則な生活をしている人
・コンタクトをつけたまま寝落ちしてしまう人
・少しでも生活の手間を省きたい人



いらないと思う人

・毎日カラコンを使用する人
・コンタクトケアが手間ではない人
・裸眼でもなんとか生活できる人
・神経質な人

何度も言いますが、これはわたしがICLをして実際に感じた超個人な意見です。
ICLをなぜ行いたいのか目的によると思いますが、高額なので費用対効果をきちんと考えた上で実施の有無を判断した方がいいと思います。

わたしの場合は近年の災害の多さを考え、もし地震が起こって避難することになったとしたら、ずっとコンタクトをつけているわけにもいかない。でもコンタクトがなければ何も見えない。避難する際に必ずしも眼鏡を持っていけるとは限らない。それに、今後あと10年はコンタクトを使用し続けると思えば、高額ではあるものの生活も楽になるしメリットの方が大きいだろうと判断したため、今回ICLを行いました。

わたしはズボラなので、2weekコンタクトを使用していた時はいつ使い始めたかあまり把握しておらず、視界がぼやけてきたらコンタクトを変える始末。目のために1dayに変えたもののコンタクトをつけたまま寝落ちすることは変わらず。月1〜2回ほど出張があるのですが、コンタクトのケア用品やメガネを持っていくことをよく忘れる。
そういった困りごとから解放されたのはとてもうれしいです。
海外旅行が好きなので、長時間のフライトもとても楽になるなと今から楽しみです!早く世界よ落ち着いて、ついでに円安も落ち着いて。
子どもができたら夜中に起こされることも日常茶飯事だしね。予定ないけど。


ただ、友人はカラコンを毎日使用しているため、結局コンタクトをつけるならお金が浮くわけではないのでしないと言っていました。ICLをしてもコンタクトは装着できますが、金銭的な面を考えると確かにメリットは少ないかと思います。
また、そもそも視力が悪くない人やコンタクトのケアが手間ではない人なら、わざわざ高額を支払ってまで行う必要もないと思います。
神経質な人、というのはハロ・グレアに関してです。わたしも1ヶ月ほどで気にならなくはなりましたが、それがどうしても気になって苦痛だという人も中にはいらっしゃるようです。結局やってみないとわかりませんが、自分とよく相談してみる方がいいかもしれません。

ちなみに今まで愛用していたメガネはJINSでカラーグラスに変更しました😎かわいくてちょっとしたお出かけにも使えるので、この夏とっても活躍してくれました!

ダラダラと書いてしまいましたが、何に価値を見出すかは人それぞれなので、自分が何を目的にどうするのか、考えるきっかけになれば幸いです。
こんな長いnoteを読んでいただきありがとうございました。

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