ヒロ・ヒライ

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ヒロ・ヒライ

知の劇場 bibliotheca hermetica(略称 BH)https://bh001.sakura.ne.jp/ BHチャンネル https://bit.ly/3nXQ5ua 『ルネサンス・バロックのブックガイド』 http://bit.ly/2O5vbaY

最近の記事

ブックフェア!

ななな、なんと!! 個人的に最近とくに注目している東京神保町の老舗書店・書泉グランデさん(4F)で、在ローマの翻訳家・大橋喜之さんと錬金術の関連書をあつめたブックフェアが開催されています! 今日の今日まで、こうした企画が水面下で進んでいるとは知りませんでした。 大橋さんの関連書をあつめたブックフェアを開催するのが、長年の夢でしたので、こうして思わぬかたちで実現するのはなんとも嬉しいかぎりです。 こちらが、公式サイトでのブックフェアの説明となっています。https://ww

    • 本を拡散させるには?

      「せっかく良い本をつくったのに、思ったように拡散されない」という悩みを、しばしば書き手の研究者や作り手の出版社の方々から聞きます。毎週のように数多くの本が出版されている現状では、どんなに良い内容の本であっても、十分な光もあたらずに大海のなかに飲みこまれてしまうことも珍しくありません。 街角から本屋がどんどん消えてなくなる一方で、アマゾンなどの通販をとおした本の入手が常態化したところで、感染症の社会生活への影響のせいもあり、読書人たちの世界も大きく変化しています。 書誌デー

      • 王妃ペルシーナの視線 (2)

         前節の「王妃ペルシーナの視線(1)」では、太陽神をまつる神殿の祭司の末裔だと自称する紀元後四世紀の文筆家ヘリオドロスの長編小説『エティオピア物語』の主人公、伝説的な美女カリクレイアの出生の秘密をかいまみた。それによると、彼女の本当の母親はエティオピア王妃ペルシーナであるという。そしてカリクレイアを受胎した経緯について記した書簡で、王妃ペルシーナ自身が告白する。ある晩のエティオピア王との行為のあいだ、王妃は寝室に掲げられた絵画に描かれた女神アンドロメダの裸像をじっとみつめ

        • 王妃ペルシーナの視線 (1)

           シリアの首都ダマスカスと北部の重要な都市アレッポを結ぶ位置にあるホムスは、その古名をエメサといい、古代末期に栄えた都市だった。古代ギリシアの文明が地中海世界からインド北部にまで席巻するヘレニズム時代の開始を告げたアレクサンドロス大王の東方遠征のころから、エメサは記録にはっきりと登場し、その中心には太陽神エル・ガバルをまつる神殿があったという。「エル・ガバル」という名称は、ギリシアの太陽神ヘリオスがシリア語化したものともいわれる。  このエメサの出身である文筆家ヘリオド

        ブックフェア!

          モミリアーノ計画をめぐる夢想 (1) 類型学

          「モミリアーノ計画」は現在のところ絶賛進行中ですが、その作業にあたるなかで個人的に考えていることをメモ書きします。 ルネサンス期、なかでもルネサンス後期にあたる16世紀から17世紀初頭の文化は、古代でもヘレニズム期のアレクサンドリアで栄えたようなタイプの学問の影響を大きく受けているように思えます。さまざまな事物の細部に関心をもち、多くのデータを収集して、分類・記述することが流行するのです。探究の対象となるのは、もちろん物体的なモノだけではなく、異文化の慣習や仕組みなども含ま

          モミリアーノ計画をめぐる夢想 (1) 類型学

          形成力

          1. ガレノスの発生論にみる形成力の起源  形成力という概念は、ヨーロッパの科学革命期に鉱物や化石などの形成をめぐる議論でしばしば観察されるが、それは医学の伝統において先行していた理論を応用したものである。前身となる考えは、近代以前のアラビア語圏やヨーロッパ世界における発生論で頻繁に言及され、その起源は古代ギリシアの医学者ガレノス(129-c. 216)の発生学にさかのぼることができる。ガレノスは「形成する力」(dumanis diaplastikê)という表現を有名な著作

          獣帯人間

          「ルネサンスの医学と占星術にみる小宇宙としての身体」 1. ヴェネツィアで獣帯人間に出会う 2018年10月に、西欧ルネサンス期の医学についての国際会議に参加するためにイタリアのヴェネツィアを訪れました。この国際会議では、プログラムの一環として同時期に開催していた展覧会「ティントレットのヴェネツィアにおける芸術、信仰、医学」 Art, Faith and Medicine in Tintoretto’s Venice(会期2018年9月6日から2019年1月6日)を訪問す

          科学革命の史的コンテクスト:インテレクチュアル・ヒストリーの手法と実践

          2014年の夏に、東大の駒場キャンパスでおこなった集中講義の序論です。インテレクチュアル・ヒストリーの説明と、実際にどういうところに注目して実践していったら良いのかについての話をしました。 科学革命とは? 1990年代を中心に「科学革命」という概念の妥当性を再考する運動が顕著になり、とくに英語圏では、それなりの市民権をもつようになりました。僕も海外で作品を発表するさいに、この言葉を使うと異議や質問を受けることも往々にしてあります。つまり現在では、この概念に反対する人た

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          科学革命の史的コンテクスト:インテレクチュアル・ヒスト…

          『知のミクロコスモス』ジャケット

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          「ヨーロッパ史のなかの占星術」ポスター

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          プロジェクト「キリシタンの世紀」のポストカード

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          プロジェクト「キリシタンの世紀」のポストカード

          国際シンポジウム「アリストテレス主義伝統とキリシタンの世紀」ポスター

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          国際シンポジウム「アリストテレス主義伝統とキリシタンの…

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